蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『玄武@横須賀中央』さんの数量限定「玄武蕎麦御膳」

2013-06-30 23:52:41 | 神奈川県(三浦半島)

神奈川県横須賀市(横須賀市と言っても三崎口)にあるグラウンドで我が家の息子が出場する高校ラグビーの試合が行なわれ、その帰り道、うちの奥さんと二人で横須賀に立ち寄って昼食を取りました。

昼食を取るために立ち寄ったお店は、京浜急行電鉄・横須賀中央駅から程近い、『古式手打ち会津そば・玄武』さんという、福島県会津地区・猪苗代地区で採れた香り豊かなそば粉のみを使用し、つなぎを使わず水だけで打った「十割蕎麦」をいただくことの出来るお蕎麦屋さんです。

入口のすぐ横で自動の石臼がそば粉を挽いているお店に到着したのは13時を少し過ぎた時間でしたが、ゆったりしている座敷も広々としているテーブル席も、そしてカウンター席も全て埋まっている状態(相席はせず、多くは4人席を2人で使用している状態)で、10分ほど待って店内奥のテーブル席に着くことができました。

席に着くと、改めてテーブルの広さとゆったりした空間を感じることができ、そして、会津地方の郷土玩具「赤べこ」が飾られているなど店内は民芸調にまとめられていて、なかなか落ち着きのある雰囲気です。


席に着いて早速メニューを見てみると、福島県の地酒を中心とした日本酒のメニューはありますが、一品料理の欄がありません。お昼時は混雑しているようだし、周りを見渡してもお酒を飲んでいるお客さんは見当たらないので、一品料理は夜のお楽しみなのかもしれません。


ならば、酒の肴にも出来る天麩羅が付いた蕎麦にしようかと思いましたが、「そばがき」、「季節の煮物・和え物」、「豆腐味噌漬け」、「季節のお魚」、「季節のかき揚げ」といった料理と「手打ち十割そば(もり/かけ)」、更には「甘味」まで付いている数量限定の「玄武蕎麦御膳」という御膳が目に止まります。
これならば、お酒を飲みながら料理をいただき、そして蕎麦もいただくことが出来ます。

しかし、蕎麦と料理が同時に出てきてしまうという望ましくない状況も過去に経験したことがあるので、念のため「御膳は蕎麦を後にできますか?。」と腰の低い丁寧な男性店員さんに確認したところ、「蕎麦は元々最後です。」との事でしたので、生ビールと声掛けで「玄武蕎麦御膳」をいただくことにしました。

そして、混雑しているので待つかな?と思いましたが、さほど待つことも無く、まず「そばがき」が2種類の汁と共に運ばれてきます。2種類の汁は蕎麦汁(丸皿)と生醤油(四角皿)で、交互に食べてみましたが、やはり「そばがき」は蕎麦汁でいただいた方が美味しくいただけるように思います。


「そばがき」を食べ終え、しばらくして目の前に御膳の料理が運ばれてきます。
メニューの写真と実際とで異なる場合もあることから過剰な期待はせずに待っていましたが、目の前に姿を見せた料理は期待以上の内容です。

しかし、「見た目は良くても味が・・・。」という場合もあるので、とりあえずポツポツつまんでみると・・・。
これがまた、全体的に穏やかな大人の味わいで美味しいです。


中でも、俵状になっている生姜御飯(?)がなかなか良い味を出していて、酒の肴にもできる美味しい御飯です。
見て良し、食べて良しの美味しい料理をいただいているとついつい飲みたくなってしまい、福島県の地酒「末廣・生酒」(冷酒)をお願いしますが、こちらもまろやかな口当たりで、簡単に酔ってしまいそうな美味しさです。


美味しい料理とお酒で満足感が膨らんだところで蕎麦をお願いします。

まずはいつものように蕎麦汁をちょっぴり舐めてみると、蕎麦汁を猪口に注いだ時に感じた「濃いのかな?。」という見た目の印象とは異なりあっさりしていますが、少々しょっぱいかな?という感じです。

また、麺は十割蕎麦ということでコシの強い硬めという印象ですが、ボソボソ感や粉っぽさを感じることも無く、滑らかで喉越しの良い美味しい十割蕎麦です。

なお、「そばがき」にも添えられていた山葵ですが、蕎麦と絡めずそのまま酒の肴としていただくことも出来る美味しい山葵でした。


最後にいただいた「甘味」ですが、いただいたことは覚えているものの、やはり「末廣・生酒」(冷酒)に酔っていたのか記憶が薄く、残念ながら「甘味」のことを書くことはできません。ちょっと反省です。


