社会人として初めて世に出た時、勤務した会社のOB会に出席してきた。3ヶ月に一回のペースで名古屋で開かれるこの会はいつも15人から20人位の人員で、役員、部長、営業所長を勤めたくらいの人々が集まる。
何時も他愛のない昔話に集約されるのだが、最近は自分の半生、趣味、などを交代で発表している。今回は日本の伝統的な華道茶道についてである。発表者の奥様が茶道の高弟らしく、発祥から源左の力関係まで詳しく説明を受けた。
以下はその骨子である。
華道は京都六角堂・頂法寺のの専慶(池坊)が室町時代に確立したと言われる。一方茶道は鎌倉時代の村田珠光がわび茶の創始者と言われ、安土・桃山に至って千利休が完成したと伝えられる。茶道の心得は「四規七則」と説き、和敬静寂=お互いに仲良く、お互いに敬う、見た目だけでなく心清らかに、どんなときにも動じない心の四項目を挙げる。一期一会の気持ちで人に接する。
華道も茶道もいずれも家元制度をとり、世襲制で直系親族であり、弟子が家元を引き継ぐことはない。
また茶禅一味すなわちお茶を習うことは「禅の教え」を学ぶこと。一杯のお茶、つまり日々の何気ないものの中にこそ「仏」が存在する、ということである。茶道も華道も求道である。
ざっとこんな話を聞き、それを肴にと言っては失礼だが、話題にして一杯やる。しだい次第に昔話に話題が移っていったところでお開き。私はちょっと体調が優れなかったので二次会は失礼して帰途についた。
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