一人で過ごすことになった6月最後の日曜日、JR東海道本線・茅ヶ崎駅から徒歩10分程のところにある『手打蕎麦・賀久』(がく)さんの暖簾を潜ってみることにしました。
お店に到着したのは11時半前でしたが、5つある4人掛けテーブル席は予約席を含めて既に全て埋まっていて、「15分程お待ちいただけますか?。」とのこと。まぁ、時間はあるし、ほとんどのお客さんは蕎麦を食べ始めているのでそれ程待つことも無いだろうと思い、冊子になっているメニューや壁掛けのボードに書かれているお品書きを眺めながら席が空くのを待ちます。
そしてピタリ15分後、混雑するお昼時は落ち着かない4人掛けテーブル席に案内されますが、既にお願いする料理が決まっていることから、メニューを広げることも無く、瓶ビールと一緒に静岡・駿河湾特産の桜えびを使用した「桜えび入だし巻き玉子」をお願いします。
思ったほど待つことも無く運ばれてきた「桜えび入だし巻き玉子」は、席を待っている際に「卵を4個使用しているので大きいです。」と説明を受けた通りの大きさで、食べ応えのある大きさです。
早速、どれどれと思いながら熱々の玉子焼に箸を入れてみると、ジュワーっと中から出汁が出てきますが、桜えびの風味もそれ程強くは無く、どちらかというと全体的に薄味なのかな?という印象の玉子焼でした。
ちなみに、「駿河湾特産の桜えび」という文字に引かれて「桜えび入だし巻き玉子」をいただくことにしましたが、訪れるお客さんの多くは相模原長寿卵を使用した「だし巻き玉子」をいただいているようで、普通のだし巻き玉子の方が良かったのかな?という感じです。
そんなことを思いながら、桜えびの入っただし巻き玉子を肴に程良く冷えたビールをいただいていると、男女2人づれのお客さんや小さい子供を連れた家族づれなど、後から後から続々とお客さんがやってきますが、相席にすることはせず、みなさんおとなしく席が空くのを待っています。
そのような状況を目の前で見ていると、4人掛けテーブル席を一人で使用しているということもあって気持ちが落ち着かず、少々急いで玉子焼を食べ、蕎麦をお願いします。
こちらの『手打蕎麦・賀久』さんでは、「殻をむいた普通の蕎麦」と「殻が付いたままの玄蕎麦を挽いた蕎麦」の2種類が用意されていて、蕎麦をお願いする際、好みの蕎麦を選択することができるようになっています。
また、冷たい蕎麦は全て「二枚重ね」(蒸篭2枚)にすることができ、どちらか好みの蕎麦を2枚お願いしても良いし、2種類の蕎麦を1枚ずつお願いしても良いとのことなので、「せいろ」の二枚重ねを、2種類の蕎麦1枚ずつでいただくことにしました。
先に運ばれてきた殻無しの普通の蕎麦は、しっかりした腰の強さとジャキジャキっとした食感の感じられるまずまずの蕎麦でした。なお、ワサビは風味も良く、美味しいワサビでした。
1枚目が食べ終ったところで2枚目用の薬味と蕎麦汁の入った新しい徳利が運ばれてきて、追って殻が付いたままの玄蕎麦を挽いた色黒の蕎麦が運ばれてきます。
色黒の蕎麦をまずはそのままいただいてみると、色味から勝手に想像する荒々しさやゴツゴツ感は感じられず、どちらかというと喉越しの良いおとなしい蕎麦という印象の蕎麦でした。
今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打蕎麦・賀久』さんは、料理とお酒の品数は少ないものの、今回いただいただし巻き玉子の他に、素揚げやかき揚など静岡・駿河湾特産の桜えびを使用した料理がいくつかあり、混雑していない時間帯に訪れることができれば、親切丁寧で親しみ易い接客を受けながら、のんびりくつろいだ一時を過ごすことが出来そうなお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。