蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『十七@江東区森下』さんの上品な「白子とお野菜の天ぷら」

2018-11-23 11:30:00 | 東京23区(江東区)

うちの奥さんと二人で東京の神社巡りに出掛け、昼食をいただくために立ち寄った都営大江戸線・森下駅のほぼ真上にある『そば・十七』さん。

以前訪れた時は「石臼挽き手打そば・京金」さんという名前のお蕎麦屋さんでしたが、お店の佇まいや雰囲気はそのままに、その「京金」さん働いていた職人さんがお店の名前を変えて新たに開店したお蕎麦屋さんのようです。

そんな、覚えのあるお店に到着には開店時間の15分程前で、少々早過ぎたかな?と思いながら開店を待っていると、花番さんが現れ「寒いので中でお待ちください」と店内に案内してくれます。


温かい店内で開店時間を待っている間にじっくりとメニューを見させていただき、そして開店と同時に「鮪とわけぎのヌタ」と「白子とお野菜の天ぷら」を生ビールと一緒にお願いします。


まずいただいた、見るからに美味しそうな「鮪とわけぎのヌタ」は、新鮮さの感じられる食材もヌタ味噌の味わいも良く、最初から日本酒でも良かったかな?と思ってしまう日本酒との相性が良さそうな一品でした。


次にいただいた、淡路島の藻塩と辛味大根が添えられた「白子とお野菜の天ぷら」は、油っこさを全く感じないアッサリした上品な仕上がりで、いくらでも食べることが出来そうな、見た目も美しい天婦羅でした。


料理をいただいている途中でビールが空となり、日本酒をいただこうと思い改めてメニューを手にしてみると、様々な種類の日本酒が用意されていて、好みの異なるどんなお客さんにも対応できそうな考えられた品揃え(なのかな?)です。

ということで、よりどりみどりの日本酒の中から、口にした記憶の無い島根県の地酒「純米吟醸山田錦50赤ラベル・出雲富士」をいただきました。


満足感を感じることのできる料理とお酒に気分も良く、加えてまだまだいただくことのできる腹具合でしたが、昼食後の予定も決まっていることから、早々に蕎麦をいただくことにします。

蕎麦は、「せいろ」をいただく予定でしたが、目に止まった「花巻」が気になり迷いが生じたことから、「せいろの半量」(小せいろ)と「花巻」を、「せいろ先」でいただくことにします。

先にいただいた「せいろ」(半量)は、蕎麦の風味が感じられる細麺で、喉越しも良く美味しいです。また、丁寧に作られていることが感じられるキリリと引き締まった蕎麦汁も美味しく、半量ではなく普通盛りで良かったかな?と少々後悔を残した美味しい「せいろ」でした。


「せいろ」をいただき終えたところでタイミングよく運ばれてきた「花巻」は、「花巻」らしく蓋付きの器で登場です。


蓋を開けた際に香る海苔の風味を楽しみに蓋を開けましたが、期待が大き過ぎたのか海苔の風味は穏やかで、もっともっと海苔が自己主張してほしかったかな?といったところでしょうか。しかし、「せいろ」同様キリリと引き締まった汁が美味しく、納得の「花巻」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば・十七』さんは、何をいただこうか迷う一手間加わった美味しい料理と充実した日本酒の品揃えがなかなかで、賑わいを見せながらも落ち着いた雰囲気の中、夫婦そろって蕎麦前と蕎麦に高い満足感を感じることのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


■深川発祥の神社「深川神明宮」

『深川しまだ@東京・門前仲町』さんの「鴨ねぎ棒焼き」

2016-11-26 14:15:00 | 東京23区(江東区)

所用で葛西へ出掛けたその帰り道、遅い昼食を取るために東京メトロ東西線・門前仲町駅真上ある『純手打うどんそば・深川しまだ』さんに立ち寄ってみました。

お店に到着したのは14時過ぎで、さすがに混雑していないだろうと思いながら引き戸を開けてみると、4人掛けテーブル席が8席ほどある店内に先客の姿は2人組2組と閑散としており、BGMとなっているTV中継や壁に掛けられた多数のお品書きから、肩肘張らない気さくさが感じられます。

ということで、席に着いてまずお酒を決めますが、今日も初めから日本酒をいただこうと思い、カードケースのメニューと壁に貼られているメニューの両方を眺め、岩手県の地酒「純米酒・月の輪」をお願いします。


