ヤングキングアワーズ 2017年6月号より
『僕らはみんな河合荘』9巻の連載時感想、まとめ更新しました。
以下、ネタばれあります。 (未読の方はご注意ください)
●僕らはみんな河合荘 (宮原るり 先生)
コミックス9巻、発売中! そんな今回、応仁の乱、勃発・・・?
「戦国時代を生んだ」とも言われる応仁の乱が、ここに開幕!
飯島さんをめぐって、彩花さんと麻弓さんが火花を散らす国盗り合戦。
2人のいつものような、丁寧口調ながらも毒のある言葉の応酬が愉快です。
しかし、そのやりとりを間で聞く飯島さん、それで委縮することなく、
むしろ楽しんでいたのが、人柄を感じさせますね。
さらに、シロさん情報なのか、麻弓さんのことを理解している風でもあり、
飯島さんから「魅力的ですよ」なんて言われて、麻弓さんも好感触っぽい。
何やら麻弓さんの様子が・・・
飯島さんとの会話で、「初対面なのに(自分のことを)わかってる」と
感じた麻弓さん、飯島さんに対して好印象を抱いています。
ここで、「彼氏が望むなら文集を燃やして回るのもやぶさかではない」とか
言い出していたのは笑゚(*゚´∀`゚)゚ それがアピールになると思っているのか。
文集=黒歴史を消したいから、ということですけど、飯島さんの“過去”を知っている
ゆえの言葉と考えると、ちょっと可笑しかったり。
けれど飯島さん自身は、恥ずかしい文集であっても、それが自分の「歴史」だと述べ、
「居た堪れなくなることはあっても、僕は消したいとは思わないなぁ」なんて
言っていたのには、感服してしまいましたね。
黒歴史や失敗があっても、それがその時の自分であったのだと受け止められることは、
かなり立派なことであろうと思いますよ。
麻弓さん、本気モード・・・?
途中、彩花さんを連れ出した麻弓さん、何やら真面目なお話。
飯島さんをめぐる争いについて「譲ってくれよ」と言い出したから、驚きです。
彩花さんに頼んでまで、飯島さんを狙いたい麻弓さん。
「正直好みじゃねーし、ピンとこなかった」ものの、これまでの失敗を踏まえ、
今までとは違う始まり方も悪くないと考えていたのは、何かしらの前進でしょうね。
そんな麻弓さんの態度を見て、身を引く彩花さん、お優しい。
このときの麻弓さんの嬉しそうな表情が可愛らしかった。
チャンスを逃すまいとする積極姿勢ではあるものの、貪欲にいこうというよりは、
じっくり攻めようという、麻弓さんの本気度を感じさせます。
重大な事実が発覚・・・?
麻弓さんたちを、のぞき見していた宇佐くんと律さんでしたが、
そこで律さんが持っていた本を落としてしまった所、飯島さんが反応。
飯島さんの出版社から出ている本というのはわかるものの、
「シロ先生も嬉しい」と言っていたのが、律さんたちには「?」。
ところが、ここで飯島さんの口から衝撃の事実が告げられて、
麻弓さんたちも含め、驚愕していたのは面白すぎでした!
シロさんの本名・城崎志弦、ここからペンネームが生まれていたのに、
誰もそのことに気付いてなかったとは(^^;
律さんなんて「シロさんのフルネームとか頭の片隅にもなかった」とか言っていて、
あまりに失礼なのだけど、シロさんにはご褒美になっているのが愉快!
さらに、「飯島さん」が実は「飯島くん」とは別人だったと判明していたのは、
私もやられた感ありました・・・ 見事にミスリードされましたよ!
真面目に悔しかった(ぇ
律さん、大ショック!
飯島さんから聞いたシロさんの“正体”に、震えるほどショックを受けていたのは笑!
そこまでですか(´▽`;) 割とヒドイ気もしますが、あふれる感情なので仕方ない。
律さん自身は、作家の人格に問題があったり、事件を起こすなどしても
作品を嫌いになるようなことはないと思われたのですが、ここで初めて
そうした気持ちを理解できたというのが、可笑しかった。
ただ、律さんの方はまだ笑い話ですみそうでしたけど、もう1人、
ショックを受けていた人については、深刻になってしまうかもしれませんね。
シロさんの“正体”について、頑なに認めようとしなかった麻弓さん。
飯島さんの言葉にも同意を示さず、確かな証拠を見せられるまで、
否定しようとしていたのが、気になる所でした。
ダメ人間だと思っていたシロさんが、実はスゴイ人だったことで、
自分の立ち位置と比較してしまって、抵抗を覚えているのでしょうか。
などなど、飯島さんをめぐる戦国時代から、シロさんの“正体”をめぐるひと騒動の予感。
麻弓さんの心情、そしてシロさんとの関係を気にしつつ、今後も楽しみです!
ふと気になったんですが、城しづるの作品を律さんはかなり好きになってたのに、宇佐くんがあまり(律さんと喧嘩してまで)好きじゃないと言ってましたね。
シロさんのことを表面的に嫌ってる律さんが彼の作品が好きで、シロさんと表面的に仲よさそうな宇佐くんが彼の作品を嫌ってるってのがなかなか面白い構図だと思いました。
読まないとは思いますが、麻弓さんが読んでたら、どんな感想だったのか気になりますね
たしかに、シロさんに対する印象と、作品への印象が、
律さんと宇佐くんでそれぞれクロスしているのは面白い。
外面的なものと内面的なものへの感じ方の違いがありますね…
麻弓さんがシロさんの本を読んでどのような感想を持つのか、なるほど、気になります。
意外に感動とかしちゃうのかもしれません。何となくな印象ですけど