蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『竹やぶ@柏』さんのお酒がほしくなる「豆ふ三点」

2019-06-08 11:45:00 | 千葉県

うちの奥さんと二人で松戸にある本土寺で紫陽花を楽しんだ後、昼食をいただくためにJR常磐線・北柏駅駅から徒歩15分ほどのところにある『竹やぶ・柏本店』さんへと向かいました。

お店には開店時間少し前に到着したことから、敷地内に点在する個性あるアートな作品を眺めながら開店を待ちます。そして、開店時間少し前に丁寧な案内を受けながら店内に入り、勧められた外の景色が眺められる窓際の広々した4人掛けテーブル席に着きます。


席に着き、早速、可愛らしい作品に仕上がっているメニューに手を伸ばし・・・。


そっと丁寧に、破れないようにめくりながら何をいただこうかあれこれ悩み、「豆ふ三点」「にしん」「玉子焼」の3品を生ビールと一緒にお願いします。


まず運ばれてきた「豆ふ三点」は、「豆腐の梅肉和え」「豆腐の味噌漬け」「豆腐よう」(だったかな?)という日頃いただく機会の無い豆腐料理の盛合せで、初めから日本酒をいただけば良かったかな?と思う、日本酒がほしくなる豆腐料理でした。


次にいただいたのは1週間かけて炊きあげたという「にしん」で、ホロリと崩れる柔らかくとても美味しい鰊煮でした。


最後にいただいた「玉子焼」は、大きな玉子焼がドン!と出てくるのかと思いましたが、2人で訪れているということもあってか、1人前2切れの玉子焼が2皿で運ばれてきました。

そして、焦げ目の付いた玉子焼を箸で更に半分にしていただいてみると、出汁の旨味と甘味は控えめでしたが、ジューシー味わいで酒の肴には最適な玉子焼でした。


玉子焼が運ばれてきた時に「菊姫・にごり」(日本酒)をお願いすると、「海老の頭の味噌漬け」「蕎麦味噌」「山葵の醤油煮」(だったかな?)の3種類が並べられた、ビールの時とは異なるお通しが運ばれてきましたが、これもまた豆腐料理同様日本酒が似合う料理でした。


空腹だった腹具合が落ち着いたところで蕎麦をいただくことにしますが、せっかく訪れた名店でもあることから、「せいろそば」と「田舎そば」の両方をいただくことにします。

先にいただいた「せいろそば」は、風味に加えて食感も喉越しも良く、蕎麦汁をつけずにそのままでも美味しいです。また、蕎麦汁も辛口ながらしっかりした旨味があり、とても美味しいですが、やはり、その蕎麦汁以上に蕎麦が美味しいので、結局、蕎麦汁はほとんど使用することなく、蕎麦のみで美味しくいただきました。


石臼で手挽きしたという数量限定の「田舎そば」は、田舎にしては細めかな?という印象の蕎麦で、それ程田舎らしさを感じることも無く、ツルツルっと一気に美味しくいただいてしまいました。


蕎麦をいただき、ホッと一息つきながらくつろいでいると、「たくさん食べていただいたので・・・」と、水小豆と抹茶がサービスで差し出されましたが、甘過ぎず小豆の味がしっかり感じられる味わいと溶けてしまうような食感がとても美味しい水小豆でした。

ごちそうさまでした。



『仙味洞@千歳船橋』さんの華やかな香りの銘柄不明「特選原酒」

2019-05-19 11:00:00 | 東京23区(世田谷区)

ちょっとした所用で朝から東京都心へと出掛けたその帰り道、予想以上に早く帰宅することになったため、日頃訪れる機会の無い町にあるお蕎麦屋さんで蕎麦前と蕎麦をいただいてから帰宅しようと思い、小田急電鉄・千歳船橋駅から徒歩10分程度のところにある『蕎亭・仙味洞』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店には、開店時間の少し前に到着し、先客の御家族と一緒に開店を待ちますが、開店時間まで店内で待たせていただけることとなり、早々に店内へ案内されます。

そして、開店を待っている時間を利用してメニューを確認しますが、店内を見渡すと席の数も限られており、蕎麦前をいただいて良いのだろうか?、迷惑を掛けてしまわないだろうか?と、今更ながら不安がよぎります。


