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風月庵だより

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天の花

2010-07-25 20:06:47 | Weblog
7月25日(日)晴【天の花】

釈尊の十大弟子の一人、須菩提(しゅぼだい)の話。須菩提は解空(げくう)第一といわれ、空に対しての理解がダントツだったお弟子さんです。この方が、巌の上で坐禅をしていたら、梵天が花の雨を降らせた、という話があります。これは『天聖広燈録』という史伝に書かれています。

しかし、梵天が花の雨を降らせるような神通力を、坐禅をすると得られると思うことは間違いと、道元禅師は誡めていらっしゃいます。

また、牛頭法融(ごずほうゆう、594~647)という禅僧が、牛頭山幽棲寺の北巖の石室で修行していたとき、百鳥が花を銜(くわ)えてきて牛頭に供養をしていたといいます。
しかし、四祖道信の導きで悟ってからは、これ以後百鳥が再び花を銜えて来ることはなかったといいます。

このように奇瑞はあっても、それは悟れば消えるのであり、奇瑞が表れているようでは、まだ修行が足りないと言ってもよいでしょうか。

私事になりますが、かつて用事があって香港を訪ねたとき、ホテルの部屋に「花を飾りましょう」という声が心にしました。しかし、もう夜ですし、花屋さんがどこにあるかも分かりません。

すると、「とにかく外に出てご覧なさい」とまた心の声がしたので、外に出ました。辺りはすっかり暗くなっていて、人通りも途絶えています。「少し歩いてみて」と言われましたので、坂道を下ってみました。花屋さんはありそうもありません。「戻って後ろを見て」と言われたので、きびすを返しました。途端に右側のホテルの前の路上に黄色のフリージャーの花束が置かれていました。「それを持って帰りましょう」と言われたので、その通りにしました。フリージャーは新鮮でした。

こんな私の経験もあります。しかし、この頃は、悟ったわけではありませんが、そんなことはありません。花が必要ならば、花屋さんに行けば買えますしね。

そんな不思議なことができなくてもよいのですが、そういうこともあるということは経験から否定はしません。しかし、日常のことこそ大事ですし、神通力を得るために坐禅をするのではありません。ただ、そういうこともあるということを、受け入れられる幅があってもよいかなと思います。

(我こそ禅僧と思う方は、花を蹴飛ばすかもしれませんね。)

宇宙とぶっつづきのそれぞれの生命。今日も一日が過ぎました。今日も暑い一日でしたね。

熱中症にご注意ください。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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そんな示しあるかも (無限清風)
2010-07-26 21:45:53
久しぶりにメール致します。お仕事 一段落されたご様子、拝見しました。毎日暑い日々が続いています。先日のことだったのです。当方は仕事が休み。けれども退職する人がいて その日が【さようなら】を言う最後の機会だと、何者かが教えくれるようでした。それで思い余って、事業所に行きました。話しを聞くと後、二回出勤する。ただし半日ずつとのこでした。結果的に良かったです。良心の示しを大切にしたいです。帰路 自転車に乗りながら西に傾いた日輪を風を受けながら眺めました。胸の内で『南無不可思議光如來 ・・・』でした。暑い一日が終わり夕焼けをみながら家に帰るのもいいです。夏に涼風あり。8月8日は立秋。何か大きな時間(宇宙時間)みたいなものに驚きます。眼藏に有時の巻在りました。読んでみます。
満空に ナムアミダーの蝉の声 合掌
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無限清風さんへ (風月)
2010-07-26 23:26:59
コメント有り難うございます。

直感を大切にしたいですね、お互いに。

机の前の仕事が一段落しましたら、なんだか一日中家事をしています。あちこち片づけたり、料理をしたり、洗濯をしたり、これが結構忙しいのです。

毎日、掃除をきれいにしているつもりでも、毎朝また、掃除の繰り返し。炊事も洗濯も繰り返しです。

母親とネコ一匹との暮らしも結構忙しいです。が、ちょっと余裕があるのが嬉しいです。

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