自在コラム

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☆トランプ大統領、冥土の道連れ

2021年01月11日 | ⇒ニュース走査

   CNNニュースWeb版日本語(10日付)をチェックしていると、驚きのニュースがあった。アメリカ民主党のペロシ下院議長は、トランプ大統領による核攻撃命令などが起きる事態を懸念し、軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長と協議したことを明らかにした。ベロシ議長は、行動などが不安定な大統領が軍事的な敵対行動に踏み切ったり、(核ミサイルの)発射コードへのアクセスや核攻撃を命令したりするのを阻む予防措置をミリー氏と話し合ったと語った。

   上記のCNNニュースに自身が注目したのは、別のニュースとの連鎖反応だった。BloombergニュースWeb版日本語(9日付)を読んでいて、北朝鮮の金正恩委員長が5-7日に開催した党大会への報告で、アメリカを「最大の主敵」「戦争モンスター」と呼び、より高度な核技術の追求などを通じて、アメリカの脅威に対する防衛力を絶えず強化する必要があると述べた。核兵器の小型・軽量化と大型核弾頭の製造推進、1万5000㌔射程内の戦略的目標に命中させ破壊する能力の向上を目指す方針も表明。固体燃料を用いる大陸間弾道ミサイル(ICBM)と原子力潜水艦の開発、衛星による情報収集能力強化にも言及した。

   3年前のあの時に時代は戻ったと連想した。2017年7月28日、北朝鮮が打ち上げたICBMはアメリカ西海岸のロサンゼルスなどが射程に入るものだった。北は同年9月3日に6回目の核実験を実施し、同15日には弾道ミサイルを日本上空に飛ばした。それをトランプ大統領が国連総会の演説(同19日)で「ロケットマンが自殺行為の任務を進めている」と演説した。それ以前には、アメリカ太平洋軍のハリス司令官は同じ年の4月26日、アメリカ下院軍事委員会公聴会で、北朝鮮に関して「アメリカは先制攻撃の様々な選択肢がある」と述べ、原子力空母カールビンソン率いる空母打撃群が北朝鮮を攻撃できる射程内に入ったことも明らかにした(2017年4月27日付・朝日新聞ニュースWEB版)。

   その後、トランプ氏と金氏による米朝首脳会談は2018年6月12日(シンガポール)、2019年2月28日(ハノイ)、同年6月30日(板門店)で3回行われたが、北の非核化の交渉は進まなかった。トランプ氏にとっては外交の失敗事例でもある。そして、本人は「この交渉でロケットマンがさらにつけあがった」と悔いているのではないだろうか。

   トランプ氏の大統領任期は1月20日正午までとされる。冥土の道連れに、アメリカを「最大の主敵」「戦争モンスター」と呼んだ金氏に核攻撃を仕掛けるのではないかとペロス氏は懸念しているのではないだろうか。以下憶測だ。仮に、トランプ氏が軍に核攻撃を命令したとして、それが軍によって阻まれた場合、金氏へのピンポイント攻撃、つまり「斬首作戦」を命令する可能性がある。斬首作戦が実行されるとして、作戦に使用されるのはステルスヘリコプター「ブラックホーク」だろう。この機を使うのは新月で夜が真っ暗闇となる日。直近の新月の日は今月13日だ。

   この機を使った斬首作戦で知られるのがオバマ政権下で実行された、オサマ・ビン・ラディンに対して行った2011年5月2日のバキスタンでの攻撃だ。この日は新月の前夜だった。以上は連想ゲームのような話だ。

⇒11日(月)朝・金沢の天気   


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