GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

銀色のゴーシュ

2007年10月07日 | 競馬場
東北新幹線新花巻駅の駅前広場に、宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」の記念碑がある。近づくと、自動的にチェロが奏でる「トロイメライ」が流れる。
夕方5時近くに釜石線各駅停車で遠野を出ると、新花巻駅に着くのは6時ごろ。新幹線の時間までの50分、夕暮れ時の音楽鑑賞で、時を過ごしたことがあった。

東京開催初日の8R、好きだったタマモクロス産駒のマイネルゴーシュが出走。その名前にも親近感を覚えて、いつも応援する。
この日はいつになく馬体がツヤツヤとして、秋の陽射しのせいか銀色に輝いていた。撮影していたら、となりで関係者の人たちが「きれいな馬ですなー」と言いながら、同じようにゴーシュにカメラを向けていた。
東京競馬場のターフを、銀色の馬が駆け抜けていく。7番人気だった彼は、4着でゴールに突っ込んだ。

「勝ち馬」を撮影するだけがカメラマンじゃない。ゴーシュみたいに、その日「絵になる馬」を見つけるのも、また楽しみのひとつだなあと思う。
コメント
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