続いて料理を選びますが、料理もカードケースのメニューと壁に掛けられているお品書きの両方があり、あれこれ悩んだ結果、「鴨ねぎ棒焼き」と「里芋とイカの田舎煮」をお願いすることにします。


サッパリした味わいの「月の輪」をいただきなながら再び壁に掛けられているお品書きを眺めてみると、「金土日限定のかつ煮か…」、「肉豆腐のキムチトッピングも魅力的だな・・・」、「寒いので湯豆腐もいいな…」と、あれもこれもいただきたいと思ってしまう料理が多数並んでいます。


先に運ばれてきたのは「鴨ねぎ棒焼き」で、早速いただいてみると、その名前の通り鴨肉に葱を混ぜてつくね状にした物を串に刺して焼いたような料理で、柔らかさといい、温かさといい、何ら不満の無い思わず唸ってしまうほど美味しい一品でした。


「鴨ねぎ棒焼き」の後を追うように運ばれてきた「里芋とイカの田舎煮」は、やや甘めの味付けなのかな?という感じでしたが、温かさが嬉しい素朴な料理でした。


空いた店内で、BGMとなっているTVの競馬中継をぼんやり眺めながらしばしくつろぎ、「純米酒・月の輪」が無くなったところで青森県の地酒「特別純米・陸奥八仙」と、ホワイトボードに手書きで書かれていた「アスパラ」を天婦羅でお願いします。

予想以上に大きいアスパラを使用した「アスパラの天婦羅」は、香りも良く食べ応えのあるアスパラでしたが、さすがに季節が過ぎてしまったのか、もう一歩旨味がほしいかな?というアスパラでした。

なお、一緒にいただいた「陸奥八仙」」は、辛口ながらほんのり感じられる穏やかな旨味が心地良く、期待通りの美味しい日本酒でした。


さて、居心地も良く、まだまだいただきたい料理が多数ありますが、最後に少々硬めで平打ちの蕎麦を「せいろ」でいただき、今日の蕎麦前と蕎麦が終了となりました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『純手打うどんそば・深川しまだ』さんは、ご主人らしき元気の良い年配男性が接客に当たっていましたが、一人で訪れた若い女の子にも、同じく一人で訪れたお年寄りの方にも親切丁寧で、見ていて気持ちの良い、その人情味溢れる接客がとても好印象でした。

また、そんな人情味溢れる接客と併せて下町風情の感じられる雰囲気が心地良く、気兼ねすること無く美味しい料理を肴にお酒をいただくことのできる、みんなの町のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『京金@江東区・森下』さんの美味しい「鮪のぬた」

2016-10-23 11:20:00 | 東京23区(江東区)

所用で門前町として栄えた門前仲町(東京都江東区)へ向かうことになったため、少し早めに家を出て、都営新宿線・森下駅直ぐ近くにある『石臼挽き手打そば・京金』さんに立ち寄ってみることにしました。

電車の乗り継ぎが良かったことから予定よりも早く、かつ開店時間の随分前に到着してしまいましたが、付近をブラブラしている問に開店を待つお客さんの列ができてしまうことも考えられるため、風情あるお店の前でおとなしく開店を待つことにします。すると、開店10分前に暖簾が掛かり、店内に通されます。

上品で落ち着きのある店内に入ると、「どちらでもお好きな席にどうぞ!」との案内だったことから、入口近くの明るい2人掛けテーブル席に着き、早速日本酒と料理のメニューを眺めてみると、お気に入りの日本酒でもある福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」が目に止まります。


そういえば、しばらく「飛露喜」は飲んでいないな・・・、なんて思いながら開店時間を待っていると、花番さんがやって来て、「お決まりの物がありましたら伺います。」とのこと。

早めに入店させてくれたのは、単に店内で開店時間を待たせてくれた訳では無く、開店が10分早かったということのようです。

ということで、今日は初めから最後まで「飛露喜」のみと既に決めているので、その福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」をお願いし、併せて「鮪のぬた」と「にしんの姿煮」をお願いします。


直ぐに運ばれて来た「飛露喜」を気分良くいただいていると、続々とお客さんがやって来て、本来の開店時間である11時半には約半分の席が埋まってしまうという状況で、お店に到着した時は「早かったかな?」なんて思いましたが、開店前早い時間に訪れて良かったという感じです。

最初にいただいた「鮪のぬた」は、ぬた味噌の味も控えめで、マグロの味をしっかり感じることのできる一品でしたが、ぬた味噌はマグロよりもネギ&ワカメとの相性が良いようで、シンプルに、ネギ&ワカメとぬた味噌だけでいただきたくなってしまう、美味しいぬた味噌でした。

