蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『角平@横浜』さんで2013年「蕎麦前納め」

2013-12-27 23:51:48 | 横浜市(西区)

横浜駅から京浜急行電鉄の線路に沿って10分程歩いたところにある、昭和25年創業の『生蕎麦・角平』さん。

この『生蕎麦・角平』さんは、通勤途上にある地元横浜のお蕎麦屋さんで、かつ日曜日営業&通し営業ということもあって訪れ易いお蕎麦屋さんではありますが、「だし巻たまご」など一部の料理が「15時から」となっているため、平日の夜に訪れようと思い、訪れるタイミングを見計らっていたお蕎麦屋さんです。

そして、家族それぞれが各自で夕食を取ることになった仕事収め日、会社帰りに暖簾をくぐってみました。

仕事納めの日は退社時間がいつもより早いことからお店を訪れたのは夕方16時過ぎで、さすがの人気店もこの時間なら混雑していないだろうと思った通り店内は空いていて、「(どちらでも)どうぞ!。」とのことでしたので、遠慮なく厨房を正面に見る4人掛けのテーブル席を使わせていただきます。

今日は仕事納めの納会を終えてからお店を訪れているため、「ビールはもういいや。」という状態でしたが、少々飲み過ぎたかな?という思いもあったことから、気持ちが向かないものの無難に生ビールをいただくこととし、併せてサッパリしていそうな「わさび味噌」と15時以降にいただくことのできる「だし巻たまご」をいただきます。


ビールを飲みながら明るい店内を見渡してみると、老舗らしい凛とした空気と、元気の良いお店のおばちゃん達のキビキビとした明るさに活気が感じられ、なかなか心地良い雰囲気の蕎麦屋さんです。

そんな、心地良さを感じていると、まずキュウリと茗荷が添えられた「わさび味噌」が運ばれてきます。
料理は、その名前から山葵と味噌を混ぜ合わせた物ではないかと想像しますが、目の前に置かれた料理はいかにも「もろきゅう」(もろ味噌ではありませんが。)です。

早速、キュウリや茗荷に「わさび味噌」を乗せていただいてみると、甘さと辛さが絶妙に混ざり合った、甘過ぎず辛過ぎずの微妙な味わいで、キュウリと茗荷のひんやりシャキッとした食感がなかなか好印象の、ビールとの相性がとても良い一品でした。やはり「もろきゅう」ということでしょうか?。


次に運ばれて来た「だし巻たまご」ですが、熱々のうちにいただいてみると、甘さの抑えられたアッサリした玉子焼ではありますが、出汁の味わいがしっかり感じられるフワフワな玉子焼でした。


今日訪れた『生蕎麦・角平』さんはカツ丼がおすすめ料理の一つになっていることから、訪れた際はぜひ「カツ煮」をいただきたいと思っていましたが、既に満腹に近い状態で、かなりボリュームがあるらしい「カツ煮」をいただくことの出来る腹具合では無いことから「カツ煮」はあきらめ、締めの蕎麦をいただくことにします。

いただいた蕎麦は、多くのお客さんが注文すると言われている人気メニューの「つけ天そば」(大きい蕎麦猪口に真っ直ぐの海老天が1本入っている蕎麦)ではなく、ごくごく普通の「もりそば」です。

追加の料理をいただいていたら完食は無理と思われるほど量の多い「もりそば」は、出汁の味わいが強く感じられるやや甘い蕎麦汁でしたが、食べやすい蕎麦でした。


さて、ここ『生蕎麦・角平』さんでいただいた蕎麦前と蕎麦が2013年の「蕎麦前納め」となりますが、今年もあちこちのお蕎麦屋さんで美味しい蕎麦前と蕎麦をいただきながら憩いの一時を楽しませていただきました。
また来年、美味しい蕎麦前と蕎麦に出会えることを楽しみにしています。

ごちそうさまでした。


『田中屋@横浜・平沼』さんの「そばの春巻」

2013-09-07 11:05:00 | 横浜市(西区)

板に蕎麦を盛った「板そば」や「きざみ鴨せいろ」が名物の『そばうどん 平沼・田中屋』さん。
最寄り駅が京浜急行電鉄・戸部駅、横浜市営地下鉄・高島町駅、相模鉄道・平沼橋駅と多く、更には横浜駅から歩いても10分程度と交通の便と立地条件の良いお蕎麦屋さんではありますが、逆に「いつでも行ける。」という思いが先行してしまい、これまで一度も訪れたことがありませんでした。

そして今日、朝から所用で出掛けたことから、開店時間の午前11時に訪れてみました。

お店に到着したのは開店時間を5分程過ぎた時間でしたが、既に数名のお客さんが席に着いてビールを飲み始めています。そして、早速ビールを頼もうと思い目の前にあるメニューを広げますが、食事のページしかなく、アルコールと一品料理のページがありません。

「蕎麦前は夜だけで昼は無しか・・・。」と思いましたが、店内に「そばビール」の張り紙が貼られていて、また「鴨料理」のメニューが掛けられていたことから、「ビールを・・・。」と口にすると「お待ちください。」という言葉を置いて別メニューになっているアルコール&一品料理のメニューを持ってきてくれました。