今日はうちの奥さんが同行していて、かつ訪れた場所が三浦という事もあって、以前訪れたことのある三浦海岸のお寿司屋さんとの間で大きく揺れ動いた今日のお店選びでしたが、丁寧な接客と落ち着いた雰囲気がとても好印象の美味しいお蕎麦屋さんで良かったです。
そして、うちの奥さんから「美味しかった。」という言葉を聞くことが出来てホッと一安心です。

そうなんです。
うちの奥さんと一緒にお蕎麦屋さんを訪れる場合、お店の選定に当って「ランチセットがあるなど女性が喜びそうなお店」、「綺麗でおしゃれなお店」、「確実に美味しいお店」といった条件を意識し過ぎてしまい、その結果、美味しい料理と蕎麦であることは間違いないものの、なんとなく外してしまっているのかな?という思いを心の中に抱いていただけに、これでようやく呪い(?)から解き放たれたという感じです。

美味しい料理と蕎麦を、そして憩いの一時をごちそうさまでした。


『逗子寿徳庵@神武寺』さんの「じゅんさいの天ぷら」

2013-06-23 23:49:00 | 神奈川県(逗子市)

今日は、横浜市金沢区にある「海の公園」で行なわれた高校ラグビーの試合を観戦した後、昼食を取るために、京浜急行電鉄・神武寺駅から徒歩8分程度のところにある『そば処・逗子寿徳庵』さんへと一人向いました。

試合が終了してグラウンドを出たのがお昼前の11:30頃だったことから、まっすぐお店に向ってしまうと忙しいお昼時(12:00~13:00)に当たってしまうため、時間を調整しながら13:00少し前にお店の扉を開けました。

「休日なので、もしかしたら13時でも混雑しているかもしれない。」と思っていた店内は予想に反して空いていて、野球の練習を終えたお父さん達の団体が座敷を使用していたのみで、6人程度が座れる大きなテーブル席を含め5つのテーブル席は全て空席でした。

一人ということを告げて案内された二人用のテーブル席に着いて早速メニューを広げると、何の根拠も無く「今日は瓶!。」と決めていた瓶ビールがスーパードライです。けして、スーパードライが悪いということではありませんが、お蕎麦屋さんで美味しい料理と冷えたビールをいただきながらのんびりしたい時は、日頃家であまり飲まないプレミアムビールを飲みたいという思いがあることから一瞬迷いましたが、問題がある訳では無いので予定通り瓶ビール(スーパードライ)をお願いします。

ビールを待っている間におつまみを決めますが、迷うことなくあっさり「みそ田楽」と「さつま揚げ」、そして別メニューになっている「メゴチの天ぷら」をいただくことに決まります。

まず登場した「みそ田楽」は、先日「由寿里庵」さんでいただいた「みそ田楽」と同じく3種類のこんにゃくですが、添えられている柚子がなかなか良いアクセントになっていて美味しいです。


続いて登場した「メゴチの天ぷら」は、低価格だったことからあまり大きな期待は持っていませんでしたが、胡麻油の香りが心地良い、良い意味で期待を裏切られた美味しい天ぷらでした。


最後にいただいた「さつま揚げ」は、辛子と生姜の両方が付いていて、辛子で食べたり生姜醤油で食べたりと、味の異なる2種類の食べ方で楽しくいただきました。

なお、料理をいただいている最中にビールが無くなったので冷酒をいただくことにしました。
冷酒は奈良県の「純米吟醸・嬉長」(きちょう)という日本酒で、少々甘口のフルーティーな日本酒でした。


さて、そろそろ蕎麦をいただくタイミングとなりましたが、お店の壁に「本日のおすすめ」と「期間限定」料理の書かれた黒板が掛けられていて、その黒板を見ると、現在は7月下旬までを期間として秋田県から直送された「じゅんさい」料理をいただくことが出来るようです。