なお、好みの日本酒でもある福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」は、これといった特長が無いようにも感じられるスッキリした味わいですが、静かな旨味と爽やかな口当たりが心地良い、流石の一本でした。


次にいただいた「にしんの姿煮」は、姿も味付けもオーソドックスでしたが、その普通さとほんのり感じられる温かさがとても美味しい鰊煮でした。


その後もお客さんの来店は途切れず、12時前に席のほとんどが埋まってしまいましたが、単に混雑しているのではなく活気と賑わいが感じられ、なかなか居心地が良いです。

それにしても、多くの客さんが「土日等の繁忙時には御容赦ください」とメニューに記述されている「出し巻き卵焼き」や「蓮根の天ぷら」を何ら気にすることも無く当たり前のように注文していて、花番さんも何ら問題無く普通に受けています。

ならばと思い、「にしんの姿煮」が無くなったところで、断られることも想定しながら申し訳無さそうに「出し巻き卵焼き」をお願いできるか花番さんに確認してみると、笑顔で「全然大丈夫ですよ!」とのこと。

なお、「出し巻き卵焼き」は小サイズも可能とのことでしたが、「飛露喜」をもう一杯いただきたいと思っていたことから、「飛露喜」のおかわりと一緒に卵3個の普通サイズ(小サイズは2個)をお願いします。

他のお客さんの注文と間違えたのかな?、それとも注文が多いから作り置きしているのかな?と思うほど素早く運ばれて来た「出し巻き卵焼き」は、外側はしっかりした食感ながら中はフンワリした綺麗な玉子焼で、甘さ控えめの酒の肴に相応しい玉子焼でした。


さて、お昼時が近づき、お客さんの出入りも更に増えてきたことから蕎麦をお願いすることにします。

メニューを見ると、「せいろ」と「田舎」がそれぞれありますが、「二色」という合い盛りは無いようです。
しかし、「半量の追加」というおかわり蕎麦があったので、「そば(せいろ)の半量の追加」は「せいろ」に対してしか追加できないのか、それとも、「田舎」の注文に対しても可能なのか確認したところ、笑顔で「関係ないです」とのこと。そのため、「せいろ」+「田舎の半量の追加」をお願いすることにします。


まずいただいた普通サイズの「せいろ」は、喉越しの良い、蕎麦汁を付けずにそのままいただいても十分に美味しい蕎麦でしたが、平打ちなのか少々潰れたような、普通の麺とは食感の異なる麺でした。


丁度良いタイミングで運ばれて来た追加の「田舎」(半量)は、予想とは異なる柔らかい歯応えの細麺で、「田舎」という言葉から勝手に想像するイメージとは異なりましたが、感じられるザラザラ感がなかなか美味しく、半量ではなく普通サイズでも良かったかな?と思う「田舎」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打そば・京金』さんは、小奇麗で落ち着きのある上品な店内で、笑顔溢れる花番さんの丁寧できめの細かい接客を受けながら、美味しいお酒と料理と蕎麦をいただくことのできるお蕎麦屋さんでした。


そして、一人のお客さんあり、男性のみ数人で訪れているお客さんあり、女性二人で訪れているお客さんありと、老若男女様々なお客さんが訪れていましたが、それぞれがそれぞれの楽しみ方で思い思いに楽しい一時を過ごしていて、活気と賑わいの感じられるとても良い雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

なお、近所のサラリーマンと思われたのか、会計時に平日の営業時間について花番さんから丁寧な説明を受けるなど、「会社帰りに立ち寄って下さいね。」という感じでしたが、会社も自宅も近くは無く、その上通勤途上でも無いので残念ながらそう簡単にはいかないんですよね・・・。すみません。

ごちそうさまでした。


『萬寿庵@深川』さんの春を感じる「春の山菜天ぷら」

2013-03-16 23:17:21 | 東京23区(江東区)

河津桜を撮影するために、早朝から東京都江東区にある「木場公園」を訪れ、撮影終了後、蕎麦前をいただくために東京メトロ東西線・門前仲町駅に近い『手打ちそば 深川・萬寿庵』さんへと向いました。

お店に到着したのは開店時間の11:30で、先客はお店の写真を撮影している間に入店した2組のみと、広くゆったりした店内は閑散としている状態でしたが、一人ということもあって10名程度が座れそうな、中央に花が生けられている相席用の大きなテーブル席に案内されます。

