蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『池の端藪蕎麦@上野』さんのサッパリした「そばなえ」

2012-10-27 23:42:56 | 東京23区(文京区)

秋以降、お店の開店時間にあわせてお蕎麦屋さんへ向い、蕎麦前を楽しんでから午後に行なわれるラグビーの試合を観戦するという休日の過ごし方が多くなっています。そして今日も東京のお蕎麦屋さんで蕎麦前を楽しんだ後に、秩父宮ラグビー場へと向いました。

今回訪れたお蕎麦屋さんは上野不忍池近くの飲食店&風俗店街にある『池の端藪蕎麦』さんで、「かんだやぶそば」さん、「並木藪蕎麦」さんと並ぶ「藪蕎麦御三家」の一軒です。

お店には開店時間の11:30少し過ぎに到着し、純和風の店構えの暖簾をくぐって扉を開けると、1人のお客さん、夫婦のお客さんなど5組程のお客さんが既にビールやお酒を飲み始めています。

「やっぱり、まずはお酒でしょ!。」的な雰囲気の中、メニューを広げて一品料理とお酒に目を向けます。
お酒は、先日訪れた「並木藪蕎麦」さんと同じく菊正宗の樽酒のみで、ビールにしようかお酒にしようか迷いましたが、「そばなえ」、「はしらわさび」と一緒にビールをいただくことにしました。


「そばなえ」(そばの芽のおひたし)は、そばの芽をサッと湯であおってわさび醤油をかけた一品で、他のお蕎麦屋さんで見掛けても良いように思いますが、あまり見掛けない料理です。そして、見た目はただのおひたしといった印象ですが、いただいてみるとシャキシャキ感の感じられるサッパリした一品です。

次に新鮮なバカ貝の貝柱をわさび醤油でいただく「はしらわさび」ですが、醤油も海苔も不要かな?という感じの甘みのある美味しい貝柱で、「そばなえ」とお通しの「そばみそ」とあわせてエビスビールが進んでしまいます。

今日はこのあと秩父宮ラグビー場へ移動する予定になっていることからビールだけで終わりにしようと思いましたが、料理がまだ残っていたので、結局、菊正宗を「冷」でいただき、その後「ざるそば」をいただきます。
そうそう、お酒には陶器ではなく切子の猪口が付いてきました。もしかして江戸切子だったりして・・・。

蕎麦が運ばれてきて、まずは蕎麦汁をそ~っとなめてみます。
先日いただいた「並木藪蕎麦」さんの蕎麦汁に比べて大人しい「辛さ」ですが、味わい深い「辛さ」で、そのまま飲んでも美味しくいただける蕎麦汁です。また蕎麦ですが、量は少ないものの美味しい蕎麦です。


最後になりますが、お店の中でお客さんの対応に当たっている花番さんの丁寧な対応とテキパキと動く姿がとても好印象で、また、花番さんが厨房に注文を通す「通し言葉」を聞いているだけで歴史のある老舗の雰囲気を感じながら楽しい一時を過ごすことが出来たように思います。

美味しい料理と楽しい憩いの一時をごちそうさまでした。


『おかむら@逗子』さんのお酒が進む「にしんの山椒漬け」

2012-10-20 23:19:33 | 神奈川県(逗子市)

仕事を終えたうちの奥さんと二人で蕎麦を食べに逗子へと向かいました。
向かったお店は逗子の桜山にある『手打蕎麦・おかむら』さんというお蕎麦屋さんで、公共交通機関で訪れるには少々不便な場所にありますが、口コミサイトでも「美味しい!。」と評判の良いお店です。

お店に到着したのは13時半頃でしたが、お店は混雑しておらず、先客は1組のみだったことからゆっくり蕎麦前と蕎麦を楽しもうと思い、まず「にしんの山椒漬け」、「いか揚げだし」、「鴨ネギ焼」をお願いします。そして今日はうちの奥さんが車を運転して帰るというので、申し訳ありませんが一人でビールをいただきます。

