気温はすさまじい上がりだが、岸田内閣の支持率は下がるばかりだ。朝日新聞Web版(17日付)によると、7月の世論調査(15、16日)では、岸田内閣の支持率は37%と前回6月調査の42%から下落した。下落は2ヵ月連続で、不支持率は50%(前回46%)と支持率を上回る状態が続いている。マイナンバーカードをめぐる内閣の対応を「評価しない」が68%、「評価する」が25%だった。
また、共同通信Web版(17日付)によると、今月の世論調査(14-16日)では内閣支持率は34.3%で、6月調査から6.5ポイント下落した。不支持率は7.0ポイント増の48.6%だった。マイナンバーカード問題をめぐり、政府が実施している総点検では「解決しない」との回答が74.7%に上った。産経新聞Web版(17日付)でも、今月の世論調査(15、16日)では前回調査比4.8ポイント減の41.3%、不支持率は同5.2ポイント増の54.4%だった。不支持率は2ヵ月連続で支持率を上回った。(※写真は6月18日、母校の早稲田大学で講演する岸田総理=総理官邸公式サイト)
世論調査の一つの目安としてメディアなどで指摘されるのは内閣支持率の「危険水域」。それは20%台だ。共同通信の調査ではあと6ポイントだ。今回の支持率の大幅な低下はマイナンバーカードをめぐるトラブルが背景にあるが、岸田内閣へのさらなる一撃となりそうなのが「サラリーマン増税」ではないだろうか。
政府が6月16日に閣議決定した経済財政運営の方針(骨太の方針)と「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」に盛り込まれたのが「退職金課税の見直し」だ。退職金は老後に備える資金という面があり、税制面では退職金の額から勤続年数に応じた控除額を差し引いて、さらに2分の1にしたものが課税対象となっている。これを見直す、というのだ。その理由は、「これが自らの選択による労働移動の円滑化を阻害しているとの指摘がある」としている。簡単に言えば、こんな退職金の優遇制度があるから円滑に転職が進まない、という変な理屈だ。
さらに、見直しリストには、一定額まで非課税となっている通勤手当や、社宅の貸与なども含まれている。まさに、「サラリーマン増税」へ舵を切るのだろう。これから岸田政権を揺るがす「台風の目」となっていくのではないか。
⇒17日(月)夜・金沢天気 はれ
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