席に着いて冊子やカードケースになっているメニューを眺めると、おつまみのページが2ページあって、その他にカードケースになっている「おすすめニュー」があるなど蕎麦前料理が充実しています。

今回は、そんな充実したメニューの中から「玉子焼き」と「あさりのぬた」、そして「おすすめメニュー」から「春の山菜天ぷら」を生ビールと一緒にお願いします。

さほど時間が掛からず運ばれてきた「あさりのぬた」はアサリと葱とわかめの取り合わせで、ピリ辛の味付けがなかなか良い感じです。そして、アサリもたくさん入っていて食べ応えもあり、程良く冷えたビールが進んでしまう美味しい一品です。


続いて登場した「玉子焼き」は色味も綺麗な甘さ控えめの「玉子焼き」で、「あさりのぬた」がまだまだ残ってはいますが、アツアツのうちに一気に美味しくいただいてしまいます。


「玉子焼き」を食べ終えたところでお酒をいただこうと思い、お酒のメニューを見てみると、貴、王禄、五凛といった飲んだことの無い日本酒がズラリと並んでいて、個人的には「そそる品揃え」といった感じです。

「どうしよう。」と少しだけ悩んだ末、「超辛純米・無濾過本生」という肩書きが決め手となって島根県の地酒「王禄」を冷でお願いすると、少々大きめの徳利に入れられて運ばれてきました。メニューには一合と書かれていますが、一合以上入っているという印象です。そして追って運ばれてきた「春の山菜天ぷら」と一緒にいただくと、辛口らしいピリッとした口当たりではありますが、旨味とのバランスも良く、まずまずの日本酒です。

塩でいただく「春の山菜天ぷら」は、蕗のとうなど春らしい青々とした味わいの素材や、竹の子(かな?)など歯応えの良い素材など品数も多く、桜の開花日に春を感じながらいただくに相応しい春らしい料理でした。


「春の山菜天ぷら」と最後まで残っていた「あさりのぬた」を食べ終えたところで「せいろ」をお願いします。

「せいろ」は蕎麦の盛りも多く、少々硬目かな?という印象ではありますが、しかっりした歯応えの感じられる蕎麦で、スルスルっと喉を通っていく喉越しの良い蕎麦でした。また、蕎麦汁は運ばれて来ただけで出汁の香りがプ~ンと薫る蕎麦汁で、蕎麦を引き立てるだけではなく、自分自身をしっかり主張していた美味しい蕎麦汁でした。


今日は朝から穏やかな青空が広がり、河津桜の撮影を行なったり、ここ『手打ちそば 深川・萬寿庵』さんで春らしい蕎麦前と美味しい蕎麦をいただいたりと、目と口で春を感じた充実の1日となりました。

ごちそうさまでした。


『三日月庵@豊洲』さんの幻の純米大吟醸「亀の翁」

2012-08-16 23:55:00 | 東京23区(江東区)

「ららぽーと豊洲」を訪れたうちの奥さんが持ち帰ってきたフロアガイドを眺めていたところ、『そば酒房・三日月庵』というお蕎麦屋さんの店舗案内に目が止まりました。

目が止まったのは店舗案内に付いていた写真で、天せいろと日本酒が写っています。
写真は小さく、そこに写っている日本酒のラベルに書かれている文字までは読むことが出来ませんが、間違いなく、「夏子の酒」のモデルとなった新潟県・久須美酒造さんの純米大吟醸「亀の翁」です。

もしかして、この店に行けば蕎麦前に「亀の翁」をいただくことが出来るのかな?。
ならば行かない訳にはいかないです。

ということで、純米大吟醸「亀の翁」を求めて行って来ました、豊洲まで。



お店は「ららぽーと豊洲」の中にある様々なお客さんが訪れるお店ということもあり、念のため「昼からお酒飲んでも大丈夫ですか?。」と店員さんに確認したところ、笑顔で「全然大丈夫ですよ。」との回答だったことから、早速お酒のメニューを確認します。しかし、お目当ての「亀の翁」が見当たりません。

お店の入り口にも一升瓶が飾ってあるのでとりあえず女性の店員さんに聞いてみたところ、
「すみません、あれは飾りなんです。」という一言が・・・。
「ここに来たら飲めると思って来たんですよね・・・。」
「すみません、すみません、本当にすみません。」(汗、汗、汗・・・)

まぁ、無い物は無いので仕方ないですね。

結局、清酒「清泉」と辛味大根蕎麦をいただきましたが、どんな歯ごたえで、どんな味だったっけかな?。

目の前の蕎麦に集中できませんでした。