蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『湧水@深大寺』さんのそば豆腐を使用した「湯豆腐」

2018-10-28 10:15:00 |  東京都(調布市)

夏以降、休日にうちの奥さんと二人で出掛ける機会が増えており、併せて二人でお蕎麦屋さんを巡る機会も増えています。そして10月最後の日曜日も、これまで訪れたことの無い東京都調布市にある深大寺を夫婦二人で訪れ、お昼ご飯をいただくために深大寺手打ちそばをいただくことのできる『そば処・湧水』(ゆうすい)さんへ向かってみました。


事前にインターネットで確認したところ、休日を中心に多くの方が訪れる人気の高いお蕎麦屋さんであるとのことから、開店25分前の10時過ぎにお店に到着してみると・・・。

お店の前には既に10人程度のお客さんが列を作っていましたが、お店の外に置かれているメニューなどを眺めているうちにその列は更に長くなり、店内への案内が始まった開店15分前には何人の方が並んでいるのか数えきれない程、その列の長さは長くなっていました。


案内された席に着いてメニューを眺めながら、混雑する人気店であることから蕎麦前をいただいて良いのかどうか迷いましたが、「せっかく訪れたのだから・・・」と思い、「にしんの甘露煮」と「湯豆腐」と「あなご天」を、「深大寺ビール」と一緒にお願いします。

それにしても、ほとんどの料理が300円から500円程度の価格で提供されており、なかなか良心的な価格設定ではないかと思います。


まず運ばれてきた「にしんの甘露煮」は、柚子胡椒(かな?)の風味がなかなか好印象です。
また、併せていただいた「深大寺ビール」は、名水仕込みのピルゼンタイプで、冷え具合も程良く、美味しくいただきました。


追加でお願いした純米冷酒「佐渡の湧水・真野鶴」と一緒にいただいた「湯豆腐(そば豆腐)」は、そば豆腐だからなのかしっかりした歯応えを感じることのできる豆腐で、夫婦二人でいただくにはもう少し量がほしいかな?と残念に思ってしまう、美味しい「湯豆腐」でした。


最後にいただいた「あなご天」は、ふっくら柔らかく揚っていて、納得の天婦羅でした。

なお、天婦羅をいただきながら改めて賑わう店内の様子を眺めてみると、お酒をいただいているお客さんは少ないものの、湯豆腐やたぬき豆腐(鍋)を頼んでいるお客さんの姿も見られ、お客さんそれぞれが思い思いの一時を過ごしているようでした。

また、若い花番さんの姿も見られましたが、接客もソツなく好印象で、気分良く蕎麦前と蕎麦を楽しむことのできるお蕎麦屋さんといった印象です。


まずまずの「湯豆腐」と「あなご天」をいただき満足したところで、赤城深山ファーム産の北早生夏新そばを挽いて打った細麺の九割蕎麦「湧水もりそば」を、売切れ次第終了の「山菜炊き込みご飯」と一緒にいただき、初めて訪れた深大寺散策が終了となりました。

ごちそうさまでした。


『よし房・凛@根津』さんの多彩な食材の「天ぷらの盛合せ」

2018-10-21 11:00:00 | 東京23区(文京区)

うちの奥さんと谷根千の散策に出かかた10月中旬の日曜日、昼食を取るために、根津神社近くにある『石臼挽き手打そば・よし房 凛』さんへと向かいました。

混雑することが予想できる人気店のため開店25分前に訪れてみると、既に1組のご夫婦が開店を待っています。そして開店時間の11時丁度に暖簾が掛かり、お店の中へと案内されます。

花番さんの丁寧な案内を受けて2人掛けのテーブル席に着き、早速メニューを眺めてみると、昼時ということもあってか手の込んだ料理は用意されていないようでしたが、日曜日のお昼に夫婦2人でいただく蕎麦前の料理としては十分な内容で、どうしようか?と考え「板わさ」と「天ぷらの盛合せ」をいただくことにします。


ビールをグッといただき、ホッと一息ついたところで運ばれてきた厚切りの「板わさ」は、厚みを感じることのできる歯応えがとても嬉しいです。


蒲鉾をいただきながら開店後10分で満席となった店内の様子を改めて伺ってみると、年配のご夫婦や若い女の子2人組など、訪れているお客さんの年齢層も偏っておらず、老若男女様々な方から人気を集めていることが伺えます。

