遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
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面白い会合

2012-05-14 07:46:22 | 雑感


息子の同級生に山形の曹洞宗住職の息子がいる。学生の頃からたまに会い,話しをしていたが、至って真面目な好感の持てる男である。大学卒業後は永平寺に修業に入り、其の後駒沢大の研究所で研鑽を積んでいた。私は今の日本の社会心理を見て、宗教の出番ではないか、とかねがねおもっており、折にふれて彼にそのことを問いかけてきた。大震災があり仏教界も葬送の局面では大きな役割を果たしたが、残された遺族が感じている、喪失感、生き残ったことの罪悪感などのケアをどう進めているのか、を聞きたくて久しぶりに東京で飲むことになった。

ついでに、宗教(の役割)とはなにか、仏教とは何か、について聞きたかった。彼は仲間を連れて来て説明しようとした。
彼らは若く、ディベートをしようと、意気込んできたようだ。いろいろ話をして分かったことは以下のとおりである。

宗教は社会制度、権力構造の枠内にあるものである。仏教の目的は成仏をすることにある。仏教では死について善悪を言わない。あらゆる死は平等に扱う。したがって自殺に対してもそれなりに理由を理解するが、死刑には反対である。
など、改めて理解を深めることが出来た。若い彼らがすこぶる現実的なことに、僧籍についてある種の憧憬を持っていた私は驚いたが、これも時代の流れなのか、と少し寂しい思いを抱いた。

こういう若い、比較的前向きな僧侶が、精一杯努力している事が感じられ、その限りでは有意義であり、面白かったが、宗教の普遍性,社会的な指導性について、もう少し聞きたかった。又現実的にも葬式仏教と言われる現実をどう打破しようと考えているのかについても聞きたい。

それにしても普段とは違う面白い会合だった

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