不安な気持ちを抱きながらも、11時なのでそれほど混雑はしないだろうと予想し、注文を取り来た花番さんにビール(中ビン)と一緒に「ちらし天ぷら」(小)と「板わさ」をお願いすると、心配する必要も無く、何事も無かったかのように手慣れた様子で注文を厨房へ伝えていましたが、注文したところでテーブル席を希望する3組目のお客さんが・・・。

ということで、やはり迷惑を掛けてしまいそうなので、テーブル席を離れ奥の座敷席へ移動することにしますが・・・、これはこれでなんだかとっても落ち着いた空間で、居心地が良いです。


まず初めにいただいた「板わさ」で瓶ビールをいただき、メニューを開いた時からずっと気になっていた「特選原酒」とだけ書かれた「お酒」を、女の子の花番さんに追加でお願いします。


銘柄不明の「特選原酒」と共にいただいた「ちらし天ぷら」は、少々厚めの衣が付いたお蕎麦屋さんの天婦羅らしい天婦羅で、粗塩が添えられましたが蕎麦汁でいただきたいかな?と感じるまずまずの天婦羅でした。

また、いただいた「特選原酒」は、「強いかな?」という印象を持つほど色の濃い日本酒でしたが、華やかな香りが強く、旨味タップリで味わいも深く、なかなか美味しい日本酒でした。


満足感の感じられる蕎麦前を楽しませていただいたところで蕎麦をいただくことにします。

蕎麦は、基本となる「せいろ」の他に1日20食限定の「田舎そばせいろ」があり、どちらにしようか迷いましたが、両方いただける腹具合だったことから、両方を1枚ずつお願いします。

先にいただいた、2段重ねで登場した「せいろ」は、辛過ぎずキリリと引きしまっていながらもしっかりした旨味の感じられる蕎麦汁がとても美味しいです。


次にいただいた、弾力感とコシの強さが感じられる「田舎せいろそば」は、蕎麦の風味と味わいを感じることのできる、美味しい田舎蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎亭・仙味洞』さんは、4人掛けのテーブル席が2つと小上がりの座敷に4人掛けの卓が4つあるのみという、やや狭いかな?と感じなくも無い店内ではありますが、清掃の行き届いた小奇麗で気持ちの良いお蕎麦屋さんで、加えて4人掛けのテーブル席には花が置かれているなど温かみと落ち着きが感じられます。

また、滞在したのは11時の開店から30分間程の、混雑するには少し早いお昼前の時間帯ではありましたがお客さんの出入りが絶えることはなく、中でも家族連れのお客さんが多く来店していたという印象が強く、地元に根付いていることが伺える居心地の良いお蕎麦屋さんでした。


『蕎麦切り・翁@戸越銀座』さんの柳川鍋風「にら玉とうふ」

2019-04-12 18:30:00 | 東京23区(品川区)

一人で夕食を取ることになった週末金曜日、久しぶりに蕎麦前と蕎麦をゆっくり楽しみたいと思い、仕事を終えてから、東急電鉄池上線・戸越銀座駅から徒歩15分程度の所にある『蕎麦切り・翁』さんへと向かってみました。

お店に到着したのは開店時間を30分程過ぎた18時半頃であったため、地元の方々を中心に既に賑わっているのだろうか?と思いましたが、先客はカウンター席で蕎麦をいただいているビジネスマン一人のみと、予想に反して店内は静かです。

そして、花番さんに案内されたカウンター席左端に着き、「冷」と「温」とが別メニューになっているなど複数のメニューに分かれている一品料理のメニューをじっくり眺め、まずは「ほうれん草お浸し」と「にら玉とうふ」を生ビールと一緒にお願いします。


生ビールをいただきながら改めて店内の様子を眺めてみると、テーブル席は4人掛けと2人掛けのテーブル席が各1卓ずつ広々とした店内にゆったり配置されているのみで、カウンター席がメインなのかな?という印象ですが、狭さを感じることも無く、清潔感と心地良さが感じられます。


