GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

馬が走る時

2010年06月19日 | 遠野の馬
競馬場では、馬は走っているのが当たり前ですが、
放牧されているときは、めったに走りません。

遠野の夏山ですごす馬たちも、一日のほとんどは草を食べるか、寝て(休んで)います。
それでも日に3回ほど、一斉に走り出すときがあるのです。
水場に向かうときや、放牧地を移動するときが、そのチャンスです。
ただし、移動の場に居合わせても、ゆっくり歩いていく場合もあるし、
よしんば、馬が走ってくれたのに、自分が立っている位置が悪ければ、思うような映像になりません。

夏山放牧の時期は、幸運を期待して一日馬の群れと一緒に過ごします。
私にとっては、至福のときです。
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上野動物園の馬たち

2010年06月18日 | 日本の馬
ウシウマに関する資料の閲覧のため、上野動物園を訪れた。
予め電話で閲覧を依頼していたので、担当の女性が資料をそろえておいてくれた。
興味深い多くの本が並ぶ閲覧室。
「『遠野馬物語』もあるんですよ」といわれたときは、本当にびっくりした。
有難く、嬉しく、ただ感謝。

資料収集が終ってから、馬たちに会いに行く。
上野動物園には、今、5頭の在来馬がいる。
木曽馬の幸泉(雌)、その子供の初桜(雌)、野間馬のエリカ(雌)、トカラ馬の琥太郎(雄)、そして与那国馬のしん(雄)。
一番最初に入園した琥太郎は、当時小さな子馬だったが、すっかり立派な馬になった(写真)。奥の白い馬は、エリカ。
幸泉の子初桜と、与那国馬のしんには、はじめまして。
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馬の昼寝

2010年06月17日 | 遠野の馬
2006年に開催した「遠野馬物語」という写真展で、馬が寝ている風景の作品を出展したところ、大勢の方が「馬が寝るなんて」と驚いていた。

馬が寝るのはよくないとされているし、
実際、サラブレッドの牧場では、地面に身体をこすりつけてごろごろする姿は見ても、
放牧地で寝ている馬はほとんど見たことがなかった。

でも、遠野の山では、馬はよく寝る。
それも集団で。
中には熟睡していびきをかいている馬もいる。
ときどき、寝言も言っている。
監視人さんは、それがただの昼寝なのか、本当に具合が悪いのか、
ちゃんと見分けるから、すごい。

写真は、1歳馬の昼寝。
気持ちよさそうでした。

コメント (3)
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霧の中

2010年06月16日 | 遠野の馬
5月に開牧した遠野荒川高原。

初めて荒川高原を訪れたときも、馬の姿を見つけるのが困難なほどの深い霧におおわれていた。
最初は一頭、そしてもう一頭・・・霧の中に馬の姿が浮かび上がる。
そして少し霧が晴れると、ちらばっていた馬たちが一斉に動き出した。
あのときの感動は、一生忘れない。

今回は、久々に早朝から日没まで荒川で過ごし、撮影しました。
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原点へ

2010年06月10日 | 遠野の馬
初めて遠野の荒川高原を訪れた時の感動は、一生忘れない。
「ああ、私はこういうものを撮りたかったんだ」と思った。
馬が馬として過ごす時間がそこにあり、
そういう環境を作っている日本の馬文化があるのを感じた。

遠野だけでなく、各地をまわって、日本の風土で生きてきた馬たち会い、いろいろな感動をもらっている。
それでも、遠野の山に馬が放たれる時期は、行かずにいられない。

いつもこの時期、原点に戻る気持ちで、遠野に向かう。
数日間、パソコンとはお別れです。
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日本馬の底力

2010年06月09日 | 競馬場
安田記念を制したショウワモダンについて、生産牧場社台ファーム代表の吉田照哉氏が語ったことが、印象的だった。
「こんなに古い血統のウマが勝つなんて」

ショウワモダンの血統をたどると、日本の競馬界を支えてきた馬の名前が凝縮されている。
英国のテスコボーイ、アメリカのロイヤルスキー、イタリアのトニービン、アルゼンチンのエルセンタウロ・・・。
生まれた国は違えど、皆、日本で多くの活躍馬を出した種牡馬たちである。

「39戦目にして初GI勝利」と騒がれているが、戦績を見ると目だったケガもせず、長期休養もなく、コンスタンスに走り続け、確実に勝ち星を積み重ねているエライ馬ではないか!
ショウワモダンの戴冠に、日本に根付いた馬たちの底力を見たような気がしている。