まず運ばれてきた「にしんの山椒漬け」は、いかにも酒肴といった味わいの一品で美味しいです。
 

続いて運ばれてきた「いか揚げだし」は「揚げだし豆腐」の豆腐がゲソ揚に変わった美味しい料理で、いつの間にかビールが空き瓶になってしまったことから静岡県の地酒「純米吟醸・始郎」を追加でお願いします。
 

最後にいただいた「鴨ネギ焼」は薄く塩味が付いているようでしたが、「お好みで七味をかけてどうぞ。」とのことでしたので七味をかけてみましたが、個人的には七味をかけずにそのままネギを巻いていただいた方が美味しいかな?という印象です。
 

そして肝心の蕎麦ですが、今日は最初から「ざるそば」と季節の変わり蕎麦「芥子切り蕎麦」の両方をいただく予定で、まずは普通の「ざるそば」をいただきます。

運ばれてきた「ざるそば」の蕎麦汁をなめてみると、ややしょっぱいかな?という印象ですが、上品な口当たりでそのまま飲んでも美味しいです。また、蕎麦には艶があり、もちもち感の感じられる食感がとてもいい感じで、上品な蕎麦汁と一緒にいただくととても美味しいです。

次に季節の変わり蕎麦「芥子切り蕎麦」をいただきます。食感は普通の蕎麦と変わらないように思いますが、少ししてから「芥子」の味がしっかり感じられる蕎麦で、これもまた美味しいです。
 

うちの奥さんは温かい「天ぷらそば」をいただきましたが、蕎麦の上に天ぷらがのっているのではなく「かけそば+天ぷら」のセットになっていて、天ぷらは天つゆまたはテーブルに置いてある岩塩でいただきます。

天ぷらも、「海老」(2本)だけではなく、「いか」、「舞茸」、「インゲン」、「ピーマン」、「茄子」、「かぼちゃ」と盛りだくさんで、中でも「インゲン」の天ぷらが特に美味しかったとのことです。
また、天ぷらはもちろんのこと、出汁の効いた温かい汁がとても美味しい「天ぷらそば」でした。
 

混雑を覚悟で訪れた『手打蕎麦・おかむら』さんでしたが、運良くお客さんの少ない静かな店内で美味しい蕎麦前と蕎麦をゆっくり楽しむことが出来ました。そして、ぜひまた訪れたいと思う居心地の良いお店でした。
 
ごちそうさまでした。
 

『楽食@厚木』さんの「海老入りさつま揚げ」

2012-10-13 23:17:55 |  神奈川県(厚木市)

今日は社会人ラグビーの試合を観戦するために神奈川県の厚木市へと向かいました。
試合は午後からなので試合開始前に昼食を取ろうと思い、事前に飲食店の口コミサイトでグラウンド近くのお蕎麦屋さんを調べてみたところ、厚木の「毛利台ショッピングセンター」というショッピングセンターに『酔蕎庵・楽食(らくた)』さんという高評価を得ているお蕎麦屋さんがありました。

ということで、まずは昼食を取るために「毛利台ショッピングセンター」へと向かいます。
ショッピングセンターにはお蕎麦屋さんの開店時間11:30に到着しましたが、駐車場もショッピングセンターも空いていて、静かな住宅街の中にあるごくごく普通のスーパーです。
失礼な表現ではありますが、こんなところに?。

お店に入って早速メニューを広げてみると、お蕎麦と丼物のセット物など食事のメニューも種類が多く、また、「板わさ」、「玉子焼き」、「そばがき」といった蕎麦屋らしい一品料理や飲んだことも聞いたことも無いご主人拘りの日本酒がずらりと並んでいて、一人静かに昼食をいただきたい方、ガッツリ腹いっぱい食べたい方、そして蕎麦前を楽しみたい方など、幅広い客層に喜ばれそうなお蕎麦屋さんという印象です。

