自在コラム

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★アメリカ大統領選 ドロ沼化のプロセス

2020年11月05日 | ⇒ニュース走査

   昨夜は「トランプの再選もありかな」と思いながら就寝した。朝起きてテレビやネットをチェックすると、前回(2016年)トランプが勝ったウィスコンシン州とミシガン州がバイデン氏に流れていて、一夜で情勢が変わったと気がついた。  

   アメリカ大統領選での郵便投票がかなりの「混乱」を招いている。当事者であるトランプ氏のツイッターをチェックすると随所にその混乱ぶりがうかがえる。

「We are winning Pennsylvania big, but the PA Secretary of State just announced that there are “Millions of ballots left to be counted.”」(意訳:我々はペンシルベニア州で大きな勝利を収めているが、州務長官は「数百万の投票が残っている」と発表した)。ペンシルベニア州(選挙人20人)の郵便投票は3日の消印有効で6日までに到着すれば受け付ける。同州では約900万人の有権者の3分の1が郵便投票を申請している(11月4日付・時事通信Web版)。民主党支持者は新型コロナウイルスの感染を恐れて郵便投票が多いとされる。逆に、共和党支持者は当日投票が多い傾向にあり、当日投票の先行開票でリードしていても、郵便投票の開票で逆転もある。

   しかし、トランプ氏はそのような理解をしていないようだ。「
How come every time they count Mail-In ballot dumps they are so devastating in their percentage and power of destruction?」(意訳:郵便投票の束を集計するたびに票差が変化し、なぜこれほど破壊力があるのか)。トランプ氏は郵便投票に不正があると見ていて、おそらく納得がいかないのだろう。

   バイデン優勢から激戦、そして郵便投票による逆転劇などドロ沼化しているアメリカ大統領選の開票がこれほど長引くとは思っていなかった。ついでに、ニューヨークダウをチェックすると、前日に比べて367㌦高い2万7847㌦で終えている。一時800㌦の上げ幅もあった。選挙結果が見通せない中でも買い注文が連日続く。東証だったらしばらく様子見だろうか。選挙も投資もアメリカらしく実にダイナミックではある。

⇒5日(木)朝・金沢の天気     はれ


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2 コメント

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混乱はいつまで? (高桑進)
2020-11-06 10:01:26
バイデン対トランプの戦いは、アメリカ合衆国の選挙制度がいかに¥世界の選挙制度とは違い白人が有利になるように作られているかを明白にした!!
各州ごとの選挙代理人制度は民主主義とは相容れないのではないのか。
選挙の結果を裁判で覆すとは選挙制度がいかに不備かを示すもの。郵便投票を期日までに郵送するように改めれば済むことができないアメリカは、連邦政府よりは各州の独立性を優先する田舎社会ではないのか?
全米で速やかに選挙結果を明確にする制度はこれからもできないのだろうか!!
Unknown (宇野文夫)
2020-11-07 06:45:05
ブッシュとゴアのときも裁判沙汰になり、緊張感がありました。ただ、今回は現職の往生際の悪さが目立って、これがアメリカの民主主義かと戸惑います(苦笑)。郵便投票はコロナ対策では利点がありましたが、そのために開票が遅れるというデメリットを解消しない限り、この問題は再燃します。次期大統領の宿題です。

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