五里霧中

★ マンガなどの感想 ★

◆ 今月のナポレオン

2015年01月05日 | ◆[不定期] ヤングキング・アワーズ

ヤングキングアワーズ 2015年2月号より

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以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)

 
 
 
 
 

●ナポレオン -覇道進撃- (長谷川哲也 先生)

 

 コミックス8巻、2月発売! そんな今回、フリートラントの戦いです。

 兵力を分散させていたナポレオンでしたが、
 ロシア軍の将軍ベニグセンがミスを犯したことを察知し、戦いを仕掛けることに。

 セオリー通りに軍を集結させてから戦いを挑むべきとする周囲の進言を
 一喝してまで、好機を逃さないナポレオンの軍才を、感じさせますね~。

 少し焦っているようにも見えるナポレオン。
 何が彼をせかすのか・・・ その答えは、ラストで明かされるわけですが、
 アイラウでの苦戦を引きずるがゆえの、納得ゆく内容でありました。

 

 

 

 ネイ元帥の活躍。

 フリートラントの戦いで活躍したのは、ネイ元帥!
 ではあるのですが、彼がナポレオンから命じられたのは、
 ただ町を目指してひたすら前進しろ、ということでしたが・・・

 ここで、ネイが笑みを見せていたのは印象的。
 たったそれだけに命令に不安がることも、疑問を持つこともなく、
 むしろ簡潔な命令内容に、喜んでさえいる様子。

 これは、彼が自己の裁量で戦えることを、
 心待ちにしていたということなのでしょうかね。
 この後、ナポレオンが語るネイの本質を聞くと、何となく得心できる気がします。

 しかし、そんな風に高揚を抑えきれない様子のネイを眺めながら、
 ジョミニさんが「元帥にとっちゃあ戦いは神聖」なものだと、
 高尚な話をしたかと思いきや、その直後にネイが「神聖」を
 ぶち破っていたのには大笑いでしたよ゜(*゜´∀`゜)゜ いや、それでこそですよね。

 

 

 

 日没時に開かれた戦端!

 午後5時、進軍を開始したネイの軍団。
 こんな時間に戦闘を仕掛けてきたナポレオンに
 脅威を覚えつつも、応戦するベニグセン将軍。

 ネイ軍団は、銃撃の嵐が襲ってこようとも、ただ前進あるのみ。
 相変わらず冷や冷やさせられる戦闘ですけど、
 ネイに銃弾が当たることはなく、兵士たちが次々倒れて行っても、
 涼しい顔で進軍をつづけているあたり、豪傑といった風格でしたね。


 

 

 フリートラントと、マレンゴ。

 このフリートラントの戦いは、あのマレンゴの戦いと同じ日に行われたもの。
 さらに奇しくも、状況まで酷似しているとあって、ナポレオンの心には、
 在りし日の親友・ドゼーの姿が・・・

 ここでナポレオンが、純粋に栄光を求めるネイに、ドゼーの魂の一部が
 「入ったのかも」と考えていることは、ネイへの高い評価を感じさせますね。
 だからこそ、「死ぬなよ」なんてセリフが、いっそう感慨深かったりも・・・

 ナポレオンにとって、ドゼーは特別な存在ですから、
 彼に関連付けて評価されることは、最上級の誉れと言えるかもしれません。

 以前、スルトのドゼーの姿を重ねて見ていたこともありましたけど、
 スルトのせよ、ネイにせよ、高い評価を得た人物たちが、
 どのような功績をあげ、または後にナポレオンを失望させたかを考えますと、
 ちょっと興味深いかもですね。

 

 

 

 激戦となった進軍!

 ネイは、ひたすら前進しようとしますが、
 側面を突かれるなどして、なかなか思うようにはいかず・・・

 そこへ、ド・セナルモン率いる砲兵が援軍に駆け付け、
 至近距離からの砲撃をかますなど、命知らずな行動が痛快でありました!
 いや、戦闘自体は凄惨でろくでもないものなんですけどね(^^;

 そして、ネイが「ゴール」へたどり着いたことで、この戦いの帰趨は決し、
 ナポレオンはご満悦、ベニグセンは煮え湯を飲まされた表情と、
 2人の様子から、アイラウの時とは異なる結果を感じることができます。

 ナポレオンが、この戦いで“欲していたもの”も手に入り、
 諸国に対し優勢になってゆくわけですが、さて、そこからどうなってゆくのか・・・
 まずはティルジットの和約でしょうか? いずれにせよ、今後も楽しみです!
 
 

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