自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★「マイバッグ」と「マスク」の両立問題

2020年07月01日 | ⇒ニュース走査

   きょうからレジ袋の有料化が始まった。午前中、コンビニに入ろうとしてマイバックを忘れたことに気がついた。有料化のこの日に備え、コンビニ用の小さめのバックを用意していた。レジ袋を買い求めるか迷った。というのも、コンビニ弁当などを入れたレジ袋を持って職場に入れば、おそらく目線が注がれるだろう。「エコに関心がない人」と。マスクを着けずに職場に入ると感じる目線と同じではないだろうか。入ろうとしたコンビニの入り口に「プラスチック削減に向けて、マイバックのご利用をお願いします」と横断幕=写真=が掲げてあり、これにも気が引けて結局、何も買わず車に戻った。

   きのう(6月30日)ブログでレジ袋の有料化について書いた。メディア各社がどのように取り上げているかチェックしていて、気づいたことが一つある。新聞メディアは「マイバック」と表現し、テレビメディアは「エコバック」と称している局が多い。持参しましょうとの意味を込めているのが「マイバック」で、エコロジーに役立ちますよと意義を強調しているのが「エコバッグ」、ということだろうか。で、このブログではどうするか迷ったが、日常言葉で使っている「マイバッグ」とすることにした。

   そのマイバッグと新型コロナウイルスの関係性がよくない。随分前から近くのスーパーではマイバッグを持参して買い物をしてきた。レジで精算するときにマイバッグを出すと、店員が商品をダイレクトにバッグに入れてくれた。この便利さもあり、マイバッグを持参していた。

   様相が変わったのは、4月16日に感染防止対策として緊急事態宣言が全国拡大し、「特定警戒県」に石川が指定されたころだ。この頃から、マイバッグに買ったものを店員が入れてくれなくなった。「ご自身で入れてください」と。マイバッグは使い回すのでウイルス感染リスクが高く、店員は触れない、というわけだ。

   けさのNHKニュースで、アメリカやヨーロッパでレジ袋を無料で提供する動きが広がっていると伝えていた。アメリカ・カリフォルニア州は2016年、全米で最も早く小売店などでのプラスチック製レジ袋の無料提供を禁止し、再利用可能な袋や紙袋を10セント(日本円で10円余り)で販売する有料化の法律を導入した。ところが、客が持ち込むマイバッグで店員が感染するおそれが高まるなどとして、ことし4月、レジ袋などを無料とした。また、サンフランシスコでは客が再利用できるバッグやマグカップなどを店に持ち込むことそのものを禁じる行政命令を出した(7月1日付・NHKニュースWeb版)。

   レジ袋、つまりプラスチックの利用を減らすべきだという考えが日本でも根づき、法律上でも施行が始まったタイミングだけに、「マイバッグ先進国」欧米での逆行するトレンドには違和感がある。店員がマイバッグに触れなければよいだけのことで、コロナ感染をそこまで優先させるのは、神経質になりすぎではないか、と。ただ、マスク(ウィズコロナ)とマイバック(エコロジー)をどう両立させるか知恵出しする絶好の事例ではある。

⇒1日(水)正午・金沢の天気    くもり


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2 コメント

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風呂敷を使ったら簡単ですよ! (高桑進)
2020-07-08 06:30:41
7月1日からプラスチック袋が有料となり、エコバックの使用を勧めてますが、生協ではすでに20年以上前からエコバック運動を進めてます。しかし、実際に生協スーパーでの個人的な観察です、エコバックを持参している方は半分程度かな。思うほどには普及しているようには見えません。エコバックをいつも持ち歩いている人はほとんでいないでしょう。
私は15年以上前から風呂敷研究会のメンバーとなり、大学生を対象に風呂敷が日本の伝統文化でありいかに便利かを教えてきました。
昔のような使い方ではなくて、バッグにして使えばとてもおしゃれな風呂敷バッグになります。
ナイロンの90センチ角の風呂敷なら折りたためば100グラムもなくてポケットに収まります。
エコバッグに比べればとても軽くていつでも持ち運べますね。私は愛用してますが、風呂敷バッグの作り方を説明した本は10冊程度でてますが、実際に使っている人を見たことは皆無に近いです。
風呂敷は何100年も前kら使われてきた日本の伝統文化だと思いますが、ほとんどの日本人は西洋文化であるバッグしか使いませんね。
大変残念ですが、もっともっと使う方を増やしたいと頑張ってます!!
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なるほど風呂敷バッグ (宇野文夫)
2020-07-08 08:05:48
高桑さま コメントありがとうございます。折り畳みできる「風呂敷バッグ」はアイデアですね。その発想に京都らしさを感じます。
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