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札幌のバス路線再編に大ショック

2023年10月28日 23時59分59秒 | 新聞などのニュースから
 blog の更新が減っており、25日はひさしぶりにアクセスが3けたになってしまいました。
 忙しいのにくわえて、先日のニュースがショックでした。
 札幌市内で最大の路線網を持つ「北海道中央バス」(本社は小樽)が、12月1日の冬ダイヤで大幅に路線を見直すというのです。
 しかも、その理由が「赤字路線だから」ではなく、運転手不足だというのですから、なんともいえません。

 筆者は西岡というところに住んでいます。
 誰でも、自分の住んでいるところは「住めば都」だと思いますが、西岡の良いところは、札幌の中心部に出るルートがいろいろあるということでした。
 基本は、西岡環状線に乗って澄川駅で地下鉄南北線に乗り継ぐ、という経路ですが、「月82」で月寒中央駅まで行って東豊線に乗り継ぐ便もありますし、さらに、今回縮小の対象となる都心直結の路線も2系統(「79」と「83」)あります。筆者はもっぱらこれを利用していました。さらに言えば、真駒内駅や福住駅、大谷地駅で乗り継ぎもできるのです。
 しかし、今回のダイヤ改正で、「79」と「83」がいずれも都心乗り入れをやめ、地下鉄駅までの運行となります。
 運賃が240円から380円にアップすることもさることながら、読書の時間が寸断され、地下鉄で座れないこともあるというのは、気持ち的に萎えます。

 ただし、いままでこんなに中心部にダイレクトでバスで行けた、というのが例外的じゃないかという気もします。
 そもそも札幌市が地下鉄を建設したのは、中心部と郊外を行き来する人を運ぶのに市電とバスでは容量オーバーだったからです。
 なので、地下鉄開通当時に市営バスだった路線は軒並み、都心への乗り入れをやめて、近くの地下鉄駅で乗り継ぐような再編がなされています。
 それまで街中までバスで行けていた、北ノ沢(南区)や、中の島の南のほう(豊平区)の人たちはそれぞれ、真駒内駅や中の島駅での乗り継ぎを余儀なくされました。西区の西野なんかもそうですね。まっすぐ中心部へ行くバスはなく、宮の沢や琴似で地下鉄に乗り継ぐ必要があります。
 地下鉄開通当時は、乗り継ぎ券は無料でした。つまり、バスの都心直結がなくなり、ある意味では不便になってわけですが、運賃は変わらないというわけです。

 しかし、事情はよくわかりませんが、いまでも中心部に乗り入れる路線はたくさん残っていて、地下鉄開通の意義を減じさせています。
 ジェイ・アール北海道バスは新札幌駅や手稲鉱山から中心部に直行する路線を有してますし、中央バスも、苗穂方面から札幌駅北口に走らせている系統がいくつもあります。西岡や清田、北広島市大曲から都心に行く路線もあります。じょうてつバスも定山渓や真駒内から石山通り経由で中心部へとつなぐ路線をいくつも走らせています。
 そもそもなぜ地下鉄を建設したのかを考えると、都心直結路線の廃止を嘆くのは、たとえば北ノ沢や中の島南部の住民からすると「ぜいたくだ」ということになるかもしれないのです。


 ただ筆者は「79」「83」のバスを、単に中心部や札幌駅前まで利用していたわけではないのです。
 「83」を「豊平橋」で降りて札幌市民ギャラリーまで行ったり、79番のバスを「中島公園入口」で降車してト・オン・カフェやギャラリー創まで歩く―という手をよくつかっていました。
 そういうバリエーションがいっさいなくなるのは惜しい気がしてなりません。


中央バス、札幌圏1割再編 過去最大 廃止・短縮・減便630便


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2 コメント

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Unknown (SH)
2023-10-29 09:30:08
ヤナイさん、こんにちは。
このバス減便は確かに様々な影響がありますね。
郊外からのバスは最寄りの地下鉄駅で乗り換えというのは、確かに合理性はあるものの、交通費アップや乗り換えの手間などの影響はありますね。
私は琴似近辺なので、JR(かなり歩く)、地下鉄、バスと都心部へ向かう選択肢はまだ沢山残されています。
ただし、減便がどの程度になるのでしょうか。本数があれば利用するけど、減便されると極端に使いにくくなるということもありますから。
JRも含めて、ただただ交通網が衰退・縮退していくのは残念ですが、かといって具体的な改善策が思いつくわけでもありません。
SHさん、こんにちは。 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2023-10-29 12:56:48
いつもありがとうございます。
「南3条」までの35分間ほど、バスの後ろのほうの座席で読書したり、新聞をたたんで読んだりしていたので、今回の路線再編で札幌駅前行きが、平岸駅どまり、美園駅どまりになるのは不便でたまりません。
琴似は、都市間高速バスの運用が急変しない限り、バスでも地下鉄でもOKなので、良いですよね。

人手不足はあらゆる業種に及んでいます。つまるところ、少子化にともなう労働力と人口減が最大の要因ですが、こうなることを何十年も前から分かっていて放置してきたばかりか、「家族のあるべき姿はァ~」などと空疎な議論をふりまいて少子化を促進させてきた政治の無策の行き着くところだとしかいえません。

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