蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『きびや@三鷹』さんの「れんこん海老進上揚げ」

2015-02-08 11:00:00 | 東京都(三鷹市)

魅力的なお蕎麦屋さんが数多く点在していると思いながらも訪れる機会に恵まれないJR中央線沿線のお蕎麦屋さんですが、先月都内へ出掛けた際、移動経路を大きく「く」の字に曲げて2軒のお蕎麦屋さんへ立ち寄ってみたところ、どちらも高い満足感を得ることの出来る納得のお蕎麦屋さんでした。

ということで、今回、都内へ向かう所用が発生したことから再び大きく遠回りをして、JR中央線・三鷹駅から徒歩10分程度の所にある『蕎麦・きびや』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店には開店時間の11時に到着し、早速暖簾を潜ってみると、8人程度が座れる大きなテーブル席と5人が座れるカウンター席の他に、2人掛けテーブル席1つと4人掛けテーブル席1つが落ち着いた和風の店内に無駄無くコンパクトに配置されていて、心地良い一時が過ごせそうな雰囲気がお店全体に漂っています。

そして、カウンター席端っこの席に着いてメニューを広げると、定番料理はもちろんのこと一工夫施された、あれも食べてみたいこれも食べてみたいと思ってしまうそそる料理がズラリと並んでいて、どうしようか迷ってしまいますが、久しぶりに鰊が食べたいと思ったことから「にしんの昆布煮」と、美味しい歯応えが楽しめそうな「れんこん海老進上揚げ」を瓶ビールと一緒にお願いします。


さほど待つことも無く運ばれてくるのかと思いましたが、予想に反して少々時間を要した「にしんの昆布煮」は、綺麗な姿の柔らかい鰊で、やや辛目の味付けではありましたが何ら問題は無く、飲んだ事の無い新潟県の地酒「純米吟醸無濾過生・蒲原」をいただけば良かったかな?と思いながら美味しくいただきました。


塩でいただいたアツアツの「れんこん海老進上揚げ」は、ベタベタせずサクサクっとした綺麗な衣と蓮根の程良い歯応えがなかなか良い感じで、シソの風味と海老のプリプリ感がとても美味しい一品でした。


さて、お昼も近づきそろそろ混雑してくる頃かな?という時間になりましたが、予想に反して店内は混雑しておらず、カウンター席は半分程度、テーブル席は2人組のお客さんが2~3組座っている程度で、「料理とお酒追加しちゃおうかな?。」という状況でしたが、今日はこの後予定があることからのんびりすることもできず、「せっかく空いているのに・・・。」という残念な思いをグッとこらえて蕎麦をいただくことにします。

蕎麦は普通の「もりそば」(二八)と「粗挽きそば」(玄蕎麦手挽き自家製粉の二八)とがありましたが、美味しい蕎麦がいただけそうな雰囲気がプンプンと漂っていたことから、「粗挽きそば」をお願いします。


いただいた「粗挽きそば」は、斑無く綺麗に切られた蕎麦で、弾力感の感じられるモッチリした食感が心地良く、噛めば噛むほど美味しさを味わうことのできる、噛むことが楽しい美味しい蕎麦でした。


また、蕎麦汁は少々濃目ですが、まろやかな旨味とシャープな辛さの両方が感じられるバランスの良い美味しい蕎麦汁で、粗挽きの蕎麦を引き立ててくれました。

なお、「薬味」のネギとワサビは、それだけをつまんでも美味しくいただける、新鮮さの感じられる爽やかなネギとワサビでした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦・きびや』さんは、緊張感と丁寧さの感じられる美味しい料理とお酒で蕎麦前を楽しみたいお客さんも、風味豊かな蕎麦を楽しみたいお客さんも、みんなが思い思いの充実した一時を過ごすことの出来る、余裕と落ち着きの感じられる大人のお蕎麦屋さんでした。

なお、口コミサイト等の投稿などから、昼時を外しても混雑しているお蕎麦屋さんという印象でしたが、天気が悪いからなのか、それとも人気のランチセットが休日は無いからなのか、開店からおよそ1時間の滞在時間の間に席が埋まることは無く、お客さんみんながゆったりくつろげる状態でした。

そのような状況だったことから、美味しい料理とお酒をいただきながらもう少しのんびりくつろぎたいところではありましたが、運良くお店が空いている時に限ってのんびりできないという状況で、後ろ髪を強く引かれる思いでお店を後にしました。

ごちそうさまでした。


心温まる『太古福@三鷹』さんの「サメ軟骨の梅肉和え」

2015-01-10 11:00:00 | 東京都(三鷹市)

JR中央線の沿線には魅力的なお蕎麦屋さんが数多くありますが、数軒のお蕎麦屋さんに足を運んだことがあるという程度で、その多くは未だ訪れたことのないお蕎麦屋さんばかりです。

ということで、調布に所用があり、電車で向かうことになった3連休初日、本来なら京王電鉄で向かうべきところを少々遠回りして、JR中央線・三鷹駅から徒歩数分のところにある『手打ち蕎麦・太古福』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店には開店時間の11:00に到着し、まずは写真を撮ったりお店の入口に掲示されているメニューなどを「どれどれ」と眺めていると、年配のご夫婦1組がお店のある地下へ向かう階段を下りて行き、続いて若い女性が一人で階段を下りて行きます。