店内の様子や充実した一品料理のメニューをじっくり眺めていると、直ぐに出てくるだろうと思った「ほうれん草お浸し」よりも先に「にら玉とうふ」が運ばれてきます。

目の前に置かれた「にら玉とうふ」は、柳川鍋風のスタイルでしたが、けして辛くはない濃い目のツユを吸った天かす(なのかな?)の歯応えが良く、とても美味しいです。


追って運ばれてきた「ほうれん草お浸し」は、濃い緑色としっかりした歯応えに素材の良さが感じられる、まずまずのお浸しでした。


生ビールが空となり、料理が残り少なくなったところでお酒をいただこうと再度メニューを眺め、「だし巻玉子」と冷酒「金婚・生貯蔵酒」をお願いします。

店内は適度に混雑しているものの、それ程時間がかからず運ばれてきた「だし巻玉子」は、個人的にはもう少し甘味がほしいかな?という感じでしたが、酒の肴に適した納得の玉子焼でした。


美味しい料理を十分いただき、そろそろ蕎麦をいただこうかと思う腹具合でしたが、お店の雰囲気が心地良く気分も良いのでもう少し蕎麦前をいただこうと思い、「酒盗みょうが和え」と純米吟醸「上善如水」を追加でお願いします。


追加でいただいた「酒盗みょうが和え」は、シャキッとした茗荷の食感とサッパリ感が何だか嬉しく感じてしまう、日本酒が進む嬉しい一品でした。


蕎麦前を十分に楽しませていただき、そして最後にいただいた「もり」は、甘辛具合が絶妙な、まろやかな旨みの感じられる蕎麦汁がとても美味しいです。

また、田舎かな?と感じてしまうやや太めで風味の良い蕎麦も美味しく、「久しぶりに美味しい蕎麦をいただいた」という高い満足感を感じることのできた「もり」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦切り・翁』さんは、明るく清潔感の感じられるお店の雰囲気も良く、料理にも蕎麦にも高い満足感を感じることのできるお蕎麦屋さんでした。特に、腰の低いおもてなしの心が感じられる接客はとても好印象で、仕事の疲れをスッキリと洗い流してくれる温かみのある接客でした。

なお、気分良く蕎麦前と蕎麦を楽しむことのできるお蕎麦屋さんであったことから、価格を気にすることなくいただきたい料理をあれこれいただいたので支払いは少々高額になるかと思いましたが、間違っていませんか?と確認したくなる程の良心的なお支払額でした。

ごちそうさまでした。


『さとう@古都・鎌倉』さんの綺麗な「出し巻き玉子」

2019-04-07 11:40:00 | 神奈川県(鎌倉市)

桜が散り始めた4月最初の日曜日、うちの奥さんと二人で朝から古都・鎌倉へと出掛け、昼食を取るために鎌倉駅から徒歩数分のところにある『手打ちそば・さとう』さんに立ち寄ってみました。

お店には、開店時間を10分ほど過ぎて到着したため満席でしたが、「待ち」の先頭であり、席に着いているお客さんは蕎麦をいただいているお客さんが多いようなので、それ程待たないだろうと予想して待つことにしました。

そして20分ほど待った12時丁度に店内へと案内され、カウンター席左端の席に着きます。
席に着き、まず手書きのメニューに手を伸ばしてみると、心をくすぐる一品料理や日本酒が並んでおり、久しぶりの蕎麦前を楽しませてくれそうです。


ということで、お店の外には席を待つお客さんが並んでいますが、蕎麦前を楽しませていただこうと思い、「にしんの有馬煮」と「出し巻き玉子」と「野菜盛り」(天婦羅)の3品を、生ビールと一緒にお願いします。


まず最初に運ばれてきたのは、有馬煮という言葉に目が止まった「にしんの有馬煮」で、有馬煮の特長でもある山椒の風味が程良く、美味しいです。


続いて運ばれてきたのは、混雑しているお昼でも注文可能か確認してからお願いした「出し巻き玉子」で、ほんのり感じられる出汁の旨味が美味しいです。


今日は朝から天気が良く、気温も高めだったこともあってか生ビールが簡単に空になってしまったことから、佐賀県の地酒「特別純米・鍋島」をお願いします。


「特別純米・鍋島」をいただき始めたタイミングで運ばれてきた、二人でいただくことを想定して塩の山を二つにしてくれている「野菜盛り」は、素材の良さを生かしたアッサリした天婦羅で、旨味の感じられる「特別純米・鍋島」と一緒に美味しくいただきました。


