自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★「ホワイトシンドローム」

2007年06月13日 | ⇒キャンパス見聞

 その光景を見て、一瞬、季節はずれの雪かと錯覚した。エゴの木の白い花が一面に落ちていた。通い慣れた道でこれまで気にならなかったのに、今年は異常に花が多かったということか。

  地球温暖化のせいか、沖縄県の石垣島と西表島の間にある日本最大のサンゴ礁「石西礁湖(せきせいしょうこ)」で、「ホワイトシンドローム」と呼ばれる原因不明の病気が急速に広がり、新たな脅威となっているという(6月12日付・読売新聞インターネット版)。水温上昇の影響でサンゴの体から植物プランクトンが逃げ出す「白化現象」がそれ。

  金沢大学角間キャンパスで見た光景は、植物がさしづめ壊(え)死するという白化現象ではない。が、今年は異常に白い花が目立つという意味で、さしずめ「里山のホワイトシンドローム」と仮に名づけてみる。エゴの木ほかに、この季節はノイバラの白い花も例年に比べ異様に目立つ。

  少々ジャンルは異にするが、モリアオガエルのボールのような白い卵塊(らんかい)が今年は例年に比べ多いな気もするが、同僚の研究員の見立ててでは例年と同じくらい。そして、エゴの木も確かに去年は少なかったが、おととしは多かった、とか。ということは「里山のホワイトシンドローム」は気のせいか…。

  ことし3月17日にアル・ゴアの映画「不都合な真実」を見て以来、さして根拠のないことまで、何かにつけ地球温暖化現象と結びつけて考えてしまっているようだ。

 ⇒13日(水)午後・金沢の天気  くもり

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