そんな、あれも食べたいこれも食べたいと思ってしまうほど充実したメニューの中から、お蕎麦屋さんで外せない「玉子焼き」と珍味の「海老入りさつま揚げ」をいただきます。


ノンアルコールでいただいた「玉子焼き」はフンワリ感がなかなか良い感じで、また、「海老入りさつま揚げ」は柔らかい歯ごたえと食べたことの無い優しい味わいがとても美味しいです。


そして最後にいただいた蕎麦ですが、なんとなくかき揚げの天ぷらが食べたくなったので、珍しく「かき揚げせいろ」をいただくことにしました。

運ばれてきた「かき揚げせいろ」の「かき揚げ」は、「どうやって作る?。」と思ってしまう程厚みのある「かき揚げ」でしたが、揚げムラ無く中までしっかりサクサクカリカリに揚げられていました。


今日、蕎麦をいただいた『楽食』さんの蕎麦は全て十割蕎麦で、しっかりした歯応えがいい感じです。
また、蕎麦汁は艶のあるやや濃い目の蕎麦汁で、カツオの風味と微妙な甘みが入り混じった、とても美味しい極上の蕎麦汁ではないかと思います。

また、蕎麦には岩塩が添えられていて、振り掛けていただいてみるとそれはそれで美味しいですが、美味しい蕎麦汁なので、やはり蕎麦汁でいただいた方が良いかな?という感じです。

そして蕎麦湯。ややトロミのある、それだけで飲んでも美味しい蕎麦湯ですが、蕎麦汁がしっかりしているので蕎麦湯を加えても汁の味が崩れること無く、まるでスープでも飲んでいるかのようでした。
ただ、出される蕎麦汁が始めから少ないので、蕎麦を食べている時からかなり節約しながら使っても蕎麦湯は1杯しか飲めず、残念です。


ここ『楽食』さんは、蕎麦と一品料理が美味しいのはもちろんのこと、お酒のラインナップにもセンスが感じられ、更には、清潔感漂う店内と店員さんの好感の持てる丁寧な接客も気持ちが良く、蕎麦前を美味しくいただくことの出来る素晴らしいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


カフェのような『凛桜@逗子』さんの「ばくらい」

2012-10-07 23:21:57 | 神奈川県(逗子市)

JR逗子駅近くの『手打ち蕎麦や・凛桜(りおう)』さんで昼食を取りました。

お店は分り易い所にありますが、複数のお洒落なお店が同居しているビルの1Fにあり、ガラス張りのお店でテラス席などもあることから一見カフェのように見え、「本当にここが蕎麦屋?。」と思ってしまう店構えです。

扉を開けて中に入ると明るい店内は女性客が多く、やはりどことなくカフェの雰囲気です。
お店に到着したのが13時少し前の昼食時ということもあってテーブル席は全て埋まっていて、うちの奥さんと2人で誰もいない6名程度が座れるカウンター席に着きます。

なんとなく落ち着かない、ワインならまだしも昼から日本酒(蕎麦前)を楽しみ難い雰囲気の中、「ばくらい」(ホヤとコノワタの塩辛)ってお昼から食べれるんですか?。と確認してから、「ばくらい」と「出汁巻き」をお願いします。

そしてお酒ですが、そんな雰囲気でもないことから今日はやめとこうか?。大人しくビールにしようか?。と迷いましたが、メニューを見ると「大七」、「一ノ蔵」、「南部美人」、「出羽桜」、「浦霞」といった東北の銘酒を中心に美味しそうな日本酒が並んでいて、「飲んで、飲んで!。」と訴えていたので桜花吟醸「出羽桜」をいただくことにしました。


まずは好みの分かれる「ばくらい」。うちの奥さんはNGとのことですが、日本酒がついつい進んでしまいそうな、冬の寒い日に熱燗でいただきたい一品です。
次に焦げ目も無く綺麗に焼かれている「出汁巻き」。ちょっと薄味かな?という印象ですが、上品な味わいです。


