北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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釧路最初のお寺

2018-08-11 16:28:28 | 釧路&釧根地方






釧路市弥生町(幣舞橋より南の「橋南地区」)にある、「聞名寺」というお寺。
同名のお寺として、富山県にあるお寺は観光名所として名高いけど、釧路にあるこちらも、釧路の歴史において大きな位置を占める場所となっています。





このお寺の開山は、1878年(明治11年)11月12日とされており、そのときは「聞名坊」という名前でしたが、これは、函館の本願寺別院境内にあった「聞名坊」を、開拓使函館支庁の許可を得て釧路に移す形で、寺としての資格を与えたものとされています。
そして1880年(同13年)9月4日に寺への改称願いが出され、「聞名寺」となって現在に至っていますが、ここは、釧路では初となる宗教的儀式を執行できる機関、つまり、釧路市内で最も早く開山したお寺なのです。
それまで釧路周辺の宗教的儀式は、厚岸にある「国泰寺」に依存していましたが、国泰寺を離れて釧路で独立して宗教的儀式を執行できるという点でも大きな意味のある場所とされています。





境内にある親鸞聖人像。
現在では釧路市内でも規模の大きなお寺の一つとなっていますが、実はこの境内にはもう一つ、釧路の歴史上大きな位置を占めるものが存在していました。

以前紹介した、釧路の歴史を語るうえで欠かせない人物である四代目佐野孫右衛門の足跡がここにもあります。
先程、函館にあった「聞名坊」を釧路に移したと書きましたが、実はこれより前の1875年(明治8年)、四代目孫右衛門が、函館の聞名坊の住職を招き、この地で説教所を開設していました。
そして、住職であった「永福法随」(のちに「藤法随」と改名)が、境内に寺子屋を設けて近所の子弟に学問を教えたのが、釧路における子弟教育のはじまりとされています。
この寺子屋は、それ以後、場所を変え、公立の「日進学校」という教育機関として発展していくことになります。

(「聞名寺」の場所はこちら




「聞名寺」からは少し離れているのだけど、このような名前のバス停を見つけました。
興味深いものを覚えたので、いざ散策。
その成果は、追ってまた紹介します。
コメント
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