遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

おどろおどろしい

2014-01-20 17:01:06 | 


百田尚樹「モンスター」幻冬舎文庫 H24年刊

こう寒いと暖房のきいている部屋を離れたくない。読書にせいがでる。

今もっとも売れている作家の作品。
稀代の醜女が悲惨な青春時代をすごし、短大を卒業して製本会社に就職し、美容整形の存在を知る。手術によって一歩一歩美人への階段を登り、やがて絶世の美女へと変身する。それにつれ周りの自分に対する反応が少しずつ変わってくる。男の女性への対応が外見でいかに変わってくるか、本音はどこにあるかなどが、あますところなく暴かれる。主人公はそれを冷徹に見据え、あざ笑うかのように手玉に取る。主人公の行動と復讐心理は戦慄的といってもいい。

さすが百田と思うのはその舞台作りの旨さだ。プロの作家である。又男性でありながら女性心理(特に怨念)を抉りだすように描いているのが凄い。
エンターテメントとして一級であろう。

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