
きっと誤解している人がいると思うので書いておくと、エントリ(記事)の題に「●カ所」と、足を運んだ展覧会の会場の数を記しているのは、あくまで備忘というか記録のためであって、べつに「こんなにたくさん行ってるんだぞ、すごいだろ~」と自慢しているわけではない。
昔は、見た展覧会の数を稼ぐことで、自分の励みにしている部分があったかもしれないが、さすがにそういう時期は卒業した。
また、加齢のため、あまりたくさん1日に見て回ると、帰宅後、疲労で使い物にならないという現実もある。
8日は、娘の高校の入学式のため出勤遅め。
ギャラリーたぴおに立ち寄る。久藤エリコさんの切り絵の個展。グループ展にはよく出している人だが、個展はめずらしいかもしれない。
9日は休み。
札幌市資料館→札幌市教育文化会館ギャラリー
→富士フイルムフォトサロン→ギャラリー大通美術館→らいらっく・ぎゃらりい→スカイホール→さいとうギャラリー(えすかりゑ展、~10日まで)
→CONTEXT-S(環 meguru やまぐちめぐみ作品展、~14日)
→茶廊法邑
→石の蔵ぎゃらりい はやし
→十字館
の11カ所。
冒頭から写真展4連発である。
市教育文化会館の4階にギャラリーがあることは、あまり知られていないが、なぜか朝日新聞社関連の写真展はほとんどここが会場である。
全アサヒ写真展。
準大賞の畑中功さん(札幌)「スタコラサッサ」。
噴水(?)の向こう側を歩く母と小学生ぐらいの子を撮ったもの。水を高速シャッターでとらえて、その形状のおもしろさを写した写真はよくあるが、これほどふしぎなかたちをしているのはめずらしい。
一般・特選。澤田実さん「港の落日」。大型漁船をシルエットでとらえている。ありそうで意外とない。上部に舞っているカモメも、美しくキマッテいる。
「写導・会員」という枠があり、渡島管内八雲町の大堀敏幸さん「狭い道を通る」がおもしろい。題のとおり、白装束の男たちが、みこしを傾けて、2人がやっと通れるような坂道を上っている情景。遠景には川が見えるが、八雲にこんなところあったっけ?
一般入選では、米澤昇さん(千歳)「朝日に染まる丘」がすごい。こんなにヒマワリが咲き誇っているところがあるとは。北竜のヒマワリ畑が高台を見上げるような土地に広がっているのに対し、こちらはやや見下ろす感じ。遠くに日光が差し、朝霧がたゆたっているのもいい感じ。
10日まで。
富士フイルムフォトサロンでは、フォトメイト・フジ写真展。
難波江さん「星降る丘」は、星の周回運動を撮った写真はよくあるけれど、東の空がこんなに明るい作品は珍しいと思う。粘り勝ち。
13日まで。
ギャラリー大通美術館では、第12回PHOTOLINKS写真展。
日高管内浦河町の海岸で撮った「うまの国から」がおもしろい。波頭の形が、馬にそっくりなのだ。さすが、馬産地・日高。
10日まで。
らいらっく・ぎゃらりいは「九十二歳 関桂秀はじめての書作展 鞦韆」。
女性書家は初個展の直前に亡くなってしまったとのこと。
長じてから書を始め、教室を開くまでになった人だけに、50代、60代の作は、実直な筆さばきで漢字に取り組んだ臨書が多い。
86歳で書いた「専心一意」は、一の字が余韻たっぷりに長く、作者の力の入り具合がしのばれる。
杜牧「江南春」など、味わいふかい。
10日まで。
さいとうギャラリーは、竹岡羊子絵画教室 えすかりゑ展。
独立美術会員のベテラン竹岡さんは「ミモザの季節」(100F)を出品。髪と襟元に花飾りをたくさんつけた女性が太鼓をたたいているパレードを描いた、竹岡さんらしい華やかな一枚。赤や紫の配し方も、竹岡さんならでは。
太田れいこさんは「Interval III」など、縦長のさまざまな大きさの矩形を重ねて置いた抽象画。独特のリズムがあり、太田さんは「植物の生長が好きだからかも」と話していらした。
大澤康さんは「象の夢」を、大きさを変えて3点も出品。いずれも、机の上にうつぶせになった人物の頭の上で、右向きになった白いゾウが踊っているという絵柄で、ゾウの鼻先には、表紙に数字が6個書かれた本が巻かれ、左後ろには本棚が見える。大澤さんは、もうだいぶ前からゾウがモティーフになっている。
佐藤説庫さんも100号2点と80号、20号を並べて意欲的。「豊穣」は、ユリの花や、人間の手、教会といったモティーフが、色面の間に挟まれている。畑作地帯の空撮のような色面の配置による抽象画を長らく描いてきた佐藤さんの画風にも、のびやかな変化が生じてきた。