「ならばぜひ!。」と思い、「冷しじゅんさいそば」という蕎麦がどのような蕎麦なのかを確認してみたところ、予想通り「ぶっかけ」とのことです。気持ちは既に「じゅんさい」に傾いていますが、やはり蕎麦は蒸篭でいただきたいので、「じゅんさいの天ぷら」(単品)と「せいろ」をいただくことにしました。

お願いした「じゅんさいの天ぷら」と「せいろ」は、気を使っていただいたのか「かき揚げ天せいろ」の形で登場し、少々贅沢な雰囲気です。


初めて食べるということもあって楽しみにしていた「じゅんさいの天ぷら」を塩でまず一口いただいてみると、カラッとしているのにみずみずしい食感と味わいで美味しいです。


そして細麺の「せいろ」は抵抗感を感じることも無くスルスルと食べることの出来る蕎麦でした。また、蕎麦汁はハッキリした辛口でしたが、蕎麦湯でいただくとまろやかな味わいで美味しくいただくことの出来る蕎麦汁でした。

今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処・逗子寿徳庵』さんは、3種類の香りとコシのある蕎麦粉をブレンドして作った蕎麦と天然食材を特徴としていて、春は長野県の栄村から直送される「山菜」を楽しむことができ、そして秋はご主人が富士山で採取してきた天然物の「きのこ」を楽しむことができるなど、四季折々の食材を美味しくいただくことの出来るお蕎麦屋さんとのことです。

まだまだ先の話ではありますが、山菜の天婦羅は好物なので、ぜひごちそうになりたいです。

ごちそうさまでした。


『紫翠@横浜・中山』さんの山形名物「玉こんにゃく」

2013-06-22 11:25:00 | 横浜市(緑区)

うちの奥さんと二人で出掛けることになった土曜日、JR横浜線・中山駅からちょっと広めの路地をほんの少し入ったところにある『石臼挽手打蕎麦・紫翠』さんで昼食を取りました。

お店に到着したのは開店5分前の11:25でしたが、少し早めに暖簾が掛かったのでほとんど待つことも無くお店に入る事が出来ました。

扉を開けて店内に入ると、目の前に8名程度が座れる大きなテーブルと美味しそうな日本酒が所狭しと並んでいるセラー(大型のガラス張り冷蔵庫)が目に止まりますが、テーブルの1つ1つが綺麗で広く、そして明るく清潔感の感じられる店内から漂う雰囲気はまるでイタリアンレストランのようです。

席に着いて差し出されたメニューを広げますが、今日は予めセットメニューをいただくことに決めていたので、セットメニューの有無を確認しただけで直ぐに一品料理と日本酒のページに目を向けます。

一品料理は「山形いなごの佃煮」や「山形ぜんまい煮」、そして「山形玉こんにゃく」といった「山形」という文字の付いた料理が多数あり、また東北を中心とした美味しい日本酒がたくさんあって、どちらかというと夜営業の開始時間に訪れ、素朴な料理と日本酒をじっくり美味しくいただきたい雰囲気です。

さて、メニューは後程じっくり見るとして、まずはエビスビールと「山形玉こんにゃく」、そして予め決めていた、「せいろ」と「サラダ」と「ぜんまい煮」と「香の物」と「甘味」がセットになった「御膳Bセット」(Aセットは甘味が付かない。)をお願いします。

ビールと料理をお願いすると、「メニューさげますね。」と言われてメニューが持って行かれてしまいました。
もちろん、言えばそのまま置いて行ってくれると思うし、言えば持って来てくれると思いますが、とりあえず手元からは無くなってしまいました。

注文してから料理が来るまでの間に一品料理とお酒の欄をじっくり見る事も楽しみの一つですが、そのメニューが無くなってしまったので、蕎麦茶と一緒に「揚げ蕎麦」をつまみながらビールを待ちます。


エビスビールを飲みながら山形名物の「玉こんにゃく」を待ち、運ばれてきたところで写真を撮っていると「御膳セット」の「ぜんまい煮」が続けて運ばれてきますが、まずは「玉こんにゃく」を先にいただきます。
一見ただの「玉こんにゃく」にしか見えませんが、どうやったらこんにゃくの中まで出汁がしっかり入るんだろうか?と思うほどしっかり味が染み込んでいて、辛子を付けると更に美味しさが増します。


