好天の土曜日、暖かさにも誘われ、富士山を見に静岡近くへと遠征した。
われながら良く遊ぶ。
静岡近くの、さわやかウォーク常設コースへ行くつもりで列車に乗ったら、
「新設常設コースの」表示のある中吊りポスターがある。
早速それに乗り換え、静岡の向こう興津宿~由比宿へと向かう。
興津で降り、暖かい日差しを浴びて、街道沿いを歩く。SLが通過するのだろうか?
線路脇にカメラを吸えている人が3,4人鉄橋のしたに陣取っている。みかん畑の
中の石段を登るとさった峠だ。
絶景の富士山が姿を現した。広重の浮世絵の通りだ。くっきりと富士がそびえて
いる。右側に見える愛鷹山も爆裂火口を見せている。この山が信仰の対象になっ
たのは「むべなるかな」と感じる。
たわわに実る、みかんと甘夏だろうか、やや黄色く大きな実のなる木々と枇杷の
間を下り、倉沢・寺尾の町並みを過ぎる。JR由比駅を通り越して広重美術館へ。
本陣公園の中、由比正雪の生家の前にある、近代的な建物。
改めて感じたのは、広重に限らず、浮世絵の作家は構図の天才であろう。遠近感、
俯瞰図、屋号の入れ方など、かなり自由にやっていたようだ。北斎の「神奈川沖
浪裏」の富士など、このような土壌から生まれてきたものだろう。浮世絵はブロマ
イド(役者絵、相撲絵)旅行案内、広告宣伝などもかねていたらしい。
広重を堪能し、公園内でコーヒーで一服。行きにめぼしをつけておいた寿司屋さ
ん「銀太」に少し早いが夕飯に入る。カウンターの隅に漫画雑誌が乗っけられている、何
の変哲もない店。「間違えたかな」と不安を覚えつつ、とりあえず、ビールと桜
海老フルコースを2人前注文。すると女将さんが、一人前でも注文できます、と
教えてくれる。お言葉に甘え、一人前を地魚にぎりに切り替え、「つまみを何か」
と頼む。時間がかかりそうだ、と遠慮していた「カワハギの肝和え」が出てくる。
これが絶品。思わず「お酒」「燗をつけて」と叫ぶほどうまい。
それから出てくる、桜海老の刺身、釜揚げ、酢の物、沖あがり(豆腐と煮たもの)
かき揚、握り四貫、別注文のあぶりげそ。皆うなった。絶妙の調理である。
桜海老は、沈む時には取れず、プランクトンを追って、深海から浮いてくる時で
ないと網にかからない。根つき鯵は言値で仕入れ、食べごろになる、一週間後で
ないとお客に出さない。などと名古屋で修行もしたことのある大将と楽しく歓談。
値段もリーズナブルであった。
いい気持ちになって駅へ。ホームで電車を待っていたら「お客さーん」といって
女将が駆けてくる。勘定は確かに払ったはずなのに、と思ったら、「携帯を忘れ
てますよー」、いやはや親切である。こんどはこの銀太さんだけを目的に来ようか。
満たされたいい気持ちで電車に乗った。絶品、絶景の旅であった。
われながら良く遊ぶ。
静岡近くの、さわやかウォーク常設コースへ行くつもりで列車に乗ったら、
「新設常設コースの」表示のある中吊りポスターがある。
早速それに乗り換え、静岡の向こう興津宿~由比宿へと向かう。
興津で降り、暖かい日差しを浴びて、街道沿いを歩く。SLが通過するのだろうか?
線路脇にカメラを吸えている人が3,4人鉄橋のしたに陣取っている。みかん畑の
中の石段を登るとさった峠だ。
絶景の富士山が姿を現した。広重の浮世絵の通りだ。くっきりと富士がそびえて
いる。右側に見える愛鷹山も爆裂火口を見せている。この山が信仰の対象になっ
たのは「むべなるかな」と感じる。
たわわに実る、みかんと甘夏だろうか、やや黄色く大きな実のなる木々と枇杷の
間を下り、倉沢・寺尾の町並みを過ぎる。JR由比駅を通り越して広重美術館へ。
本陣公園の中、由比正雪の生家の前にある、近代的な建物。
改めて感じたのは、広重に限らず、浮世絵の作家は構図の天才であろう。遠近感、
俯瞰図、屋号の入れ方など、かなり自由にやっていたようだ。北斎の「神奈川沖
浪裏」の富士など、このような土壌から生まれてきたものだろう。浮世絵はブロマ
イド(役者絵、相撲絵)旅行案内、広告宣伝などもかねていたらしい。
広重を堪能し、公園内でコーヒーで一服。行きにめぼしをつけておいた寿司屋さ
ん「銀太」に少し早いが夕飯に入る。カウンターの隅に漫画雑誌が乗っけられている、何
の変哲もない店。「間違えたかな」と不安を覚えつつ、とりあえず、ビールと桜
海老フルコースを2人前注文。すると女将さんが、一人前でも注文できます、と
教えてくれる。お言葉に甘え、一人前を地魚にぎりに切り替え、「つまみを何か」
と頼む。時間がかかりそうだ、と遠慮していた「カワハギの肝和え」が出てくる。
これが絶品。思わず「お酒」「燗をつけて」と叫ぶほどうまい。
それから出てくる、桜海老の刺身、釜揚げ、酢の物、沖あがり(豆腐と煮たもの)
かき揚、握り四貫、別注文のあぶりげそ。皆うなった。絶妙の調理である。
桜海老は、沈む時には取れず、プランクトンを追って、深海から浮いてくる時で
ないと網にかからない。根つき鯵は言値で仕入れ、食べごろになる、一週間後で
ないとお客に出さない。などと名古屋で修行もしたことのある大将と楽しく歓談。
値段もリーズナブルであった。
いい気持ちになって駅へ。ホームで電車を待っていたら「お客さーん」といって
女将が駆けてくる。勘定は確かに払ったはずなのに、と思ったら、「携帯を忘れ
てますよー」、いやはや親切である。こんどはこの銀太さんだけを目的に来ようか。
満たされたいい気持ちで電車に乗った。絶品、絶景の旅であった。