蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『蕎心@谷根千』さんの「炙り板わさ」

2016-05-02 11:00:00 | 東京23区(文京区)

昨年のゴールデンウィーク、「下町のお蕎麦屋さんを飲み歩く」をテーマにいくつかのお蕎麦屋さんを巡ってみましたが、「飲み歩く」とは言えない少々不完全燃焼な結果に終ってしまったことから、今年のゴールデンウィークも、昨年と同じテーマで再び下町のお蕎麦屋さんをいくつか巡ってみることにしました。
とは言ってみたもの、1日だけのイベントなので2軒訪問ってとこでしょうか?。

ということで、最初に訪れたのは、昨年訪れた「鷹匠」さんと同じ根津にある『江戸流手打ち蕎麦・蕎心』(そばこころ)さんで、「連休中とは言え平日なのできっと一番客だろう。」なんて思いながら開店10分前に訪れてみると、既に若い女性が一人、お店の前で開店を待っています。

そして開店時間の午前11時、2人掛けテーブル席が5卓並んでいる細長い店内に2人続けて入店し、先に入った女性が店内一番奥のテーブル席に着いたことから逆の店内一番手前のテーブル席に着きます。
開店と同時に1人客が2人入り、店内一番奥と一番手前の席に一人ずつ着くという、何とも不思議な光景が出来上がった感じです。

さて、平日11時なので直ぐに混雑することは無いだろうしせっかくのゴールデンウィークなので、日本酒をいただきながらのんびりさせていただこうと思い、壁に掛けられている「MASTER'S DREAM 取扱店」という文字が気にはなるものの、山形県の地酒「羽前白梅 純米酒 穂の香」をお願いします。


お酒をお願いしてから料理のメニューを眺めてみると、昼なので料理は少ないかと思いましたが、「昼の酒肴」として7品用意されていたことから、「炙り板わさ(鈴廣かまぼこ)」と「そば刺し」をいただくことにします。


まずいただいた「炙り板わさ(鈴廣かまぼこ)」は、「焼き」ではなく「炙り」というその言葉通り軽めに焼かれていて、何と表現したら良いのか・・・、外側はいかにも「炙りました」という食感ですが、中は弾力感の感じられる質の良い蒲鉾らしい歯応えでなかなか美味しいです。

また、いただいた山形県の地酒「羽前白梅 純米酒 穂の香」は、メニューに書かれていた説明書きの通り、ほのかな柔らかい香りと旨味の感じられる、スッキリした辛口の日本酒でした。


キリリとした辛口のタレ(蕎麦汁)が添えられていた「そば刺し」は、タレを付けづに蕎麦だけでいただいても十分に美味しい蕎麦刺しで、クニュっとした食感が美味しさをさらに盛り上げてくれました。


日本酒をいただきながらくつろいでいると、パラパラと途切れること無くお客さんがやって来て、直ぐに混雑することは無いだろうという予想に反して、開店早々に満席になってしまいました。しかし、狭く急な階段を登る2階にも席があるようで、1階が満席になった以降は2階へと案内されており、混雑はしているものの席を待つお客さんは発生していませんでした。

そんな賑わいを見せるお蕎麦屋さんではありますが、ほとんどのお客さんが蕎麦をいただくお客さんで、お酒を飲んでいるのは開店と同時に入った2人だけなので回転は早く、急いで席を空けなければならない状況にはなりませんでしたが、お客さんがほぼ一巡したところで蕎麦をいただくことにします。

いただいたのは「もり」で、しっかりした腰がありながらも喉越しの良い細麺でした。また、蕎麦汁はキリリとした辛さの感じられる強めの辛口でしたが、雑味の無いクリアな味わいで、藪蕎麦の老舗蕎麦屋にも負けない立派な蕎麦汁でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『江戸流手打ち蕎麦・蕎心』さんは、下町風情の感じられる板張りのお蕎麦屋さんで、一見古そうにも見えますがコンパクトにまとめられた店内には清潔感が漂い、気持ちよく蕎麦前と蕎麦を楽しむことのできる居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

そして、席に着いたときは、すぐ目の前が厨房で、手を伸ばせば届きそうなほど近くに花番さんが立っていることから何となく落ち着かないかな?と思ったものの、若い花番さんの落ち着きのある馴染み易い接客がなかなか良い感じで、お酒をいただきながらのんびりと憩いの一時を過ごすことができました。

ごちそうさまでした。



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