店内の様子を伺ったりメニューを眺めたりしている途中で瓶ビールが残り少なくなったので、静岡県の地酒「吟醸・磯自慢」をお願いしましたが、天婦羅に時間を要しているようで、その「吟醸・磯自慢」も無くなってしまったため、更に福島県の地酒「飛露喜」をお願いします。

そして、「飛露喜」が運ばれてきた際、花番さんから「メニューには書いていませんが・・・」と、佐賀県の地酒「鍋島」や三重県の地酒「而今」等が紹介されます。


ようやく運ばれてきた「天ぷらの盛合せ」は、谷中生姜やズッキーニ、栗やキス等々多彩で、中でも葡萄の天婦羅は始めていただく食材でしたが何も言うことの無い素晴らしい天婦羅で、高い満足感を感じることのできた「天ぷらの盛合せ」でした。

なお、天婦羅をいただいている途中で「飛露喜」が無くなったので、メニューには書いていないと紹介していただいた佐賀県の地酒「鍋島」をお願いしましたが、期待を裏切らない、天婦羅の満足感を更に高めてくれる美味しい日本酒でした。


さて、見事な天婦羅をいただいたところで既に満足感と満腹感を感じていましたが、蕎麦はいただきたいことから最後に「せいろ」をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦を〆ました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打そば・よし房 凛』さんは、花番さんの落ち着いた大人の接客も好印象で、お酒の品揃えも料理も素晴らしく、谷根千の散策途中に夫婦で美味しい蕎麦前と蕎麦をいただくには最適なお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『こねり庵@石神井』さんの「瀬戸内海ハモと野菜の天ぷら」

2018-10-13 14:05:00 |  東京23区(練馬区)

うちの奥さんと二人で、日頃訪れる機会の少ない西武鉄道沿線に出掛けたことから、その帰り道、西武新宿線・上井草駅から徒歩15分程度のところにある『自家製粉石臼挽手打蕎麦・こねり庵』さんに立ち寄ってみました。

お店は静かな住宅街の中にあり、普通の民家といった佇まいではありますが、その落ち着いた外観に「くつろぎの一時が過ごせそうだ!」と期待が膨らみます。


高まる期待を抱きながらお店の中へ入ると目の前にフローリングのフロアが広がり、スリッパに履き替えるのだろうか?と迷ったものの、スリッパに履き替える必要はないようなのでそのまま艶のあるフローリングのフロアに上がります。


花番さんの、お好きな席にどうぞ!との案内に従い、庭の見える窓際の2人席に着いて早速メニューを広げ、エビスビール(瓶ビール)と一緒に「にしん煮炊」と「板わさ」と「瀬戸内海ハモと野菜の天ぷら」をお願いします。


まず最初にいただいた「板わさ」は、「南蛮焼(なんばやき)」と言われている紀州田辺の名産「焼き蒲鉾」で、歯応えを特徴としているだけあってやや硬めの食感ではありますが、山葵も醤油も付けずにそのままでも十分に美味しくいただくことのできる蒲鉾でした。


次にいただいた、1週間かけて骨ごとじっくり炊いたという「にしん煮炊」は、思った以上に大きい鰊で、アッサリした味わいとホロリと崩れる柔らかさがとても美味しいです。


蒲鉾にしても鰊にしても、お蕎麦屋さんでは必ずしも珍しとは言えない料理ではありますが、どちらの料理も拘りの感じられる一品で、興味深く、そして楽しくいただきました。

さて、お願いした最後の料理、「瀬戸内海ハモと野菜の天ぷら」が目の前に置かれましたが、ビールが残り少なくなってきたことから、残りのビールはうちの奥さんに任せて秋田県の地酒「冷酒・春がすみ」をお願いします。


いただいた「瀬戸内海ハモと野菜の天ぷら」は、ふっくらした鱧の食感がとても美味しいです。また、添えられていたオクラも素材の味わいがしっかりと感じられ、これもまた美味しいです。


美味しい、美味しいと思いながら天婦羅をいただいていると、料理が残り少なくなってきているのにお酒がまだまだ残っているという状況になってしまったことから、時間がかかることを承知のうえで「出し巻き玉子」をお願いします。

