同じ外の風景でも季節によって趣が異なったりする。同じ場所で時間を置いて、記録することを定点観測という。日常で写真による「定点撮影」を行ってみよう。違いを比較するだけでもブログのネタになる。
テーマ「定点撮影のすすめ」
百聞は一見にしかず、という諺(ことわざ)がある。一枚の写真が事象を雄弁に物語るものだ。その写真を2枚組み合わせみよう。これは実証的ですらある。写真は、去年(05年)の6月と12月下旬に私のオフィスがある金沢大学創立五十周年記念館「角間の里」の土間から屋根のひさしを込みで撮った写真である。初夏と冬の季節の違いが一目瞭然で分かる。まるで別世界だ。あるいは別の見方で、軒下に迫る雪の量を見て、年間降水量のことを連想するかもしれない。北陸は年間降水量が2000㍉を超えていつも全国上位だ。こうした説明にもこの写真は説得力を持つ。
説得力という意味でもう一つ。「自在コラム」では金沢の風物詩である「雪つり」がなぜ必要かということを2枚の写真を使って書いた(05年11月30日付)。 雪で枝が折れてしまう。北陸の雪は湿り気が多く重いのである。だから大切な庭木には雪つりを施すことが必要である、と。くどくどと書かなくても写真の比較で理解していただけると思う。
ただ、この定点撮影の手法は、ブログを念頭に置いて、その写真の比較が面白いと実感できなければなかなか撮れないものである。でも、被写体は無数にある。昆虫や植物の生長、あるいは建物の建設現場を同じ場所から1週間ごとに撮っても面白い。撮影が持続可能なら何でもよいのである。
定点から物事を観察する発想を身に付けたい。そうすればブログのテーマも格段に増えるはずだ。
⇒8日(日)午後・金沢の天気 くもり