ヤングキングアワーズ 2017年9月号より
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今月の『僕らはみんな河合荘』感想はこちら
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●ドリフターズ (平野耕太 先生)
豊久軍、優勢!
竜騎兵はおろか、竜すらも倒してしまう豊久&晴明コンビ。
豊久の強さが、よくわかる場面になっていました。
晴明さんは同行を嫌がってますけども(^^;
それにしても、晴明さんが地上に降りたがっても、話を聞く耳持たず、
竜の名前を付けようとする豊久さんの豪胆ぶりには大笑いでした!
でも、龍夫はないな~(ぇ
地上では、エルフたちが驚愕しつつ呆れ顔してるし、信長さんも晴明さんに
「……同情するネ」とか言っているのが可笑しかった!
豊久軍、優勢・・・のはずが?
地上でも、信長さん指揮のもと、堅固な射撃陣地で防御している以上、
ただ押し寄せるだけで抜けるものではないようで、信長さんも余裕・・・
でしたが、光秀が考えなしに、このような無理攻めをするはずがないと
信長さんは気付き、焦り始めます。
そして、ハンニバルさんはすでに事態の深刻さに気付いており、
「これはーもうーダメかもしれんの」と、過酷な一言。
考えてみれば、信長は「関ケ原の戦い」を知らないわけですよ。
あそこで何が起き、どうなって勝敗が決したか・・・
いや、近年の研究では異説もけっこう出ているので、我々が知る形では
なかったかもしれませんが、それでも重要なポイントとなった小早川秀秋の“裏切り”。
その彼の布陣した松尾山は、外せない場所であることに間違いありません。
光秀もしくは黒王は、その知識を持っていたか、考え付いていたようで、
戦いを決定づけた山上からの攻撃を、画策していたのは驚きでしたね。
ラスプーチンによる“調略”。
「関ケ原」では、西軍所属だった小早川秀秋が、東軍へ寝返ったとされており、
そのために西軍が敗れ去ったというのが定説です。(元から東軍だった説も存在)
今では疑問視されていますが、徳川家康は小早川秀秋を寝返らせるべく、
威嚇射撃を松尾山におこなったなんて話もあり、それによって秀秋は背反を決意した
と言われたこともありました。
それに似た状況と言いますか、ラスプーチンによる脅しが、右陣の難民連合軍に仕掛けられ、
今まさに、寝返りが実行されるかどうかの瀬戸際にまで、追いつめられてます。
指揮官である公子は迷い、拒否したがっているものの、家族を人質に取られた将たちは、
もはやラスプーチンの言いなり状態であり、抵抗は無意味・・・
世界廃滅を唱える黒王が、人間を助けるわけはない。
わかっていても、今この時を、ほんの少しの時間を生き延びられる誘惑は絶大なようで、
そんな人のギリギリの心情が冷たく、しかし切実に描かれていましたね。
形勢逆転か・・・?
仕掛けられた寝返り。
このまま事態が進めば、まさに関ケ原の再現となってしまうわけで、
そのまま勝敗は決してしまい、豊久軍壊滅、ひいては人類絶滅なんてことも・・・
黒王は勝利を確信したようなこと言ってますし、これは極めて危険な状況やも。
正直、豊久軍にはここから逆転できる策がないように思えますが、如何に。
援軍が来たとしても、難民連合の家族を保護しなければ、元の木阿弥でしょうし。
はたして、豊久軍は一敗地にまみれてしまうのか?
不安含みで予断を許さぬまま、今後も楽しみです!