藤原コーチのテニスランド

チャンスに気付くヒントかも・・・

「勝ちビビリ」に、勝とう。

2005年11月30日 | テニス
テニスには、いろいろなプレッシャーがあります。
その中でも、最もやっかいなのが「勝つ」プレッシャーです。

みんな「勝ちたい」と思っています。
「負けたい」と思いながらプレーする人はいません。
しかし、いざ「勝てるかも?」と思うと、ビビリます。
いわゆる「勝ちビビリ」です。
試合を見ていると、この「勝ちビビリ」によって、逆転されてしまうケースが多いです。

僕が学生の頃、「この人に勝ちたい!」と思っていた、目標の先輩がいました。
彼とは100試合以上対戦しましたが、1度も勝ったことがありませんでした。
いつもボコボコにやられてました。
しかし、3年くらいして「あれ?このゲームキープすれば、勝っちゃうよ」という場面がきました。
そのときは、超ビビリました。
毎回、対戦する度に「今日こそは勝つぞ!」と闘志を燃やしていた人です。
ようやく、もう一歩のところで夢が叶います。
うれしいはずのシチュエーションなのに、なぜか怖くなりました。
「えっ?マジで勝てるんじゃない?・・・・ヤバイ」
と感じました。
ずっと勝ちたかったのに、いざ勝てそうになると怖いのです。
「ようやくここまできた・・・・絶対キープしなきゃ・・・」
と思いました。
すると、物凄いプレッシャーを感じて、プレーが消極的になりました。
結果は逆転負けです。
「勝てるかも?」と思う前は、「どういうプレーをするか」しか考えていませんでした。
もちろん「勝ちたい」という気持ちはありますが、実際には負け続けていたので、頭の中では「次のプレー」のことしかありませんでした。
どういうパフォーマンスをするか、というイメージしかなかったのです。
だから、伸び伸びとリラックスして、どんどん攻めていました。
それが良かったのです。

「勝つ」と思うと、負けます。
「勝ち」を意識すると、そのプレッシャーに負けるのです。
それよりも、目の前のボールに集中しましょう。

みんな「現状を変えたい」と思っています。
しかし、その一方で「変化への恐れ」もあります。
「会社を辞めたい」と言っている人でも、いざ辞めるとなるとプレッシャーがあります。
やはり、慣れ親しんだ環境には、どこか安心感があるものです。
「よし!今日でこの長編小説を読み終えてやるぞ!」と思っていても、残りのページがわずかになると、なんだか嬉しい気持ちと同時に「おもしろかったのに・・・もうちょっとで終わっちゃうのか・・・」と寂しい気持ちが湧きます。
「宝くじでも当たらないかな~」と思っていて、実際に年末ジャンボが3億円当たったとします。
すると、物凄くうれしいです。
しかし、引き換えに銀行に行くときは「こいつら・・・私の3億円を狙っているのでは?」と周りの通行人が悪人に見えたりします。

このように、チャンスとピンチは表裏一体です。
チャンスのときも、ピンチのときも、心が動きます。
成功が最大のプレッシャーになることもあるのです。
「勝ち」という結果よりも、「今、このプレー」に集中しましょう。



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