mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

静かに桜に身を浸す

2024-04-09 07:16:02 | 日記
 1年前(2023-04-08)に「自然(じねん)の劣化」と題して、冬タイヤを夏タイヤに交換する話を記している。予約していたのをすっかり失念というおバカなことだが、寄る年波のせいにして、そんなことがあったことも忘れていた。でも奇しくもそれと同じ昨日(4/8)、タイヤを交換してもらった。不思議な因縁というモノを感じる。感じたからといって、だからどうってことはないのだが、因果は巡る風車って具合に、世の中のあれやこれやが皆つながって動いているってワタシの世界観の反映だね。
 そう言えば、いま思いだした。今日(4/9)は末弟の命日だ。そうか、もう十年経ったのか。毎年気にしていたのも、すっかり忘れるようになって、何かの折にふと気づく。今年も同じように、タイヤ交換のつながりで思い起こした。何の因縁だろう。
 なくなった年もサクラの開花が重なってちょうど満開が終わり散り始めるのと一緒。散る花の下、まるで西行の歌のように弟が息を引き取った、と思ったものであった。
 それとは気づかず、昨日は秋ヶ瀬公園のサクラを見て歩いた。カミサンがサクラソウ自生地のボランティアに行くのを車で送ったついでのサクラ見物。田島ヶ原のサクラは、精一杯の満開。広い芝地を取り囲むように咲いた花はむせるように咲き誇る。これなら秋ヶ瀬公園全体のサクラは見事であろうと歩き始めたのだが、そうではなかった。秋ヶ瀬公園にサクラは所々にポツポツとあるばかり。だんだんと緑濃くなる広葉樹や常緑樹がほとんどの森の中にサクラの姿はない。へえ、初めて気づいた。対照的に森の道筋のすぐ隣にあるゴルフ場には花を付けたサクラが植えられていて針葉樹の緑と芝生に映えて素敵な景観をつくっていた。
 2時間ほど歩き駐車場に戻ってきた。自生地のサクラソウは今が盛り。濃い色の花を咲かせ、ノウルシの緑の間にくっきりとした花の彩りを誇っていた。そうだ、タンポポが存在を自己主張するようであった。再びサクラに身を浸すようにして静かな散歩を終えた。
 末弟が彼岸で桜の花に囲まれて笑ったような気がした。

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