メニューを出していないということは、やはり昼の蕎麦前は受け付けていないようですが、念のためお昼に料理が大丈夫か確認してみると、「大丈夫ですよ。」とのことでしたので、そばビールと一緒に「そばの春巻」と「なすのみそ田楽」と「そばの巻寿司」をお願いします。

お通しの「そば味噌」を肴に「そばビール」を飲みながら料理を待ちますが、このビール、発泡酒ながら味わい深いビールでとても美味いです。


ここでちょっと気になることが・・・。
時刻は午前11時を少し過ぎたところで、まだ混雑しないだろうと思われる時間ではありますが、蕎麦を食べるお客さんが続々と訪れ、「やっぱりお昼の蕎麦前はまずかったかな?。」という雰囲気です。

そんな雰囲気を感じながら最初の料理「そばの春巻」をいただいてみると、アツアツパリパリで、醤油も辛子も付けずそのまま食べても十分美味しいです。美味しいビールを飲みながら美味しい春巻きをいただき、最初の一品から満足度の高い蕎麦前となりました。


なお、「そばの春巻」は、蕎麦を延ばして皮にしている春巻きと、具材に蕎麦を入れている春巻きとがありますが、いただいた春巻きは後者の「具材に蕎麦を入れている春巻き」でした。


続いて登場したのは「なすのみそ田楽」で、味噌の上に蕎麦の実がふりかけられています。
ここでビールがなくなり、いつもならお酒をいただくところではありますが、今日は「そばビール」をもう1本いただくことにします。それにしても美味しいビールで、何本でも飲みたくなります。


そして最後に運ばれて来た「そばの巻寿司」。
蕎麦と一緒に巻かれているマグロ(?)の美味しさが口の中に広がり、「蕎麦を食べている。」ということをあまり感じない「そばの巻寿司」です。そういえば、4人掛けテーブル席で宴会中の年配男性達が鴨料理と「刺身盛合せ」をつまみにお酒飲んでいますが、「このお店、刺身が美味しいのかな?。」って感じです。


さて、料理もいただき、純粋に蕎麦を食べに来ているお客さんが続々と来店している状況でもあることから、料理を食べている途中ではありますが、名物の「きざみ鴨せいろ」ではなく普通の「せいろ」をお願いします。

運ばれて来た「せいろ」は、1段でも十分な量ですが、丸い蒸篭2段に盛られていて、上下合わせると盛りの少ないお蕎麦屋さんでいただく「せいろ」の3枚分くらいありそうな量です。

ちなみに、蕎麦汁はキリッと引き締まった濃い目の辛口で、量の多い蕎麦をしっかり付けて、更に蕎麦湯を2杯飲んでもまだまだ残っているほどタップリいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そばうどん 平沼・田中屋』さんの開店時間は午前11時で、11時半頃まではゆっくり蕎麦前を楽しめるだろうと思っていましたが、会社員が早めの昼食を取りに訪れるなど続々と途切れることなく蕎麦を食べるお客さんが来店するお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『坂の上のそば屋・司@横浜・日ノ出町』さんの「玉子焼」

2013-01-26 19:01:25 | 横浜市(西区)

京浜急行電鉄・日ノ出町駅近くにある『坂の上のそば屋・司』さんで蕎麦前と蕎麦をいただきました。

お店は京浜急行電鉄・日ノ出町駅から歩いて数分の住宅街の中にありますが、その名の通り「坂(正確には階段)」の上にあるお蕎麦屋さんで、階段をテクテクと登って行かなければなりません。

お店に到着したのは予定より早い開店10分前くらいでしたが、既に暖簾が出ていて着物姿の女将さんが門の近くで開店の準備を行なっているところでした。

暖簾が出ていたので「もういいんですか?。」と確認すると、「どうぞ、寒い中ようこそ。」と声を掛けられ民家のような玄関に案内されます。玄関で靴を脱いで店内に入り、少々薄暗いテーブル席のエリアを通り抜け、明るい店内奥の、堀のある大きなテーブル席に通されます。

席に着いて早速メニューを広げようとしたところ、「メニューをどうぞ。」と、置かれていたメニューとは別の蕎麦前のメニューを渡されます。(蕎麦前の客だってことが見え見えか?。)

美味しそうな料理とお酒が数多く並ぶ蕎麦前のメニューを見ながら周りを見渡すと、普通にテレビが置かれている(メニューが下がっていましいた。)など、訪れた知人宅で客間に通された雰囲気です。


蕎麦前は料理もお酒も充実していて、あれも食べたい、これも食べたいという品揃えでしたが、女将さんの「うちの料理は2人前を前提としている(量が多い)ので1人のお客さんにはお勧めできません。」(満腹になってしまい蕎麦が食べれない。)とのNG出しもあって、エビス生ビールと一緒に「平貝の一夜干(そば味噌添え)」と「玉子焼」をいただくことになりました。(まぁ、十分です。)