入口の扉が開けられた状態でも寒さを感じることはなく、そのオープンな雰囲気と親しみ易い接客に心地良さが感じられるお蕎麦屋さんで、ついつい長居をしたくなりそうでしたが、席を待っているお客さんもたくさんいるので、料理とお酒の追加はせず、最後に「鴨せいろ」いただき、北鎌倉へと向かいました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ちそば・さとう』さんは、ご夫婦二人で営んでいるお蕎麦屋さんのようで、お客さんの多い日曜日などは長時間に渡って多忙な時間が続くと思われますが、そのような忙しい状況の中でも気配りと丁寧さを欠くことの無い、奥さん(かな?)の親しみ易い心のこもった自然な接客がとても好印象なお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『調布清水@調布』さんの柔らかく美味しい「霧島黒豚の西京焼き」

2019-01-14 11:30:00 |  東京都(調布市)

うちの奥さんと所用で府中へ出掛けたその途中、昼食を取るために、京王電鉄・調布駅から徒歩3分程度のところにある『手打ちそば割烹・調布清水』さんに立ち寄ってみました。

お店は、ゲゲゲの鬼太郎に登場する妖怪たちがオブジェとしてあちこちに設置されている天神通り(鬼太郎通り)にあり、それら妖怪の写真を撮りながら11時半の開店を待ち、開店と同時にお店の中へと案内されます。


お店に入ると、カウンター席を中心としたフロアとなっていますが、1階はほぼ厨房のためにあるようなフロアで少々手狭かな?という印象ですが、案内された2階はこじんまりとしているものの狭さを感じない静かで落ち着いた空間になっていて、なかなか居心地が良さそうです。


席に着いただけで「なかなか良い店」だと感じるその心地良い雰囲気に浸りながらメニューに手を伸ばしてみると、料理はカードケースになっている「一品料理」というメニューの他に、日付の入った(前日の日付でしたが・・・)「本日のオススメ」メニューが用意されていて、日本酒の品揃えも含め蕎麦前が充実しています。


そんな充実した一品料理の中からまずいただいた「いたわさ」は、昆布巻きのような蒲鉾と焼き蒲鉾との組み合わせで、2人でつまむにはもう少し量がほしいかな?と思うしっかりした歯応えの美味しい蒲鉾でした。


次にいただいた「だしまきたまご」は、甘さの感じられないどちらかというとアッサリした味わいでしたが、出汁の効いたなかなか美味しい上品な玉子焼でした。


テーブル席が並ぶ2階フロアは開店直後から満席に近い状況でしたが、騒がしいと感じるような声も聞こえず、ジャズがBGMで流れているものの静かでとても居心地が良いです。

ということで、「霧島黒豚の西京焼き」と福島県の地酒「生もと純米・田村」を追加でお願いし、もう少し蕎麦前を楽しませていただくことにします。

旨味がほんのり感じられる飲み易い「生もと純米・田村」と一緒にいただいた「霧島黒豚の西京焼き」は、歯応えを感じない程柔らかく、時間が経過して少々冷めても美味しさの変わらないとても美味しい一品でした。


落ち着いた雰囲気と美味しい料理に気分も良く、もう少し料理とお酒をいただきたくなってしまいますが、飲み過ぎてしまいそうなので蕎麦をいただくことにします。

いただいたのは「花巻そば」で、これはこれでもちろん良いのですが、うちの奥さんがいただいた「かもせいろ」が素晴らしく、特に、軽く炙られた鴨肉と鴨団子の入った鴨汁が見事で、なかなかの逸品でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ちそば割烹・調布清水』さんは、丁寧な接客と静かで落ち着いた雰囲気も申し分なく、加えて料理良し、お酒良し、蕎麦も良し、と何ら違和感も不満も感じない、とても良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。