蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『さとう@古都・鎌倉』さんの綺麗な「出し巻き玉子」

2019-04-07 11:40:00 | 神奈川県(鎌倉市)

桜が散り始めた4月最初の日曜日、うちの奥さんと二人で朝から古都・鎌倉へと出掛け、昼食を取るために鎌倉駅から徒歩数分のところにある『手打ちそば・さとう』さんに立ち寄ってみました。

お店には、開店時間を10分ほど過ぎて到着したため満席でしたが、「待ち」の先頭であり、席に着いているお客さんは蕎麦をいただいているお客さんが多いようなので、それ程待たないだろうと予想して待つことにしました。

そして20分ほど待った12時丁度に店内へと案内され、カウンター席左端の席に着きます。
席に着き、まず手書きのメニューに手を伸ばしてみると、心をくすぐる一品料理や日本酒が並んでおり、久しぶりの蕎麦前を楽しませてくれそうです。


ということで、お店の外には席を待つお客さんが並んでいますが、蕎麦前を楽しませていただこうと思い、「にしんの有馬煮」と「出し巻き玉子」と「野菜盛り」(天婦羅)の3品を、生ビールと一緒にお願いします。


まず最初に運ばれてきたのは、有馬煮という言葉に目が止まった「にしんの有馬煮」で、有馬煮の特長でもある山椒の風味が程良く、美味しいです。


続いて運ばれてきたのは、混雑しているお昼でも注文可能か確認してからお願いした「出し巻き玉子」で、ほんのり感じられる出汁の旨味が美味しいです。


今日は朝から天気が良く、気温も高めだったこともあってか生ビールが簡単に空になってしまったことから、佐賀県の地酒「特別純米・鍋島」をお願いします。


「特別純米・鍋島」をいただき始めたタイミングで運ばれてきた、二人でいただくことを想定して塩の山を二つにしてくれている「野菜盛り」は、素材の良さを生かしたアッサリした天婦羅で、旨味の感じられる「特別純米・鍋島」と一緒に美味しくいただきました。


入口の扉が開けられた状態でも寒さを感じることはなく、そのオープンな雰囲気と親しみ易い接客に心地良さが感じられるお蕎麦屋さんで、ついつい長居をしたくなりそうでしたが、席を待っているお客さんもたくさんいるので、料理とお酒の追加はせず、最後に「鴨せいろ」いただき、北鎌倉へと向かいました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ちそば・さとう』さんは、ご夫婦二人で営んでいるお蕎麦屋さんのようで、お客さんの多い日曜日などは長時間に渡って多忙な時間が続くと思われますが、そのような忙しい状況の中でも気配りと丁寧さを欠くことの無い、奥さん(かな?)の親しみ易い心のこもった自然な接客がとても好印象なお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『青海波@古都・鎌倉』さんの地蛸で作った「蛸の柔らか煮」

2018-09-17 11:30:00 | 神奈川県(鎌倉市)

真夏の様な暑さが続く9月中旬、うちの奥さんと共に鎌倉の中心部から離れた所にあるお寺を巡り、その途中、昼食を取るために竹寺と呼ばれている報国寺から徒歩7分程度のところにある、緑に囲まれた静かな佇まいの『蕎麦・酒 青海波』(せいかいは)さんに立ち寄ってみました。


お店は11時半開店ですが、休日ということもあり混雑すると予想して開店20分前に到着するようお店に向かってみると、さすがに先客の姿は無く、直ぐ後に訪れた年配のご夫婦と共に開店を待っていると「暑いので、店内でお待ちください」と、開店15分前に店内に案内されます。

店内は、畳の上に2人掛けと4人掛けのテーブルがゆったりと配置された和室で、古都鎌倉らしい静けさが感じられます。


汗を拭いながら開店時間を待ち、開店と同時にとりあえず生ビールをお願いしてから、追って「蛸の柔らか煮」、「生しらすの沖漬け」、「出し巻玉子」をお願いします。


まずいただいた、地元佐島産の蛸をレア状に仕上げた「蛸の柔らか煮」は、柔らかくクニュっとした食感も好印象で、ほんのり感じる柚の風味が爽やかでなかなか美味しいです。

また、「蛸の柔らか煮」と一緒に運ばれてきた、同じく地元佐島産の生しらすで作った「生しらすの沖漬け」は、どんな味わいなんだろうか?と興味津々でしたが、沖漬けらしい日本酒がほしくなる味わいでした。