ショウワモダン(牡6)
父 エアジハード
母 ユメシバイ(父 トニービン)
美浦 杉浦宏昭厩舎
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茨城の車窓

2010年06月08日 | 馬徒然
中島トニアシュタールさんを訪れた日、
土浦を過ぎたあたりから、突然、遠野乗用馬生産組合長のK氏が言った。
「このあたりは栗の木が多いなあ。栗の産地か」
栗の木・・・全然気がつかなかった。

常磐線友部駅に迎えに来てくださった中島さんの車からも、K氏はまわりの畑の作物に目が行く。
「お、これはジャガイモだな。あれは、トウモロコシか」
そうか、そうなんだ、と皆でうなずく。

帰りの電車では、広がる水田を見ながら
「おー、レンコンだな。レンコンは深い水でないとダメなんだ」

改めて見ると、茨城はずいぶんたくさんの野菜を作っている。
そういえば、東京のスーパーでは「茨城産」の野菜がとても多い。

中島トニアシュタールさんで、遠野馬に会えたことも嬉しかったけれど、
茨城の風景に親しんだミニ旅行は、とても楽しかった。

遠野の風景は米を作る田んぼが多いが、夏はタバコの可愛いピンクの花が印象的。
タバコに花が咲くなんて、遠野で初めて知った。
写真は、タバコの花。
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トップゴール

2010年06月07日 | 競馬場
安田記念の後の、3歳ダート重賞ユニコーンS。
スタート直後に騎手が落馬してまったが、先頭を走り続けて、そのまま逃げ切りでトップゴールしたコスモセンサー(写真中央 水色のメンコの栗毛馬)。
もちろん、「競走中止」で、成績にはのこらないけれど、
馬自身は、「ぼくが一番!」と思っているに違いない。

対して、カラ馬(騎手が乗っていない馬)に続いて2番目にゴールしたバーディバーディ(写真左の黒い馬)は、記録上は優勝馬なのだが、馬は「自分より前に走るヤツをぬかせなかった」と悔しがっているのではないか。

というわけで、となりで撮影していたカメラマン氏と、表彰式の撮影をしながらあれやこれやと馬の気持ちを推測。
「競走馬の本音」を聞いてみたいものです。

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乗馬クラブ訪問

2010年06月06日 | 遠野の馬
遠野乗用馬生産組合長のK氏や事務局のY氏、生産者のMさんと一緒に、
茨城にある中島トニアシュタールさんを訪問。
現在、6頭の遠野馬がいる。

調教中だという2頭の若い遠野馬の動きを見せてもらった。
「障害飛越、馬場馬術ともに楽しみな馬たちです」とは、中島さんの談。
馬を大切に育ててくださる中島さんに、組合長も大感激。

7月の神奈川ホースショーでは、今年も遠野産馬による競技会が予定されている。
子馬のころにたくさん写真を撮らせてもらった子たち、どんな馬に成長しているだろう。
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ショパンの国

2010年06月04日 | 海外の馬
神宮前の表参道で、ショパンイヤー(ショパン生誕200年)にちなんだピアノコンサートが開かれた。
ピアニスト・笠間春子氏によるバッハ、ドビュッシー、そしてショパンの前奏曲全曲。
久々にゆるりと贅沢な時間。

ショパンの国、ポーランドには、どんな馬がいたっけ。
紡ぎ出される音を聞きながら、そんなことも考えた。

2年前、ドイツで撮影した「デュルメンの野生馬」は、一時期、ポーランドのコーニックスという馬との配合が進められた。コーニックスは、東ヨーロッパ最古の品種タルパンの末裔といわれる馬。コーニックスは、一度は絶滅したタルパンの再生におおいに役立ったそうだ。
デュルメン馬は、タルパンによく似た馬だという。

ベルリンからホッペガルテン競馬場へむかったときに乗った列車の終着駅は、ポーランド。
そのとき同行してくれたドイツの友人が、ポーランドを訪ねたときに人々と共に農作業をする馬を多くみかけたと話してくれた。
ポーランドは馬をとても大切にする国だとか。
ポーランドの馬たちは、どんな馬だろう。

やわらかなショパンの音楽に包まれて、ポーランドに思いをめぐらせ、あっという間に時間が過ぎた。

写真は、ドイツ・メアフェルト湿原のデュルメン馬たち。



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