10日まで。
昔は、見た展覧会の数を稼ぐことで、自分の励みにしている部分があったかもしれないが、さすがにそういう時期は卒業した。
また、加齢のため、あまりたくさん1日に見て回ると、帰宅後、疲労で使い物にならないという現実もある。
8日は、娘の高校の入学式のため出勤遅め。
ギャラリーたぴおに立ち寄る。久藤エリコさんの切り絵の個展。グループ展にはよく出している人だが、個展はめずらしいかもしれない。
9日は休み。
札幌市資料館→札幌市教育文化会館ギャラリー
→富士フイルムフォトサロン→ギャラリー大通美術館→らいらっく・ぎゃらりい→スカイホール→さいとうギャラリー(えすかりゑ展、~10日まで)
→CONTEXT-S(環 meguru やまぐちめぐみ作品展、~14日)
→茶廊法邑
→石の蔵ぎゃらりい はやし
→十字館
の11カ所。
冒頭から写真展4連発である。
市教育文化会館の4階にギャラリーがあることは、あまり知られていないが、なぜか朝日新聞社関連の写真展はほとんどここが会場である。
全アサヒ写真展。
準大賞の畑中功さん(札幌)「スタコラサッサ」。
噴水(?)の向こう側を歩く母と小学生ぐらいの子を撮ったもの。水を高速シャッターでとらえて、その形状のおもしろさを写した写真はよくあるが、これほどふしぎなかたちをしているのはめずらしい。
一般・特選。澤田実さん「港の落日」。大型漁船をシルエットでとらえている。ありそうで意外とない。上部に舞っているカモメも、美しくキマッテいる。
「写導・会員」という枠があり、渡島管内八雲町の大堀敏幸さん「狭い道を通る」がおもしろい。題のとおり、白装束の男たちが、みこしを傾けて、2人がやっと通れるような坂道を上っている情景。遠景には川が見えるが、八雲にこんなところあったっけ?
一般入選では、米澤昇さん(千歳)「朝日に染まる丘」がすごい。こんなにヒマワリが咲き誇っているところがあるとは。北竜のヒマワリ畑が高台を見上げるような土地に広がっているのに対し、こちらはやや見下ろす感じ。遠くに日光が差し、朝霧がたゆたっているのもいい感じ。
10日まで。
富士フイルムフォトサロンでは、フォトメイト・フジ写真展。
難波江さん「星降る丘」は、星の周回運動を撮った写真はよくあるけれど、東の空がこんなに明るい作品は珍しいと思う。粘り勝ち。
13日まで。
ギャラリー大通美術館では、第12回PHOTOLINKS写真展。
日高管内浦河町の海岸で撮った「うまの国から」がおもしろい。波頭の形が、馬にそっくりなのだ。さすが、馬産地・日高。
10日まで。
らいらっく・ぎゃらりいは「九十二歳 関桂秀はじめての書作展 鞦韆」。
女性書家は初個展の直前に亡くなってしまったとのこと。
長じてから書を始め、教室を開くまでになった人だけに、50代、60代の作は、実直な筆さばきで漢字に取り組んだ臨書が多い。
86歳で書いた「専心一意」は、一の字が余韻たっぷりに長く、作者の力の入り具合がしのばれる。
杜牧「江南春」など、味わいふかい。
10日まで。
さいとうギャラリーは、竹岡羊子絵画教室 えすかりゑ展。
独立美術会員のベテラン竹岡さんは「ミモザの季節」(100F)を出品。髪と襟元に花飾りをたくさんつけた女性が太鼓をたたいているパレードを描いた、竹岡さんらしい華やかな一枚。赤や紫の配し方も、竹岡さんならでは。
太田れいこさんは「Interval III」など、縦長のさまざまな大きさの矩形を重ねて置いた抽象画。独特のリズムがあり、太田さんは「植物の生長が好きだからかも」と話していらした。
大澤康さんは「象の夢」を、大きさを変えて3点も出品。いずれも、机の上にうつぶせになった人物の頭の上で、右向きになった白いゾウが踊っているという絵柄で、ゾウの鼻先には、表紙に数字が6個書かれた本が巻かれ、左後ろには本棚が見える。大澤さんは、もうだいぶ前からゾウがモティーフになっている。
佐藤説庫さんも100号2点と80号、20号を並べて意欲的。「豊穣」は、ユリの花や、人間の手、教会といったモティーフが、色面の間に挟まれている。畑作地帯の空撮のような色面の配置による抽象画を長らく描いてきた佐藤さんの画風にも、のびやかな変化が生じてきた。
10日まで。
(以下別項)