続いて「ぜんまい煮」をいただいてみると、落ち着いた素朴な味わいで日本酒との相性が良さそうです。
そう思いながらお店の中に掲示されている「今週のおすすめ」という日本酒の一覧に目を向けると、秋田県の地酒「無濾過純米・天の戸」という美味しそうな文字に目が止まります。


ということで、「御膳セット」は料理が先に運ばれて来てから「せいろ」が登場するならば、次の「サラダ」&「香の物」が運ばれて来た時点でお酒をお願いしようと思い、ビールを空にして待っていると、「せいろ」と「サラダ」と「香の物」が一緒に運ばれてきてしまいました。
この時点で日本酒はあきらめ、後は大人しく蕎麦をいただくことになりました。

カリカリの蕎麦の実(かな?)が降りかかった「サラダ」をつまみながらいただいた「せいろ」は、硬めのやや太麺と出汁の効いたまろやかな蕎麦汁との組み合わせでした。


そして最後に甘味が運ばれてきました。
正確な正体は不明ですが、メニューに「そばがきの黒蜜きな粉」(?)みたいな甘味があったように思うので、その、「そばがきに、きな粉と黒蜜を掛けた物」ではないかと思います。


全ての料理を食べ終え、タップリ飲むことの出来る蕎麦湯を飲みながらホッと一息つきますが、自己責任ながら「無濾過純米・天の戸」を飲み逃がしてしまうなど、なんとなくリズムが合わない印象です。

日本酒は申し分の無い素晴らしいラインナップで、料理もどれにしようか迷ってしまう程のそそる品揃えなので、一度じっくり夜におじゃましてみたいと思う、そんなお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『赤星@湘南深沢』さんの爽やかな「そら豆」

2013-06-16 23:49:02 | 神奈川県(鎌倉市)

家族4人がそれぞれ各自で夕食を取ることになった日曜日、所用で大船へ出掛けました。
所用は夕方16時頃終わり、これから一人夕食を取って帰宅しますが、16時という時間が中途な時間でどうしようか悩むところです。しかし、日頃訪れる機会の少ない大船に来ていることから、JR東海道本線・大船駅近辺で心当たりのあるお蕎麦屋さんをいくつか当たってみたところ、通し営業しているお蕎麦屋さんが2軒ありました。

そのうち1軒は大船駅から徒歩15分程度の所にあり、もう1軒は湘南モノレールで江ノ島方面へ向かった湘南深沢駅近くにありましたが、時間もたっぷりあることから、湘南モノレール・湘南深沢駅近くにある『そば処・赤星』さんへ向うことにしました。

お店に到着したのは16:45頃で、さすがに「飲むには早い。」と感じる時間ではありましたが、引き戸に「商い中」の札が下がっていたことから思い切って扉を開けると、お客さんの姿は無く・・・。
と言いたいところですが、若い男性数名のお客さんが奥の座敷で宴会の真っ最中です。
まぁ、「静か」とは言い難い状況ではありますが、別に問題は無く、お客さんが自分一人だけと言うのもなんとなく気まずい雰囲気なのでかえって飲み易く、「お互い楽しく飲みましょ!。」って感じです。

そう思いながら西日の当たる4人掛けのテーブル席に付いてメニューを広げます。
迷わず広げた「おつまみ」のページには、「直ぐに出る料理」マークと「時間の掛かる料理」マークの付いたおつまみが並んでいます。そして、そんなメニューの中から、エビスビールと一緒に好物でもある本日のおすすめ「そら豆」と時間が掛かってでも食べたい「玉子焼」とお腹に溜まる「鴨焼(塩焼)」をお願いします。


まず運ばれてきた「そら豆」はいたって普通ですが、添えられている葉がとっても良い爽やかな雰囲気を作ってくれています。そしてよく見てみると、そら豆の一つ一つに小さな切れ込みが入っています。
これって、お客さんが剥き易いように、ご主人が一つ一つ切れ込みを入れているのでしょうか?。


続いて「玉子焼」。
甘さは控え目ですが、しっかりした歯応えを感じることの出来る「玉子焼」で美味しいです。


そして「鴨焼(塩焼)」。
「鴨焼」は塩焼とおろしじょう油焼の2種類があり、さっぱりいただきたかったので塩焼をお願いしましたが、焼き具合も程良く、期待に応えてくれるあっさりした柔らかい「鴨焼」でした。


