東京都知事選は候補者のイメージカラーから「緑のタヌキと白いキツネ」と揶揄されていた。NHKは選挙特番を組んで、投票締め切りの午後8時の瞬間に「小池氏当選確実」のテロップを出した。小池百合子氏の圧勝だった。むしろ、自身が注目したのは同時に行われた都議補選だった。裏金問題を受けて各地の選挙で敗北続きの自民党だが、首都決戦ではどうなるのか。結果はまたしても惨敗。自民が候補者を立てた8選挙区で2勝6敗だった。今後の国政選挙が気になるところだ。
衆院選は早ければ年内、遅くとも来秋までには行われ、来夏には参院選がある。ところで、元日の震災に見舞われた能登で選挙は可能だろうか。5月5日付のブログでもこのテーマを取り上げたが、発災から半年を経て、正直なところ今年度内は無理ではないかと読んでいる。
被災地の避難所では888人、石川県が指定した金沢市の宿泊施設などに避難している人が1116人、ほか82人、合せて2086人が避難所の暮らしを余儀なくされている(7月3日現在・石川県危機対策課まとめ)。選挙となった場合、被災地の避難所にいる場合は投票に行けるが、遠隔地で避難している有権者はわざわざ出向いて当日か期日前投票をすることになる。2086人は被災地の自治体が把握している人数で、住所などが把握できない、たとえば金沢の親族宅に身を寄せている人や、マンションやアパート、借家に自ら借りて移住している人はさらに多くいる。
この状態の中で、有権者に投票所入場券をこれまでのように郵送で届けることができるのだろうか。届いていなくても、有権者が投票所に行き、選挙人名簿に登録されていることが確認されれば、投票用紙が交付され、投票することができる。(※写真は、2022年7月10日の参院選の候補者ポスターの掲示板)
選挙権が能登のあって金沢に住んでいる場合は、不在者投票という手段もある。ただ、この場合は有権者が選挙人名簿に登録されている市町の選挙管理委員会に、「不在者投票請求書・宣誓書」を直接または郵送、電子申請サービスで送り、投票用紙を請求することになる。公示日(または告示日)の翌日以降に現在住んでいる最寄りの選管委に行き、不在者投票をする。
問題は、輪島市や珠洲市など能登の自治体が対応できるかのか、どうか。自治体は全半壊した建物の公費解体の手続きや上下水道の復旧工事、避難所の運営管理などの対応に今でも職員の手が取られている。現状で選挙となれば、地震で壊れた公民館などの投票所の復旧は難しい。選挙対応を見据えた人事を新年度で行うのでしばらく総選挙は待ってほしいというのが能登の自治体の願うところではないだろうか。
⇒8日(月)夜・金沢の天気 あめ
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