店内を見渡してみると、お客さんは年配の方ばかりで、それぞれの楽しみ方で思い思いの時間を過ごしていますが、うるさいと感じることも無く、静けさが保たれていてとても心地良いです。

そして、玉子焼を作っていることが分かるカシャカシャカシャと卵を溶く音が聞こえ、暫くして有精卵「さがみっこ」を使用して作ったという「出し巻玉子」が目の前に置かれます。

いただいた「出し巻玉子」は、甘さ控えめながらも出汁が効いていて、甘い玉子焼が好みの者にとっても「旨い!」と感じるとても美味しい玉子焼でした。


心地良い空間の中でいただく充実した蕎麦前に満足度も高く、もう少し蕎麦前を楽しませていただこうと思い、「合鴨ロース煮」と「焼き味噌」を福井県の地酒「純米無ろ過生原酒・花垣」と一緒にお願いします。


追加でいただた青森県産のバルバリー種で作った「合鴨ロース煮」は、溶けてしまいそうなほど柔らかい食感が美味しく、ワインがほしくなってしまいます。


京都の白味噌に、葱、クルミ、そばの実を混ぜているという「焼き味噌」は、「純米無ろ過生原酒・花垣」との相性も良く、美味しい日本酒を更に美味しくしてくれました。


まだまだ蕎麦前を楽しんでいたいと思ってしまう心地良さが感じられるお蕎麦屋さんではありますが、このあとの予定もあることから、最後に長野県の地酒「旨口純米原酒・ひやおろし 神渡」(みわたり)をいただくこととし、併せて「天ぷらせいろ」をお願いします。


先に運ばれてきた天婦羅を肴にいただいた「旨口純米原酒・ひやおろし 神渡」は、スッキリした辛口で美味しいです。

また、いただいた天婦羅は脂っこさを感じることの無いサラッとした天婦羅で、中でも海老のプリプリ感がなかなか好印象です。なお、魚を素材とした天婦羅が中にあり、素材が何か聞いたところ、「その日によって使用する魚は異なりますが、今日は鰹です」とのこと。

初めて食べる鰹の天婦羅でしたが、感じていた満足感を更に高めてくれる美味しい天婦羅でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦・酒 青海波』さんは、料理も蕎麦も美味しく、加えて親しみ易い人当たりの優しい花番さんが作る柔らかな雰囲気も心地良く、海が見えるなど風光明媚な眺めこそありませんが、古都鎌倉の静けさを感じながら、休日の一時を夫婦でのんびり過ごすことのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『松原庵@鎌倉・由比ガ浜』さんの「イカ刺しのわた添え」

2018-09-03 13:35:00 | 神奈川県(鎌倉市)

平日にしかできない所用をあれこれこなすために休暇を取得した9月最初の月曜日。

せっかくの休暇なのに雨が降ったり止んだりの生憎の天気となってしまいましたが、天気の悪い平日ということで、日頃混雑の激しい鎌倉もさすがに観光客は少ないだろうと予想し、昼食を取るために鎌倉のお蕎麦屋さんへと向かってみました。

訪れたのは、名前こそ知っていたものの敷居が高いかな?という勝手な印象から何となく遠慮していた由比ガ浜にある『鎌倉・松原庵』さんで、少々緊張感を感じながらお店の扉を開けて玄関に立っていると、しばらくして物静かな女性の花番さんが現れます。

そして、案内された座敷席に着いて早速メニューを開いてみると、美味しそうな数々の一品料理が多数並んでいたため、とりあえずエーデルピルス(ビール)をお願いいしてから再度料理のメニューをじっくり眺め、「すくい豆腐」と「イカ刺しのわた添え」をまずお願いします。


小雨がパラつく生憎の天気とは言え、まだまだ暑い陽気であることから、最初の料理「すくい豆腐」が運ばれてきた時点で既にビールが空になってしまったことから、地元神奈川県の地酒が充実している日本酒の中から「純米吟醸・相模灘」をお願いします。


いただいた「すくい豆腐」は、おとなしい味わいとしっかりした食感の豆腐で、添えられていた塩や醤油を付けてみたり、薬味の茗荷と一緒にいただいてみたり、何もつけずにそのままでいただいてみたりとあれこれ食べ方を変えてながらいただいてみましたが、軽く醤油を付けていただくのが一番美味しいように思います。

