Fumie&Sweet

毎日のように、自宅で焼いているパンやお菓子の紹介です。美味しいもの、大好きな、喰い意地の張ったブログです!

ゴーギャン展に行ってきました。

2009-07-23 20:51:17 | 日記
名古屋のボストン美術館会館10周年記念で 開催されていた
「ゴーギャン展」が 夏休みに竹橋の国立近代美術館に やってきました。
今回の目玉作品は 日本初公開の
   「我々はどこから来たのか
    我々は何者か
    我々はどこへいくのか」
ゴーギャンの精神的な遺言といわれている 作品を見に行って来ました。
他の作品は 結構 大原やポーラにある 作品を持ってきているので
今回は 本当にこの 畢生の大作を 見に行った!という感じです。



もっと 大きい作品を想像していたのですが・・・
139㌢×374㌢の 横長の作品は 思っていたより 小さかったです。
もっとも 美術館で見ているから 小さく感じるのですよな~

この作品は 一枚の絵の中に 人間の様々な局面を
一連の物語として 展開しています。  
人間の誕生(画面右側の赤ちゃんと三人の女性)から
死へ向かうような(左側の顔を覆う老人)流れになっています。 
りんごを採ろうとしている イヴを連想させる人物
(私。。この人の性別も??でした)
失楽園を暗示するような暗い二人連れと
ポリネシアの月の神様ヒナ 
老婆の隣で 身体を不自然に 捩っている人物・・
それぞれの 登場人物やそのしぐさに 意味付けして 
描かれています。
人間の存在を問いかけ 心の深い部分を 造形的に表現している
という点で 考えさせられる作品なのですが・・・

なんで 西洋の人って 自分たちはの文化は 素晴らしい文明で
温かな南の島で 裸で暮らしている人を 未開とか 野蛮という
感覚で捕らえるのかが 私には解らないのですが・・・
彼らには 彼らの文明や 生き方があるのになぁ~
まぁ 一般的に 西洋至上主義というような事に 
なっているのでしょうが・・

今回 面白いなぁ~と 思ったのは ゴーギャンさんって
神学学校を出て 船乗りさんになって
株の仲買人をやって 大儲けをして 
裕福な暮らしをして フランスでは 子供が5人も いる人だったのですね。
作品収集から絵画に興味を持ち やがては 自分も絵を描きだして
35歳の時には 画家になる宣言をしたらしいのです・・・
それじゃ 家族もびっくりですよねぇ~

ゴッホの 耳切り事件や 家族を置いて 南の島で
若い娘さんに(30歳年下ですよ~)子供産ませちゃったり・・・
そんな イメージの人だったのですが、
今回 この作品をじっくり 拝見して
認識を改めさせていただきました。


この 動物や果物は この絵のなかに 登場する 脇役さん達です。 
左のお花とフランス語は この絵の「題」ですね。
その隣の トカゲを掴んだ白い鳥は 「言葉の不毛さ」を表しているいます。
半分の犬は ゴーギャン自身を・・・とか 説明されていました。
自分の 遺作・集大成として 描かれた絵なので
総てに 意味があり 奥深い絵なのです。

以前 テレビの番組で タヒチのゴーギャンの子孫という人が出ていて
ゴーギャン美術館が あるのですが そこに掛けられている絵は
総て 複製で、タヒチには 1枚もゴーギャンの絵が 無いと語っていました。
なぜでしょう・・・
ゴーギャンは たくさん借金をしていたので
借金の方に 絵を持っていかれたのだそうですが
その絵に 価値を見出さなかった 貸し手が 
薪代わりに 絵を燃やしてしまった・・・云々・・・
というような 話をしていたような 記憶があります。。。

価値観ですよね・・・
現在なら 何億円の価値になるのでしょうか!?・・文明国ではね・・・
でも 油絵の具の染みたキャンパスは 良く燃えて 
煮焚きが 美味しくできたのでしょうね・・
この絵にしろ 焼却された絵にしろ
いろいろと 考えさせられる ゴーギャンさんでありました。


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