ビールはグラスだったので、「平貝の一夜干」が運ばれてくる前にほぼ無くなってしまい、料理の到着と同時に福島県の地酒「飛露喜・純米吟醸」をお願いします。
お酒についてはNG出しが無いので何事も無く注文が通り、すぐに出てきます。

「そこの庭で干したんですよ。」と説明付きで運ばれてきた「平貝の一夜干」ですが・・・。
歯応えも柔らかく、また平貝の甘味とそば味噌の辛さが絶妙で、美味いです。


続いて「玉子焼」。
箸でつまんでも崩れることの無い、しっかりとした弾力と歯応えがあり、また、程好い甘さと出汁の味わいがなかなか良い感じでとても美味しいです。「玉子焼(出汁巻)」はお蕎麦屋さんの蕎麦前料理で外すことの出来ない一品なので、メニューにあるなら必ずいただいていますが、「歯応え」と「味」の両方において、個人的な好みで選んだ第1位かもしれません。

そんな美味しい料理をいただきながら美味しいお酒をいただいていると、ついついお酒が進んでしまい、「玉子焼」が半分程度になったところで新潟県の地酒「緑・雪洞貯蔵酒純米」をお願いしましたが、「無くなってしまい、これしかないのでサービスです。」とグラスに半分くらい注がれた「緑」が運ばれてきました。
まぁ、お昼ということもあって半分で十分なのでありがたくいただくことにしました。


そして締めにいただいた「せいろ」。
良く冷えたみずみずしい蕎麦でしたが、長さの短い蕎麦もあり、あまりズルズルって感じではありませんでした。
また、汁はやや辛口で、蕎麦湯を美味しくいただくことのできるしっかりした蕎麦汁でした。なお、ややとろみのある蕎麦湯ですが、蕎麦汁を割らずにそのまま飲んでも美味しい蕎麦湯でした。


今回は一人で訪れたことから女将さんにNGを出されてしまい、食べたかったけれども食べることの出来なかった料理がいくつか出来てしまいました。美味しい料理と美味しいお酒を堪能することの出来るお蕎麦屋さんなので、次回訪れる機会があったなら、NGを出されないようしっかり体制を整えて訪れたいと思います。

本当に美味しい料理とお酒でした。
ごちそうさまでした。


『良庵@横浜・戸部』さんの「京あげと高野豆腐煮」

2012-11-14 23:45:17 | 横浜市(西区)
今日は休暇を取得して私用をあれこれこなした後、京浜急行電鉄・戸部駅近くの『本格手打蕎麦・良庵』さんで一人昼食を取りました。

13時過ぎ、お店に到着して早速扉を開けると、「いらっしゃいませ!。」と奥さんの明るく優しそうな声が飛んできて、「こちらどうぞ。」と4人掛けのテーブル席を進められます。

お店は4人掛けのテーブル席3つと3人程度が座れるカウンターのみのこじんまりとしたお店でしたが、お昼のピーク時を過ぎた時間ということもあってか他にお客さんはおらず、一人だけというのもなんとなく気まずい雰囲気ではありますが、ビール(エビスビール)と「出汁巻玉子焼」と京都の老舗お豆腐屋さんの「京あげ」を使用した「京あげと高野豆腐煮」をお願いします。

まず運ばれてきたのはアツアツの「京あげと高野豆腐煮」です。
撮影した写真を見ると、「京あげ」と「高野豆腐」と「ちくわ」ばかりが写っているので少々色味が寂しい料理に見えますが、実際は煮物の中に小海老がいくつか入っていて、「入っていることを事前に知っていれば上に出してから撮ったのに・・・。」と少々後悔です。

この「京あげと高野豆腐煮」は優しさの感じられる温かい出汁が美味しく、心のこもったその美味しい出汁を「あげ」と「高野豆腐」に吸わせて食べるといった感じの料理でした。


次に「出汁巻玉子焼」。
「良庵」さんの玉子焼はフワフワというより、とろみの感じられる食感で、クレープに近い食感(?)と言った方がイメージしやすいかもしれません。


そして最後にいただいたお蕎麦。
「良庵」さんでは更科と田舎の2種類があり、どちらか一方または2色が選べます。
つまり、「鴨南ばんを更科で。」とか「鴨せいろを2色で。」と言った注文の仕方になります。

通常、「田舎」はパスすることが多いですが、口コミサイトによると「良庵さんの田舎は普通の二八に近い。」との事だったので、今回は「せいろを2色」(更科と田舎の両方)でいただくことにしました。

1つのザルに半々に盛られている更科と田舎は両方合わせて200gとのことですが、実際に食べてみると量もタップリあって食べ応えのある蕎麦です。
ただ、蕎麦の長さが短いのでズルズルっとすする感じではないように思います。
なお蕎麦汁は、やや甘の濃い目マイルドって感じでしょうか?。


今日、蕎麦前とお蕎麦をごちそうになった「良庵」さんは、年配のご夫婦2人で切り盛りしているこじんまりとしたお店で、「美味しい蕎麦を食べてほしい。」という思いと、心のこもった温かいおもてなしと雰囲気を感じることのできる憩いのお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。