3-1より続く
河合香都子 「商品宣伝の前掛け」
日本の庶民の伝統、店のPRを兼ねた作業用のエプロンは庶民
生活に馴染まれたものです。この荒物屋のPRエプロンには私の
名前をいれ、電話番号は119番(日本の緊急用SOS電話)とし
ました。ご注文ありますか?
(スーパーマーケットが出来る前、日本の荒物屋のイメージを代表す
るものでした。厚い藍染めのコットン地で作られた商品のPR用前掛
けです。ユーモラスで面白いですね。)
貴山宏美 「鉛筆」
ごくありふれた身の周りにあるもの。たった一本のペンシルでも
デザインを楽しめます。ラグ・フッキングの果てしない可能性を考
えて、夢をはせています。
(目の前にある鉛筆を並べただけでもすてきなデザインが出来ますね。
デザインの良さは複雑、簡単に関係ないことを教えられます。しかも
ウールを媒体として表現するフックド・ラグの独特の面白さがでていま
す。)
貴山征美 「かすり」
私は日本の古い伝統をもつ紺屋に生まれました。日本のフォーク
アート藍染を見る時、無名の人たちが作った紺(インディゴ)の色
に慰められます。日本の数えきれないインディゴの色、そして紺染
めの絣(イカット)は地域別に無数にあります。大好きなイカットの
サンプルデザインでストライプ模様にならべました。
(外国に暮らしていて特に実感することですが、布地(テキスタイル)と
陶芸は日本の暮らしの文化の中で秀逸な伝統です。名もない人々が
一生をかけて錬磨し、作り上げたレベルの高さは作る人ばかりでなく
それを日常で使う人々にも、審美眼が浸透していると思います。しか
もそれほど高価でなく買えることもすごーいことです。サンプルが一枚
のラグになり、心をやすめ、日本の文化を語りかけてくれます。)
小林和子 「北斎の驚き}
葛飾北斎(1760年~1849年)の「神奈川沖浪」の版画から
イメージを取り、切紙でデザインをしました。北斎らしく、しかも
北斎と違うものをラグで表現したかったからです。ああ!北斎だ。
(Ah! Hokusai )とおもいますか?
北斎も驚いていることでしょう。北斎の死から160年後のモダン
北斎です。
(切り紙はよいアイデアですね。色のバランスも面白いですね。アメリ
カ人が”グレート アイデア!”だと特に喜びました。数人から投書を
いただきました。
小林恵 「平和・ストライプで手をつなごう」
何かのメッセージを伝達できるのもラグの特徴です。中心に泣い
ている瀕死の地球を、その周りに“ストライプで手をつなぎ合って
平和を作ろう”のメッセージ。素朴なアメリカの手つくりを通して学
ぶことがたくさんあります。アメリカのフォークアートから現代人へ
のメッセージです。
(フックド・ラグはコミュニケイションの旗印にもなります。稲船さんの
魚屋のラグ、村田さんの平和の鳩、渋谷さんのLOVE,いずれも
自分以外ことで皆に語りかけています。ラグりの思わぬ効果です。)
森澄子 「四万十川」
四万十川は日本でも水質がきれいで美しくしい有名な川で知られ
ています。私の住む高知の美しい風景をラグに託して皆様に見て
いただきます。川面の光を白のストライプで特に強調しました。
(森澄子さんは「アメリカンフックド・ラグ」の本を読んで作ってくれました。
本をよく読めば作れるように書いたつもりでしたが、森さんはアーチスト
なので質問もなしに作り上げ、とてもうれしかったです。砂浜美術館の
キルト公募展の審査で7年間、ニューヨークからここを訪れました。美
しいところです。)
望月光子 「美しい村」
私が住んでいる村は美しい自然が宝です。重なる遠く連なる青い
山々、美しい田畑、ここに住む幸せをラグで表現できるのも格別
です。表現の可能性にこれからも挑戦していきます。
(美しいふるさとを持つ人々は本当に幸せです。このラグは村中ばかり
でなく、村を知らない人々の想像力をもかき立てます。村のPRになるよ
うにポスターを作るのも一案ですね。)
村田春代 「ピカソよ、飛んでいけ!平和の向かって」この鳩は天
才ピカソの鳩です。平和の虹を翼に乗せて飛べ,ピソ。世界中の
希望をのせて。ストライプの輪が世界中に広がりますように。
(ラグでメッセージを発言出来るのも楽しいことですね。)
村田ひろみ 「ストライプとボーダー」
いつもデザインを、色で表現したいと思っています。色の可能性を
ストライプで実験してみました。
注)
カメラマンの高橋仁巳さんと村田ひろみさん、ボケ写真でごめんな
さい。無知でどうしたらよいのか、途中で画面を変えると消えてしま
うので必ず訂正しますから少々お待ちください。陳謝!
(一見交差して織り込んだテキスタイルのようですが、どこにもつながら
ない迷路デザインです。)
南雲今日子 「「まぐれ縞」
紺以外はすべて草木染めです。名前の通りランダムにデザイン
しましたが、色彩はやさしい色で統一されました。これからも草木
染めでいきたいと思います。
(種まきから収穫までをご自分でやり、乾燥させ抽出して色を出すま
で、本当に心を込めた作業が続きます。自然の色には優しさと感動
がありますね。)
3-3に続く
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