なお、「すくい豆腐」と一緒にいただいたお気に入りの「純米吟醸・相模灘」は、何も言うことの無い美味しさで、思わず「旨い!」と唸りたくなってしまう美味しさです。


続いていただいた「イカ刺しのわた添え」ですが、まずワタを一口いただいてみると・・・。

おっ、お~!!!、これは美味しいです。

イカ刺しが美味しいのはもちろんですが、ワタの美味しさも素晴らしく、絶品です。
また、辛味の強い爽やかな山葵も美味しく、山葵だけでも酒の肴になりそうです。


「イカ刺しのわた添え」をいただいている途中で「純米吟醸・相模灘」が空となり、「何か、お飲物用意しますか?」と声を掛けられたため、同じく地元神奈川県の地酒「特別本醸造・天青 風露」をいただきましたが、これもまた美味しく心地良い時間が流れていきます。


さて、料理が無くなったので蕎麦をいただこうかと思いましたが、気分も良く、店内もそれほど混雑することなく落ち着いているようなので、もう少し蕎麦前を楽しませていただこうと思い、「旬野菜の天ぷら」をお願いします。


天婦羅が運ばれて来たところでお酒をどうするか花番さんに声を掛けられたので、お酒はもういいかな?と思いつつも、いただいたことの無い神奈川県の地酒「特別純米・松みどり」をついついお願いしてしまいます。

もしかして鎌倉野菜かな?なんて思いながら運ばれてくることを待っていた「旬野菜の天ぷら」は、見た目も綺麗な、素材の美味しさを生かした天婦羅で、脂っこさを感じることのないアッサリした味わいに上品さが感じられます。


また、初めていただく「特別純米・松みどり」は、旨味のある辛口な味わいが心地良く、なかなか美味しい地元神奈川県の地酒でした。


美味しい地元神奈川県の地酒をいただき、満足したところで「せいろ」をお願いします。

いただいた蕎麦は、蕎麦の風味が感じられ美味しいです。また、蕎麦汁は雑味の感じられないクリアな辛さで、これもまた美味しいです。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた鎌倉・由比ガ浜にある『鎌倉・松原庵』さんは、敷居が高いのかな?と勝手に思い込んでしまい訪れることを敬遠していましたが、いざ訪れてみると、肩肘張ることなく、美味しい地酒と料理をいただきながらのんびりした一時を静かに過ごすことのできる、ぜひ夫婦2人で訪れたいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『檑亭@鎌倉山』さんのデザート(くだもの)付き「そば定食」

2018-05-04 11:15:00 | 神奈川県(鎌倉市)

綺麗な青空が広がったゴールデンウィーク後半、うちの奥さんと二人で鎌倉山(神奈川県鎌倉市)にある『そば処・檑亭』さんへと向かいました。

訪れたのが青空の広がった連休後半の休日で、場所が鎌倉であることから混雑を予想してお店の開店時間に到着したいところではありましたが、当日の朝になって急遽出掛けることとなったため出発に時間を要し、開店時間を15分ほど過ぎての到着となりました。

そのため、もしかしたら1巡目のお客さんで席が埋まってしまったかな?と思いましたが、混雑はしているものの、待つこともなく8人掛けの大きなテーブル席に着くことができました。

ちなみに、お店のHPによると、使用しているテーブルと丸太状の椅子は松喰い虫によって枯れてしまった庭内の松の木を活用して作られているようです。


席に着いて早速メニューを眺めてみると、蕎麦前の肴も用意されていることから、休日の一時を楽しませていただこうと思い、小鉢と天婦羅と蕎麦がセットになっている「そば定食」と一緒に、限定品の「だし巻玉子」と生ビールをお願いします。


生ビールをいただきながら店内を眺めたり、店内から見える鎌倉の山々を眺めたりしていると、それ程時間が掛かることも無く、目の前に「だし巻玉子」が置かれます。

いただいた「だし巻玉子」は、熱々でないことが少々残念ではありましたが、甘さの控えられた、酒の肴には何ら問題の無い美味しい玉子焼でした。


いただいた「そば定食」は、喉越しの良い蕎麦に、純白でサラサラな塩でいただく天婦羅、煮物、小鉢、デザート(くだもの)が付くセット料理で、夫婦二人で休日の昼食をゆったりと楽しむことのできる料理でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処・檑亭』さんの建屋は、江戸時代に別の地で建造された建屋を昭和4年に移築改築した建屋とのことで、歴史を感じるその佇まいがなかなか良い感じです。

