ふるまご呉服店
三重県津市上浜町2丁目62
電話(059)228-3996
和風生活 かやくごはん
大羊居と龍村展
江戸染繍の最高峰と称される大羊居(たいようきょ)と西陣織の名門
龍村美術織物の競演です。
染と織の東西の名門は、それぞれ個性豊かで独創的な作風が
共通しますが、その相性たるや他の追随を許さない格別のものです。
【大羊居のはじまり】
江戸時代、老中田沼意次の治世下の安永年間に大黒屋幸吉が呉服
太物業を創業しました。屋号は「大幸」。これが現在の「大羊居」に
つながる遠祖です。また、手広く幕府の御用を承っていた両国の河村
仁兵衛の長男彦兵衛が大幸の養子となり「大彦」を名乗ります。
明治21年、日本橋橘町の大彦・野口彦兵衛に長男が誕生。これが野口
功造。現在の大羊居の作風を作り上げた、染織界の巨匠です。功造は
初め京都の呉服商・大橋で修業をし、後に生家・大彦に戻り、そして
大羊居を創業します。
【龍村美術織物】
明治9年、初代龍村平蔵は大阪の両替商の長男に生まれましたが
16才の時に家業が破たんし、手に職をつけるべく織物の世界に
身を投じます。もともと芸術的感性に恵まれていた平蔵は、織物を
美的な対象として捉え、その組織の面白さに魅せられ、次々と
新組織を創案しました。
平蔵をモデルとした宮尾登美子の小説「錦」には、その生涯が詳しく
描かれています。
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