自在コラム

⇒ 日常で観察したことや環境問題、金沢大学での見聞、マスメディアとインターネットについての考察を紹介する宇野文夫のコラム

☆「ルーズソック」から「ググる」へ

2018年11月09日 | ⇒ランダム書評

  いま何かと話題になっている三省堂『現代新国語辞典』(第六版)を近くの書店で購入した。高校生向けの辞書なので、どのような若者言葉が掲載されているのか、あ行からページをめくっていく。「インフルエンサー」が目にとまった。「〈名〉[influencer]経済・流行・価値観などに関して、多くのひとびとに強い影響を持つ人物。とくに、インターネットなどのメディアを通して購買活動に大きな影響を与える人を言う。」。大学でなど学生たち話していると、最近よく出てくる言葉で頻度が高い。「将来はITのインフルエンサーとして起業したい」などと。

  か行では「くさ【草】」が面白い。「〈名〉④[ツイッターなどで]笑う(・あざける)こと。笑えること。[warai の頭文字を並べた www が、草が生えているように見えることから]」。確かに、メールでもWWWは「結構笑えますよ」という意味で、使われている。「ググる」=写真=も出ている。「〈他動五段〉アメリカの企業『グーグル(Google)』の検索サイトを使って、調べる。」。若者のネットスラング(俗語)の代表格だろう。

  増えていると感じるのは、スマホやSNSに関連する単語だ。さ行の「スクショ」はもともと「スクリーンショット」の意味。「スマートフォンやパソコンの画面全体を、そのまま画像として保存する機能。画面キャプチャー。スクショ。」とある。ABC略語集では「TW」は「⇒ツイート」。「FF」は自分の知る範囲では早送り(Fast Forwrd)や駆動車の解釈だったが、追加されて「[ツイッターで]でフォロー、してもいないしされてもいない間がら」とあり、用例として「FF外から失礼します」。丁寧と言うか、わざわざ載っている。

  第六版をランダムに読んでいるとそれだけで新しい発見があったりして、言葉は変化するものだと実感する。暇つぶしにもなる。こんな話題を同僚と話していると、研究者の一人が「若者言葉はイージーカム、イージゴーなんだよね。流行り廃れが激しくて。第六版からはもう『ルーズソックス』は抜け落ちているよ」と。調べると確かにない。高校生向けの辞書なのに、「ルーズソックス」がない。そう言われてみれば、ルーズソックスの女子高生は街中でも見かけなくなった。

  でも一世を風靡したファッションなのに、なぜ削除をと考え込んでしまう。言葉の流行り廃れというより、出版社は掲載する言葉の入れ替えを常にやっておかないと、ページ数がどんどん増えて重くなり、辞典が買ってもらえなくなると懸念しているだけはないかと勘ぐってもいる。

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