そして、お店から見える風景のみならず、別途甘味処まである広大な廻遊式庭園など見どころも多く、夫婦二人で休日の一時をのんびり楽しむことのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『鎌倉@大船』さんの大きな「だし巻玉子」

2015-04-12 11:05:00 | 神奈川県(鎌倉市)

今年の春は公私ともに何だかとても忙しい・・・。

ということで、久しぶりにのんびり出来る日曜日が訪れたことから、JR東海道本線・大船駅から徒歩15分程度のところにある『手打そば・鎌倉』さんの暖簾を潜ってみることにしました。

お店に到着して早速扉を開けてみると、以前は座敷席のみだったらしい畳のフロアが目の前に広がります。
そして靴を脱いで、先客のいない畳のフロアに上がって4人掛けのテーブル席に着きます。

靴を脱いで座敷に上がり、ちゃぶ台ではなく椅子のあるテーブル席で料理をいただくというスタイルはけして珍しくはありませんが、この、「靴を脱ぐ」&「椅子席」の組み合わせって、足が疲れることも無く、ゆったりくつろぐことが出来るので、とても好きなスタイルです。


さて、まずは蕎麦前をいただこうと思い、一人静かに落ち着いた雰囲気に浸りながらメニューを眺め、「心を休ませてくれる」という一言が沿えられている「たる酒・菊正」(菊正宗?)と「だし巻玉子」をお願いします。


お酒と料理をお願いし、メニューや店内の様子を眺めていると目の前にお盆が置かれます。

お~!、そうきましたか。

目の前に置かれたお盆の上には、升に注がれた菊正宗を中心に粗塩と「えのきおろし」と「芹のお浸し」が並べられていて、蕎麦前はこれだけで十分だったかな?という嬉しい一品となっています。

そして、まず菊正宗を一口いただいてみると・・・。
お~!!、冷え具合も程良く、スッキリした辛口が旨いです。

続いて「芹のお浸し」をつまんでみると・・・。
お~!!!、ほんのり感じる苦味と青々しさがとても美味しく、冷えた菊正宗が進んでしまいます。

「お酒は一杯だけ」と決めているならば、これだけで十分楽しめる菊正宗のセット(?)になっていて、これで600円はとてもお得な内容ではないかと思います。


さて、菊正宗をいただきながらくつろいでいると、「だし巻玉子」が目の前に置かれます。
写真を撮る際、対比できるものを入れて写さなかったので大きさは分かりませんが、かなりデカイです。

その、大きな玉子焼を一ついただいてみると・・・。
味わいと甘さは控えめで、外はカリカリだけど中は柔らかいという、厚揚げのような食感です。
それにしても大きな玉子焼で、食べても食べてもなくならない感じです。


十分な量と内容の蕎麦前をいただいたことから料理もお酒も追加せず、そろそろ蕎麦をいただこうと思い再びメニューを広げてみると、基本の「せいろそば」(二八?)の他に、田舎や御膳、更には季節の変わり蕎麦まであってなかなか充実した品揃えではありますが、う~ん、「せいろそば」が1300円ですか・・・。

でもまぁ折角なので、「三色そば」(2000円ですが)をいただいてみることします。


まず最初に運ばれてきたのは「田舎」で、歯応えも良く、いかにも蕎麦を食べているという風味と味わいが感じられまずまずです。それにしても量が多く、普通の1人前以上あるように思います。


続いて運ばれてきたのは「柚子御前そば」で、柚子の香りがしっかり感じられなかなか美味しいです。
それにしても量が多く、2枚目で既に「もう十分」という状態です。


そして最後に「せいろそば」が運ばれてきましたが、最後は頑張って食べたという感じでしょうか?。

メニューを見た際、三色で2000円は正直少々高額かな?という印象でしたが、1枚1枚の蕎麦はそれぞれ普通盛り以上の量で、1枚650円の蕎麦が3枚と考えれば納得の価格のように思います。

なお、メニューには「各大盛り200円増し」とありましたが、元々の量が多いと想像できるので、多くの場合は普通盛りでも十分ではないかな?と思います。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば・鎌倉』さんは、全てが大盛りサイズでしたが、量による満足感だけでは無く、接客にもお店の雰囲気にも満足感を感じることの出来るお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。