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北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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「くま弁」の場所(想定)

2023-08-20 16:10:14 | 気になるコト

 

 

 

地下鉄東豊線「豊水すすきの」駅。

平成6年(1994年)に「福住」まで延長されたことで途中駅となりましたが、それまでは発着駅でした。

延長され、一つ先の「学園前」駅ができたことで、当時大学3年生だった私は大変な恩恵を受けることになりましたが、基本歩くのが好きな私は、その前から、この駅で乗り降りして、大学までの間を往復したこともあります。

 

と、そんな私の思い出はさておき、最近この駅に関して気になっているのが、小説「弁当屋さんのおもてなし」の舞台である「くま弁」が、この駅の界隈にあるとされているということ。

ドラマで使われた「くま弁」のロケ地は、ここから少し離れたエリアでしたが、もし、本当に「くま弁」があるとして、一体このエリアのどの辺りにあるのだろうということはずっと気になっていたので、検証してみようと思いました。

 

まずは、原作の中から、「くま弁」の位置関係を想像させる記述をピックアップしてみます。

 

①豊水すすきの駅から徒歩5分、繁華街の喧騒から少し離れた、住宅街との狭間

 

 

「豊水すすきの」は「すすきの」とありますが、歓楽街の「すすきの」とは一線を画すような街並みになっていて、飲食店も沢山あるのだけど、築年数が相当経っていそうな古い住宅やアパートもあれば、最近新たにできた立派なマンションもあったりと、住宅街としての雰囲気も漂うエリアになっています。

 

②主人公千春のマンションからくま弁までは、徒歩5分~10分程度

③千春のマンションは豊水すすきのの東側にある(1巻P12)

 

 

ここは、ドラマ第1話の冒頭で、深夜、仕事帰りの千春が、母親と電話で話していたシーンに登場する、豊水すすきの駅近くの交差点。

 

 

原作第1巻でもその場面がありますが、これは、この後初めて「くま弁」に立ち寄るよりも前の話なので、千春はこの交差点を横断して東側にある自宅方面へ向かっていたと考えられることからして、「くま弁」も同じく駅より東側にあるのかなという推察になります。

 

④千春は3番出口から出てくま弁へ向かった(2巻P6)

 

これは、一見大ヒントになりそうだけど、実際はそうではなく、検証するうえでは混乱必至の記述でした。

どういうことかというと、

 

 

3番出口の位置は↑の場所なんだけど、この出口は、駅の改札、ひいては先程の交差点よりも北に位置する出口。

つまり、千春は、改札を出てから、「くま弁」とは違う方角である北側へ向かい、そこを出てから再び南に向かって行ったということになるわけで、ここまで書いておいてなんだけど、これは残念ながら、場所を特定する決め手にはならないと思います。

細かくは書かれていませんが、千春はこのとき、3番出口近くのお店かどこかに用事があって、それを済ませてから「くま弁」へ向かったと考えるのが自然でしょう。

 

 

改札を出て・・・、

 

 

北へ向かいます。

3番出口はまだまだ先です。

 

 

これがその3番出口。

 

 

大手ホテルチェーンの真ん前という、利便性の良い出口になります。

 

 

因みに、先程の交差点に出るには、この出入口が最寄になります。

 

 

ドラマのシーンで、千春の視線の先にあるのが、この交差点の先の風景。

②に戻りますが、「くま弁」は、この場所から徒歩5分程度ということなのでしょう。

先程も書いたとおり、千春はこの交差点を東方向に歩いて行ったのかなと思いますが、これは、まだ「くま弁」を訪れる前の段階なので、このことから、「くま弁」はここより東方向にあるという推察ができると思います。

つまり、3番出口に関する記述は、場所の特定とは関係ないということになります。

 

⑤焼き鳥屋と古着屋の間にある(1巻P14)。通りの二軒目(3巻 p100)

 

これは極めて重要なヒントになります。

つまり、角地ではないということになります。

 

 

 

先程の交差点から南東方向にあるのは、「新善光寺」というお寺。

 

 

その東側には、狭い路地が。

何だか怪しい気がします。

 

 

 

 

その途中にある競輪関係施設。

駅からの所要時間は5分を少し切るくらいだけど、この辺が順当かな~という気がしてきました。

これで決まりかな~と思っていましたが、原作第6巻を読んでいると、p77に衝撃の記述を発見してしまいました。

 

⑥「くま弁」は、駅から南の方向に位置する

 

思わず、「何ぃ~!」と叫んでしまいそうになりました。

 

 

先程の場外車券売場と豊水すすきの駅の位置関係はこちら。

確かに南っちゃあ南かもしれないけど、真南ではないですよね・・・。

これは考え方を組みなおす必要があるぞと思ったところ、もう一つ重要な要素があることを忘れていました。

 

⑦北海道をバイクで旅行中のユウが、「くま弁」の前で転倒事故を起こした(第1巻外)。

 

よくよく考えると、バイクで見ず知らずの地に来た旅行客が、行き当たりばったりに、先程の場外車券売場の前のような狭い路地に入り込むとは思えない気がしますが、だとすると、先程の交差点の場面で、母親との電話を切った後、千春はどこへ向かっていたのか。自宅のある東側ではないのか。

ポイントは③だなと思いました。「豊水すすきの駅の東側」とあるだけで、「真東」とは書かれていないという点がポイントかなと思います。

 

 

先程の交差点で、信号を渡り切ってから南方面へ。

まだ東京から転勤して間もない時期で、土地勘もなく彷徨っていた千春は、東ではなくこの方向へ向かったとも考えられます。

 

 

この十字路の手前。

ドラマの第1話にもあるけれど、原作第1巻のP12~13で、凍結路面に足を取られてしまった千春が、「くま弁」常連客の黒川とぶつかり、黒川を巻き込んで転倒してしまうシーンのイメージに近いのではという気がしてきました。

 

 

ドラマでも原作でも、黒川と別れた千春が、曲がり角の先に、「くま弁」の赤い庇を発見するシーンがあります。

それを意識して、路地の先を見てみます。

確かに、ここなら片側2車線の大きな道路だし、バイクで旅行する人が行き当たりばったりに来てもおかしくないような気がします。

 

 

ということで、色々考えた末、原作の設定を実際の豊水すすきのエリアに当てはめてみると、「くま弁」は、写真の、オレンジ色の外観のビルがある辺りというイメージを自分の中で持つことにしました。

あくまでも小説の記述であり、フィクションなので、実際のエリアの状況とは違う、矛盾する部分もあるとは思いますが、小説のファンとしてそういう楽しみ方をするのも悪くはないかなと思います。

 

 

黒丸が、ドラマにも登場する交差点。

青が千春のマンションがあると推察される範囲。

そして赤が「くま弁」の場所。

と考えながら、小説やドラマを楽しんで行こうかなと思います。


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