ここまで「玉子焼」と「鴨焼」を美味しくいただきましたが、「そら豆」がまだ残っていて、空もまだまだ明るく、座敷の団体さんも更に盛り上がってきたことから、お酒と料理をもう少しいただこうと思い、団体さんがさっきから随分と注文している、飲んだ事の無い広島県の地酒「純米吟醸・華鳩」と「白魚の天ぷら」を追加でお願いします。

「純米吟醸・華鳩」は片口で登場しましたが、一合には見えず、二合近く入っているのではないかと思います。
そして、その「純米吟醸・華鳩」を一口いただいてみると、辛口ではありますが口当たりまろやかで味わい豊かな美味しい日本酒です。おまけに良く冷えていて気持ちよくスイスイ飲めてしまいます。
なるほど、こりゃ盛り上がる訳だわ。


また、塩でいただいた「白魚の天ぷら」は揚げたての天ぷらで、辛口の日本酒と一緒に美味しくいただきました。
なお、「白魚の天ぷら」は塩または天つゆのどちらかを選択することが出来るようでしたが、注文時に聞かれることも無く、無条件に塩が運ばれてきました。まぁ、日本酒と一緒に注文したので、聞いたところでどうせ「塩!。」と答えるだろうと読まれていたのかもしれません。


さて、そろそろ蕎麦をいただこうと思い、「せいろう」をお願いします。

まず蕎麦汁をなめてみると、よく使う表現の「ピリッとした辛口」ではありますが、背筋がピンッ!と伸びてしまいそうなシャキッと引き締まった濃い目の蕎麦汁で美味しいです。
続いて蕎麦をそのままいただいてみると、均一な細さが喉越しよく、歯応えはやや柔らか目かと思いますが、単に柔らかいと表現するのは不適切で、「控え目な物腰の柔らかい蕎麦」ってとこでしょうか?。

後はもう、蕎麦を蕎麦汁に半分くらい付けて何も考えずにズルズル一気にいただくだけです。
いや~、それにしても心地良い食感の実に美味しい蕎麦で、いくらでも食べれそうです。
きっと、ご主人のちょっぴり不器用(?)でありながら曲がった事の嫌いな真面目そうな雰囲気(実際どうかは知りません。)が、芯の通った真面目な蕎麦として表れているのではないかと思います。

そして最後に蕎麦湯をいただきましたが、どんなに薄めても蕎麦汁の味わいが残っていて、最後の最後まで蕎麦を楽しませてくれた『そば処・赤星』さんの蕎麦でした。


今日、蕎麦前と美味しい蕎麦をいただいた『そば処・赤星』さんは、若い男性の団体さんが居酒屋代わりに使ったり、家族みんなでワイワイ楽しく丼物や蕎麦をいただくことの出来るごくごく普通の「町のお蕎麦屋さん」ではありましたが、美味しい蕎麦をいただくことの出来るお蕎麦屋さんと思います。

おそらく、『そば処・赤星』さんで日頃から蕎麦を食べているご近所のお客さんは、「近所の蕎麦屋で食べる普通の蕎麦」としか思っていないかもしれませんが、別のお店で蕎麦を食べた時、「なんだ、赤星の方が美味いじゃね~か!。」と思うのではないかと思います。

そんな、ごくごく普通の、そして印象に残る美味しい蕎麦でした。

ごちそうさまでした。


『山久@自由が丘』さんの「山久らんちセット」

2013-06-15 23:17:45 |  東京23区(目黒区)

お蕎麦屋さんを訪れるのは、何よりも蕎麦が好きだから(=蕎麦好き)ということよりも、1週間分の疲れを癒し、ホッと一息つかせてくれる癒しの空間と時間を求めたいから(=蕎麦屋好き)というのが1番の理由と思います。
そのため、仕事を終えた金曜日の夜や週末のお昼に一人で訪れることがほとんどです。

また、お蕎麦屋さんを訪れると、目的は人それぞれと思いますが、同じく一人で訪れているお客さんも多く、日曜日のお昼から一人蕎麦屋でお酒を飲むことに客も店も「違和感無し」といったところかと思います。

