蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『しのはら@大森』さんの見た目も美しい上品な「天ぷら盛り合わせ」

2018-07-20 17:55:00 | 東京23区(大田区)

出張帰りの金曜日、京浜急行電鉄・平和島駅から徒歩15分程度のところにある『手打蕎麦・しのはら』さんに立ち寄ってみました。

お店に到着したのは18時前で、暑さ厳しい中、西日を浴びながら18時の開店時間を待つのは厳しいかな?と思っていると、既に暖簾が掛かっており、「夜の部は17時半から」とのこと。

認識していた開店時間が誤っていましたが、その誤りに「良かった!」と思いながら、まるで歴史ある銀行のような佇まいの洋館へと入ってみると、こじんまりとした店内ではありますが、レトロ感の感じられる個性ある独特の雰囲気が感じられます。そして、スリッパに履き替え、ご主人の案内に従い6人掛けのテーブル席に着きます。


席に着いて、静かに流れるクラシック(BGM)に耳を傾けながらメニューを開いてみると、通常の「おつまみ」に加えて「季節のおつまみ」がいくつか用意されています。そして、両方のページを行ったり来たりしながら、瓶ビール(中瓶)と一緒に「くずし豆腐(冷奴)」と「だし巻き玉子」をいただくことにします。


最初にいただいた、季節のおつまみ「くずし豆腐(冷奴)」は、一見ボソボソ感が感じられそうでしたが、いざいただいてみるとそのようなことは全く無く、醤油を付けずにそのままいただいた方が美味しいかな?と思う程しっかりした美味さです。

なお、豆腐そのものが美味しいのはもちろんのこと、大葉をはじめとする薬味がしっかりと豆腐の味わいを引き立てていて、サッパリ美味しくいただくことのできる冷奴でした。


喉が渇いていたこともあり、ビールがアッという間に無くなってしまったことから、「だし巻き玉子」が運ばれてきたところで山形県の地酒「純米吟醸・山法師」をお願いします。

見た目も美しい「だし巻き玉子」は、甘過ぎることの無い程良い甘さと旨味がなかなか好印象な、とても美味しい玉子焼でした。

また、玉子焼に日本酒は合わなかったかな?と思いながらいただいた「純米吟醸・山法師」は、後から感じるスッキリした辛口の味わいがまずまずで、ほんのり甘い玉子焼との相性もよく、仕事の疲れを綺麗に洗い流してくれる美味しい日本酒でした。


お店を訪れた時は独特の雰囲気に少々緊張感を感じましたが、静かで落ち着いた店内は居心地が良く、併せて奥さんなのかにこやかに微笑む花番さんの穏やかな接客も心地良く、いつのまにか「のんびりした憩いの一時を過ごさせていただこう」という気分になっていたことから、「天ぷら盛り合わせ」と「純米吟醸・山法師」のおかわりをお願いすることにします。

いただいた「天ぷら盛り合わせ」は、見た目も美しい2人前と思われる盛り沢山の天婦羅盛合せで、目の前に置かれた時は「量が多いかな?」と思いましたが、脂っこさを感じることなくサッパリといただける上品な天婦羅盛り合わせでした。


充実した蕎麦前に高い満足感を感じたところで「もり蕎麦」をお願いします。

まず、運ばれてきた蕎麦汁を軽く舐めてみると、スパッとシャープな辛さが感じられましたが、じっくり味わってみるとしっかりした旨味が感じられ、後味も良くなかなか美味しいです。

また、蕎麦は少々太めでコシの強さが感じられたものの喉越しが良く、量も多く感じていた満足感を更に高めてくれる蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打蕎麦・しのはら』さんは、料理にしても接客にしても、「丁寧」という言葉の似合うお蕎麦屋さんで、特に奥さんと思われる花番さんの柔らかい人当たりと自然な微笑みがとても好印象な、憩いの一時を一人で静かに過ごすことの出来る居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『深生そば@元箱根町』さんの芦ノ湖名産「わかさぎ甘露煮」

2018-07-15 10:50:00 | 神奈川県

夏空が広がった7月中旬の3連休、人が多く混雑していることを承知の上で、うちの奥さんと二人で電車とバスを乗り継いで箱根へと向かいました。

最初の目的地である箱根神社の参拝を終え、少々早いかな?と思いながら芦ノ湖湖畔にある『手打・深生そば』さんへ向かってみると、11時の開店時間10分前ではありましたが、既に「営業中」となっていて、店内では多くのお客さんが蕎麦をいただいています。

しかし、席が空くのを待つ程の混雑ではなく、入店と同時に4人掛けのテーブル席に着くことができました。そして、早速メニューを開いて、瓶ビールと一緒に芦ノ湖名産「わかさぎ甘露煮」と「板わさ」をお願いし、併せて、蕎麦もお願いしてしまいます。


まず運ばれてきた「わかさぎ甘露煮」は、甘過ぎることも辛過ぎることも無い、程よい甘辛具合のまずまずの甘露煮でした。


続いて運ばれてきた「板わさ」は、添えられているワサビの風味も良く、厚みを感じる歯応えがなかなか好印象な、食べ応えのある蒲鉾でした。


料理をいただいている最中に運ばれてきた「せいろ」は、北海道・十勝鹿追の蕎麦で打った喉越しの良い細麺の蕎麦と、辛さと旨味のバランスが取れたなかなか美味しい蕎麦汁の組み合わせで、個人的な好みで言わせていただくなら海苔は不要でしたが、良い意味で予想を裏切ってくれた食べ易く美味しい蕎麦でした。


ちなみに、うちの奥さんがいただいた、駿河湾産の桜海老を使用した「桜おろし」は、ほんのり温かい桜海老がとても美味しく、夏季限定の季節メニューだっただけに、「桜おろし」にすれば良かったと後悔させてくれた美味しい蕎麦でした。


今日、夫婦二人で訪れた『手打・深生そば』さんは、蕎麦のみならずうどんや丼物、定食やセットメニューまで揃っている、どんなお客さんにも対応できるお蕎麦屋さんでしたが、「観光地にある蕎麦屋さんだからこんなもんかな?」と思うことも無く、美味しい蕎麦をいただくことのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。