そして最後にいただいた肝心の蕎麦(せいろ)ですが、カツオ出汁の効いた馴染み易い蕎麦汁で、喉越しの良い蕎麦との相性も良く、蕎麦を美味しくいただくことが出来ました。


また、うちの奥さんは温かい「京鴨南ばん」をいただきましたが、こちらも美味しい蕎麦だったとのことです。


今日はテーブル席が満席だったことからカウンター席で料理とお酒をいただくことになり、最初は「ちょっと残念、でもまぁいいか。」と思っていましたが、結果的にはテーブル席ではなくカウンター席で良かったと思っています。

だって、ランチメニューでお洒落に食事を取っている方々に混ざって、お昼から「ばくらい」をつまみながら日本酒をいただくって、ちょっと落ち着かないです。

ごちそうさまでした。


『並木藪蕎麦@浅草』さんのねっとり濃厚な「わさび芋」

2012-10-06 23:57:42 | 東京23区(台東区)

「日本一辛い蕎麦汁」と言われている浅草の『並木藪蕎麦』さんへおじゃましました。
この『並木藪蕎麦』さんは、『池の端藪蕎麦』さん、『かんだやぶそば』さんと並ぶ藪蕎麦御三家の中の一軒で、『かんだやぶそば』さんから暖簾分けして大正2年に創業した老舗のお蕎麦屋さんです。

今日はこの後、14時から秩父宮ラグビー場でラグビーの試合を観戦する予定があり、また、「いつ行っても行列が出来ている。」という話もあることから開店時間に到着しましたが、年配の方や若い男女など、既に6名程度の方が席に着いていて、蕎麦を待っていました。

お店に入り、「お好きな席にどうぞ。」と案内されたので一番奥の調理場近く、樽酒の前に座り、壁に短冊状に貼られているメニューから「わさび芋」と樽酒をお願いします。


そうそう、ここ並木藪蕎麦さんでは一人で訪れているお客さんに、「待っている間にどうぞ。」とスポーツ新聞を持って来てくれます。しかし、新聞をゆっくり読むほどの待ち時間も無く「わさび芋」と樽酒が運ばれてきます。

「わさび芋」はねっとり感タップリの濃厚な芋でしたが、タレを掛けて混ぜるとねっとり感そのままで、ツルツルっと食べ易い柔らかい芋になります。なお、正しい食べ方は箸でちぎってワサビ醤油で食べるらしいです。


締めにいただいた「ざるそば」ですが、まず「日本一辛い」と言われている汁を舐めてみると確かに辛いです。
辛いというより、どちらかというとしょっぱいという方が近いかもしれません。
しかし、蕎麦の半分くらいを汁に付けて食べてみるとそれ程辛さを感じることも無く、抵抗感無く爽やかに喉を通り過ぎていき、美味しくいただくことができます。(さすがに、蕎麦をしっかり汁に通していただくと辛いです。)

今日はのんびりしている時間的な余裕も無いことから蕎麦前は日本酒1合&「わさび芋」だけにして、最後に「ざるそば」1枚をサッと食べてすぐに移動する予定でしたが、「ざるそば」の量がやや少な目で、また喉越しの良い美味しいお蕎麦だったことから「ざるそば」をもう1枚追加でいただくことにしました。


ということで、結局お店には30分程滞在していましたが、場所が浅草・雷門のすぐ近くということもあってか、その間、お客さんが途切れることは無く、常に満席の状態でお客さんが次々に入れ替わっています。
更に、開け放たれたままの玄関と窓から並んでいる待ち行列が見えるので、「早く次のお客さんのために席を空けないと。」と思ってしまい、少々あわただしい感じです。

そんなことを感じながら蕎麦前と蕎麦をいただいていたので、きっと集中力散漫でそわそわしながら食べていたのではないかと思いますが、美味しい蕎麦と美味しい一時を過ごすことが出来ました。

ごちそうさまでした。