蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『すが@八丁堀』さんの新鮮な「活〆穴子刺身」

2017-04-19 18:05:00 | 東京23区(中央区)

仕事で東京都心へ出掛けたその帰り道、東京メトロ日比谷線・八丁堀駅近くにある、新鮮な穴子料理をいただくことのできる『蕎麦Dining・すが』さんへ立ち寄ってみることにしました。

落ち着いた大人の居酒屋という佇まいのお店に到着し、まずは穴子が泳ぐ水槽を眺めてから店内に入ってみると、先客はビジネスマン2人組1組のみと空いています。

そして、席に着いて生ビールをお願いしてから料理のメニューを眺め、「今日は穴子づくし」と決めていた当初の予定通り、初体験の「活〆穴子刺身」と、ビールと相性が良さそうな「穴子骨せんべい」をお願いします。


料理をお願いし、新鮮で美味しい立派なお通しを肴にビールをいただいていると、女将さん(かな?)らしき方が網を持ってお店の外へ出て行き、水槽から穴子を1匹すくって来て「こちらの穴子になります」と見せてくれましたが、心の準備ができていなかったために写真を撮り損ねてしまい少々後悔です。

そんな残念な思いを持ちながらお酒がズラリと並んだ棚やメニューを眺めていると、穴子料理のメニューに「注文いただいてから外の水槽から取り出し・・・」という説明が書かれていました。
う~ん、もっとしっかり見ていれば・・・、って感じです。


まず最初にいただいた「穴子骨せんべい」は、カリカリというよりも、どちらかというとやや柔らかめの食感で、ポリポリとビールをいただきながらいくらでも食べられそうな骨煎餅でした。


続いていただいた、今日のメイン料理「活〆穴子刺身」は、コリコリした歯応えを想像していましたが、身は柔らかく、時々、いかにも「小骨を噛んでいます」というようなプチプチ(?)とした食感が感じられます。

また、刺身には塩とポン酢が添えられましたが、紅葉おろしを入れ過ぎてしまったにも関わらず、それでも美味しくいただけたポン酢の方がマッチするかな?という印象でした。


刺身がまだ残っていましたが、丁度ビールが無くなりどうしようか迷っていたところで先客のビジネスマンが穴子の天婦羅を注文していたので、何となくつられる形で同じく「活〆穴子天ぷら」を、山口県の地酒「純米無濾過生原酒・西都の雫」(さいとのしずく)と一緒にお願いします。


穴子料理を締めくくった「活〆穴子天ぷら」は、サクサクの食感でありながら柔らかくふっくらフンワリ仕上がった見事な天婦羅で、異なる味わいの2種類の塩で美味しくいただきました。

なお、一緒にいただいた「純米無濾過生原酒・西都の雫」は、爽やかなピリリ感が感じられる、旨味のあるとても美味しい地酒でした。


美味しい穴子料理を十分に堪能させていただき、最後に、喉越しの良いツルツルっとした蕎麦というよりも、しっかり噛んで味わう腰のある蕎麦を「せいろもり」でいただき、今日の蕎麦前と蕎麦が終了となりました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦Dining・すが』さんは、新鮮な穴子を様々な料理でいただくことのできるお蕎麦屋さんではありましたが、穴子だけではなく、お通しの刺身にも新鮮さが感じられ、加えてその美しく丁寧な盛り付けに、きっと何をいただいても美味しいのだろうという印象を持ったお蕎麦屋さんでした。

また、お店の内外を見てもビジネスマンが居酒屋代わりに利用するお店という雰囲気で、料理をいただき始めた頃は、正直、どことなく事務的な接客という印象を持ってしまいましたが、最後に厨房近くで会計を済ませていると、ご主人が顔を出してくれたり女将さんが出口まで送ってくれたりするなど、最初に感じた印象など無くなってしまい、最後は気分良く満足感を抱いて帰路に着くことができました。

ごちそうさまでした。


『小倉庵@大塚』さんの低価格な「桜海老のかき揚」

2017-04-09 13:30:00 | 東京23区(豊島区)

所用で東京都心へと向かった日曜日、ビールでも飲みながら遅目の昼食をのんびりいただこうと思い、JR山手線・大塚駅から細く緩やかに曲がりくねった三業地の路地にある『石臼挽き手打ち蕎麦・小倉庵』さんへと向かいました。

お店に到着し、まずはお店の前に立ってその風情を眺めてみると、ごくごく普通のどこにでもありそうな町のお蕎麦屋さんといった佇まいで、いざお店の中に入ってみると、お蕎麦屋さんというよりも、蕎麦のみならず定食や丼物等なんでもありそうな町の食堂といった雰囲気です。

そんな、肩肘張ることなくのんびりくつろげそうな雰囲気に初めてのお店という緊張感も薄れ、天井近くに置かれているテレビの見える2人掛けテーブル席に着いて、早速メニューに手を伸ばします。


メニューを開いてまずは飲み物を選びますが、今日は小雨の舞うあいにくの天気ということもあり、また暑さを感じない陽気であることから、ビールはパスして「吟醸・八海山」をお願いします。


お酒を待っている間に今度は料理を選ぶために「蕎麦前(一品料理)」というメニューを眺めてみると、価格が250円からと全体的に驚くほど安いです。そして、いくつかの料理を除き、何をいただいても高額にはならないと思われるメニューの中から、「鴨のパストラミ」と「鳥焼」をお願いします。


鴨のスモークに黒コショウを効かせた「鴨のパストラミ」は、その説明の通り、食べ終えた後も黒胡椒の辛さが口の中にしばらく残る合鴨のスモークで、やはり最初の一杯はビールにしておけば良かったかな?と思ってしまう、ビールの肴には最適な鴨スモークでした。

ちなみに、料理をいただきながら聞き慣れない「パストラミ」という言葉をスマホで調べてみると、「香辛料で調理した肉の燻製食品」とのことです。


塩かタレの選択でタレを選んだ「鳥焼」は、少々濃い目のタレに包まれた焼き鳥で、やや硬めかな?という歯応えでしたが、空腹には嬉しい一品でした。

なお、「鳥焼」をいただいている途中で「八海山」が無くなったので、いただいたことの無い山形県の地酒「吟醸・輝ら星の如く」と、350円という驚く程低価格の「桜海老のかき揚」をお願いします。


追加でいただいた「桜海老のかき揚」は、350円という価格から大きくは期待しませんでしたが、サクッと軽い食感も良く、酒の肴には質、量共に十分な天婦羅でした。


さて、そろそろ蕎麦をいただこうと思い再びメニューを開きますが、壁に貼られていた「春の香り・さくらそば」という文字に目が止まってしまったことから、キリリとした口当たりでなかなか美味しい「輝ら星の如く」のお代わりと一緒に、春の香り「さくらそば」をお願いします。

いただいた「さくらそば」は、やや腰の柔らかい蕎麦でしたが、桜餅を食べているかのような春を感じる優しい風味がなかなか好印象で、気分良く今日の蕎麦前と蕎麦を締めくくってくれました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打ち蕎麦・小倉庵』さんは、少々懐かしさの感じられるリラックスした雰囲気の中、お酒をいただきながらお客さんそれぞれがおもいおもいの時間を過ごすことのできる気さくな町のお蕎麦屋さんでした。

そして、そんな雰囲気の中、テレビ放送をBGMに驚くほど良心的な価格の料理を肴にお酒をのんびりいただいていると、なんだかとっても贅沢な時間を過ごしているのではないか?と感じられ、毎週、週末の昼下がりを過ごしたいと思ってしまう居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。