しかし、そうは思いながらも一人で訪れることに抵抗感を感じてしまうお店(一人では入り難いお蕎麦屋さん)や、夫婦で訪れたいお蕎麦屋さんもいくつかあります。

ということで、今日はうちの奥さんが一緒だったので、そんな、男一人では訪れ難いと勝手に思っているお蕎麦屋さんを訪れることにしました。

今日訪れたお蕎麦屋さんは東急電鉄・自由が丘駅から徒歩3分程度のところにある『旨酒と蕎麦・山久』(さんきゅう)さんで、お店は飛騨高山など城下町として栄えた町並みで見かけるような白壁と黒木で作られた純和風の外観で、「らんちセット」の立て看板が無ければお蕎麦屋さんだということが分らないお蕎麦屋さんです。


そんなお店に到着したのは11:50で、相席なら直ぐに座れましたが、「もうすぐ席が空くと思いますよ。」という、お昼時にも関わらず相席を進めなかった女性店員さんの言葉に甘えて待たせていただくことにしましたが、その言葉通りさほど待つことも無く窓際の4人掛けテーブル席が空き、2人で使用させていただくことになりました。

なお、この後もお客さんは途絶えることなく続きましたが、相席になることはありませんでした。まぁ、ほとんどのお客さんが「らんちセット」なので回転が早いのかもしれません。

いつもなら席に着いて「早速メニューを・・・。」という流れですが、今日は、11時半開店にも関わらず12時半頃に売り切れてしまうこともあるという、料理と蕎麦と稲荷寿司と甘味がセットになった噂の「山久らんちセット」をいただくことに決めていたので、迷うことなく「山久らんちセット」と生ビールをお願いします。


生ビールをお願いすると、「じゃあ、お蕎麦は後にして料理を先に持ってきましょうか?。」という蕎麦前客慣れした嬉しい提案をいただき、お昼時の忙しい時間帯ではありますが蕎麦は「お声掛け」でいただくことにしました。

料理を待っている間に店内を見渡すと、外観から想像する広さよりも随分と広い印象で、和風の小物が所狭しと並べられているなど、まるで和物&民芸品の雑貨屋さんのようです。

さて、そんな小物達を眺めているとお通しの「山葵豆」と一緒に生ビールが運ばれてきて、お通しをつまむ間も無く「山久らんちセット」の料理が運ばれてきました。


料理3品は毎日変わっている(?)ようで、運んできてくれる女性の店員さんが1つ1つ説明してくれます。それによると、今日の料理は「夏野菜の揚げびたし」、「自家製胡麻豆腐」、「人参の胡麻和え」の3品で、これに「五穀米のおいなりさん」と甘味の「ずんだ餅」が付くという、ちょっと贅沢な気分にさせてくれる内容になっています。

まず手を付けた「五穀米のおいなりさん」は、上品な味わいで身体の調子が良くなりそうな稲荷寿司でした。
次に「夏野菜の揚げびたし」。少々薄味の印象ですが、冷えたビールを美味しくしてくれます。
そして「人参の胡麻和え」。ベジタリアンにとっては嬉しい一品です。

最後にいただいた「自家製胡麻豆腐」は、山葵の辛さは感じられませんが、まったりした食感と胡麻の風味がなかなか美味しいです。

料理をいただいたところで声を掛けて蕎麦をいただきます。
蕎麦は「やぶせいろ(小)」となっていますが、稲荷寿司と料理を先にいただいているので十分な量です。この蕎麦は、訪れた方々の記事を読むとテーブルに置いてある梅塩でいただくのがお勧めのようですが、蕎麦汁をなめてみると悪くはない辛汁だったので、普通に蕎麦汁でいただくことにしました。

「簀」(す)の上に盛られた蕎麦は平打ち(?)で太さの混ざった歯応えのある蕎麦で、蕎麦湯は少々薄めのサラッとした蕎麦湯でした。


蕎麦を食べ終え最後にいただいた甘味「ずんだ餅」は、粘りもあり、甘さも程良く美味しい「ずんだ餅」でした。


今日、『旨酒と蕎麦・山久』さんでいただいた料理は全体的に薄味という印象でしたが、料理のバランスも良く、味付けと併せて「健康的な料理」という印象でした。

そして、カウンター席もあることから男性一人でも訪れることは可能であり、人当たりの柔らかい女性店員さんが分け隔て無く普通に接客してくれることと思いますが、東急東横線・自由が丘にある女性客の多いお洒落なお蕎麦屋さんで、男一人「らんちセット」はなかなか頼み難いという印象は払拭できなかったように思います。

ごちそうさまでした。