その様子に、「もしかして、写真を撮ってる場合じゃ無い?。」と感じたことから、開店したばかりなのに慌てて地下1階にあるお店へと向かい、早速お店の扉を開けると、目の前に明るく温かみの感じられるフロアが広がり、初めて訪れるお店で奥さんとも初めて顔を合わせるにも関わらず、まるで馴染みのお店にやって来たかのような親しみやすさの感じられる笑顔で迎えられます。

そして、カウンター席端っこの席に着いてメニューを広げようとしますが、目の前に掲示されている、東北の地酒が並んだお酒のメニューに目が止まります。

う~ん、拘りの感じられる品揃えで、楽しい一時が過ごせそうです。


これって、お昼から飲んでいいんだよね?と一瞬思ってしまいましたが、先に入店した女性が奥さんと日本酒の話をあれこれしていてお酒を飲みそうな雰囲気だったことから、「今日は気兼ね無く昼から飲めそうだ!。」と一安心し、冊子になっているメニューを広げて料理を選びます。


眺めているだけでも楽しいメニューをパラパラめくり、料理は「サメ軟骨の梅肉和え」と「あげ焼き」をお願いすることにし、お酒はビールをパスして宮城県石巻の地酒「超辛口純米・日高見」をいただきます。


まずいただいた「サメ軟骨の梅肉和え」は、コリコリプチプチした食感と程よい梅の酸っぱさがとても美味しく、「超辛口純米・日高見」が進んでしまいます。


続いていただいた、外はカリッとしていながらも中はしっとり柔らかい「あげ焼き」は、それだけでも酒の肴になるやや甘目のもろ味噌が美味く、「お好みで蕎麦汁でもどうぞ。」とのことでしたが、もろ味噌と合わせる方が好みかな?という感じでした。


ちなみに、「あげ焼き」のメニューはこんなんでした。


超辛口といいながら程好い辛さの「超辛口純米・日高見」をいただきながらホッと一息ついていましたが、その間も続々とお客さんがやってきて、開店後20分でまずカウンター席が先に埋まり、そして更に10分経過した時点でテーブル席が満席となってしまいました。

なお、「あげ焼き」を食べ始めたところで「どうぞ!。」とおでんをいただきます。
天気は良いものの寒さの厳しい3連休初日ということもあり、また、ビールではなく日本酒をいいただいているので温かい料理がとても嬉しいです。


最初の料理がなくなり、また複数のお客さんが席を待っている状況ではありますが、カウンター席に座っている他のお客さんもお酒を飲んでいるので、今日は気がね無くお酒をいただいてしまいます。

追加でお願いしたのは山形県の地酒「純米吟醸・三百年の掟やぶり 生原酒」という、好きな「純米吟醸生原酒」でしたが、直前に無くなってしまったとのことで、同じく山形県の地酒「純米吟醸・白露垂珠 初しぼり生」をお願いすることにします。

無くなってしまったことは仕方の無いことですが、カウンター席に座っている他のお客さんがいただいているだけに、後から思えば何で「三百年の掟やぶりは2本目にいただけばいいや。」と思ってしまったのかな?と少々後悔です。もちろん「超辛口純米・日高見」が悪いという訳ではありませんが・・・。

なお、いただいた「純米吟醸・白露垂珠 初しぼり生」は、味わい豊かな旨味と透明感の感じられる、後味サッパリの初しぼり酒でした。


さて、もう少し飲みたいという思いもありましたが、この後の予定もあることからそろそろ蕎麦をいただこうと思い、再びメニューをパラパラとめくります。

メニューをめくると、つけ汁蕎麦や創作蕎麦(?)がどうしても目に止まってしまい、「オーソドックスな蕎麦は無いのかな?。」という感じですが、もちろんそのようなことは無く、普通の蕎麦もしっかりあります。


ちなみに、最後に無料でリゾットに出来る「浅利のとまとくりーむつけ蕎麦」が人気メニューのようですが、初めて訪れるお蕎麦屋さんでもあるので、今回はパスかな?。


そんな、あれこれ迷ってしまうメニューの中から「鴨のつけ汁蕎麦」をいただくことにします。


いただいた「鴨のつけ汁蕎麦」は、やや辛目の温かい蕎麦汁に歯応えのある蕎麦を付けていただくスタイルでしたが、かなり美味いです。そして、鴨ということで山椒を振り掛けてみましたが、蕎麦汁も蕎麦も十分美味しいので山椒は不要だったかな?という感じでした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ち蕎麦・太古福』さんは、明るく温かみの感じられるお店の雰囲気と親しみやすい接客がとても心地良いお蕎麦屋さんでした。そして、一人で訪れ、カウンター席で御主人や奥さんと会話を交わしながらお酒をいただいている若いお客さんも多く、お客さんとのコミュニケーションをとても大切にしてくれている優しいお蕎麦屋さんでした。

ちなみに、お店を出てみると、地上へと上る階段の途中まで席待ちのお客さんが並んでいて、その人気の高さに驚きですが、「そりゃそうだろ。」とその人気の高さに納得できるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。