花番さんから、「時間がかかります」と言われたにも関わらずそれ程時間がかからず運ばれて来た「出し巻き玉子」は、甘さ控えめながら出汁の旨味がしっかりと感じられ、フンワリ感もなかなか好印象なとても美味しい玉子焼でした。


特長のある美味しい料理を楽しませていただいたところで、「十割せいろそば」をお願いします。

いただいた蕎麦汁はやや辛目でありながら旨味の感じられる美味しい蕎麦汁でしたが、蕎麦そのものが中太のしっかりとした歯応えと風味を感じることのできる美味しい蕎麦だったことから、蕎麦汁を付けずにそのまま美味しくいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた「自家製粉石臼挽手打蕎麦・こねり庵」さんは、人当たりの柔らかい花番さん(奥さん?)の接客におもてなしの心遣いが感じられ、併せて、席のあるフロアが民家のリビングそのものと感じられることもあり、まるで知人宅に夫婦でお邪魔して美味しい料理とお酒を御馳走になっているような、温かさと落ち着きの感じられるお蕎麦屋さんで、夫婦でくつろぎの一時を楽しく過ごさせていただきました。

ごちそうさまでした。


『正音@下北沢』さんの出汁の効いた「出汁巻玉子焼」

2018-10-05 17:05:00 | 東京23区(世田谷区)

仕事で外出したその帰り道、予定よりも早く仕事が終わったことから、小田急電鉄・下北沢駅から徒歩数分のところにある『蕎麦切り・正音』(しょうね)さんで蕎麦前と蕎麦をいただいてから帰宅することにしました。

お店に到着したのは開店時間の17時を5分ほど過ぎた時間でしたが、男性2人組のお客さんが明るく落ち着いた店内で楽しそうにお酒をいただいています。


既に盛り上がりを見せている先客の様子に、楽しい一時を過ごすことができそうだと思いながら案内されたカウンター席に着いて早速メニューに手を伸ばしてみると、「おつまみ」と「夜のおすすめ」という2種類のメニューが用意されており、なかなかの品揃えです。

ということで、とりあえず生ビール(小)をお願いし、ビールを待っている間に何をいただこうかじっくり考え、「里ごぼう」と「出汁巻玉子焼」をお願いすることにします。


まずいただいた「里ごぼう」は、煮物かと思いましたがそうではなく、パリッとしていながらも柔らかい食感で、ほんのりと感じる穏やかな味わいも程良く、ビールが進んでしまいます。


混雑するには少し早い時間ということもあってか、それほど時間が掛からず運ばれてきた「出汁巻玉子焼」は、甘さ控えめながらも出汁の旨味がしっかり感じられ、とても美味しいです。


いただいた生ビールが小サイズであったということもあって簡単に空となってしまったことから、間違いのない青森県の地酒「特別純米・田酒」をお願いし、併せて「鴨の九条ねぎ焼き」を追加でいただくことにします。


追加でいただいた「鴨の九条ねぎ焼き」は、シャキっとしたネギのサッパリ感と鴨肉の柔らかな歯応えも好印象で、日本酒と一緒にいただいても美味しいです。

ちなみに、添えられている柚子胡椒(?)は鼻にツーンと来る辛さでしたが、クセになる美味しさで、それそのものが酒の肴になりそうな柚子胡椒でした。


なお、鴨焼きをいただいている途中で「特別純米・田酒」が空となったことから、静岡県(だったかな?)の地酒「純米吟醸・開運」をいただきましたが、料理の器のみならず酒器にもセンスの良さが感じられ、個人的に欲しいと思ってしまう素晴らしい食器類です。


今日はパラパラと小雨がパラつく生憎の天気ではありましたが、夕方18時を過ぎるとカウンター席もほぼ埋まる賑わいとなってきたことから、最後に「もり」と美味しい蕎麦湯をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦を〆ました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦切り・正音』さんは、花番さんの、初対面とは思えない親しみ易い接客もなかなか心地良く、一人でフラリと仕事帰りに立ち寄り、のんびりした一時を過ごしながら仕事の疲れを癒すことのできる、通勤途上にほしいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。