蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『上野藪そば』さんの身体温まる「穴子の柳川」

2012-11-24 23:42:55 | 東京23区(台東区)

お昼前から飲屋街と化している「アメ横」裏通りの、既に多くのお客さんでにぎわっている飲み屋さんの並びにある『上野藪そば』さん。

創業明治25年という重みのある老舗らしい落ち着きを保ちながらも、敷居の高さを感じさせない、気さくで庶民的な雰囲気のお店で、「町の中のみんなのお蕎麦屋さん」といった馴染み易さを感じるお蕎麦屋さんです。

今日はそんなお蕎麦屋さんでお昼前から、ビールを飲みながら「玉子厚焼き」と「揚げ茄子そばみそ」、そして身体の温まるアツアツの「穴子の柳川」をいただきました。

まず最初に運ばれてきた「玉子厚焼き」はその名の通り厚焼きの玉子焼きで、子供が遠足に持って行く甘い玉子焼きではありませんが、甘さ控えめで歯応えのある、酒の肴としては美味しい玉子焼きと思います。


続いて運ばれてきたのは「揚げ茄子そばみそ」で、箸を付ける前からゆずの香りがプンプンと香るとても爽やかな一品です。早速、揚げ茄子をソースのように柔らかくなっているそばみそに絡めていただいてみると、唐辛子のピリ辛(?)がとても良く利いていて、ついついビールが進んでしまいます。


「玉子厚焼き」と「揚げ茄子そばみそ」が食べ終わり、その後しばらくして「穴子の柳川」が運ばれてくる予定でしたが・・・。待っても待っても運ばれてきません。

まぁ、お店は2階建てにも関わらず、1階は開店後わずか5分で満席となり、2階も15分程度で満席となってしまう盛況ぶりで、花番さんが忙しく動き回ってはいるものの料理が間に合っていないようにも見えます。
そんな様子を見ながら、「時間の掛かる料理を頼んだのだから。」と自分に言い聞かせて静かに待ちます。

そして注文してから40分、来ました来ましたぐつぐつと煮立った「穴子の柳川」が。

テーブルの上に置かれ、「お待たせしました。蓋取っていいですか?。」と花番さんに聞かれ、「お願いします。」と即答してしまいましたが、料理の写真を角度を変えながら何枚も撮影していたので気を使ってくれたのかもしれません。今思えば蓋を取る前に1枚撮らせてもらえば良かったと、少々後悔です。

で、目の前で蓋を取ってくれた「穴子の柳川」は、蓋を取った瞬間に湯気が立ち登り、トロトロの半熟卵の中で焼き穴子が煮立っています。アツアツのうちにまず味見をしてみますが、どじょうに比べてあっさりとした薄味で、冷酒との相性がとても良さそうな一品でした。ちなみに、今日はビール1本のみで冷酒は飲んでいません。


メイン料理の「穴子の柳川」(本来は蕎麦がメイン?。)を食べながら、「少々食べ過ぎたかな?。」と感じていましたが、蕎麦を食べない訳には行かないので最後に「せいろ」をいただきました。

蕎麦汁は、藪なので「辛い」だろうと思いそっと舐めてみましたが、「並木藪蕎麦」さんの蕎麦汁に比べればまろやかな蕎麦汁で、蕎麦をしっかりくぐらせてもさほど辛くは無く、美味しいです。

また、お蕎麦屋さんの中にはいただける蕎麦汁が少なく、節約しながら使っても蕎麦湯を1杯しか飲めないお蕎麦屋さんもありますが、ここ「上野藪そば」さんの蕎麦汁は蕎麦湯のおかわりが出来る程の量でした。


今日は「穴子の柳川」が予想以上に時間を要したためお店の滞在時間が予定より長くなってしまいましたが、アツアツの美味しい料理をいただくことが出来て良かったです。そして蕎麦前とお蕎麦の美味しい余韻を残しながらお店をあとにしました。

ごちそうさまでした。


『良庵@横浜・戸部』さんの「京あげと高野豆腐煮」

2012-11-14 23:45:17 | 横浜市(西区)
今日は休暇を取得して私用をあれこれこなした後、京浜急行電鉄・戸部駅近くの『本格手打蕎麦・良庵』さんで一人昼食を取りました。

13時過ぎ、お店に到着して早速扉を開けると、「いらっしゃいませ!。」と奥さんの明るく優しそうな声が飛んできて、「こちらどうぞ。」と4人掛けのテーブル席を進められます。

お店は4人掛けのテーブル席3つと3人程度が座れるカウンターのみのこじんまりとしたお店でしたが、お昼のピーク時を過ぎた時間ということもあってか他にお客さんはおらず、一人だけというのもなんとなく気まずい雰囲気ではありますが、ビール(エビスビール)と「出汁巻玉子焼」と京都の老舗お豆腐屋さんの「京あげ」を使用した「京あげと高野豆腐煮」をお願いします。

まず運ばれてきたのはアツアツの「京あげと高野豆腐煮」です。
撮影した写真を見ると、「京あげ」と「高野豆腐」と「ちくわ」ばかりが写っているので少々色味が寂しい料理に見えますが、実際は煮物の中に小海老がいくつか入っていて、「入っていることを事前に知っていれば上に出してから撮ったのに・・・。」と少々後悔です。

この「京あげと高野豆腐煮」は優しさの感じられる温かい出汁が美味しく、心のこもったその美味しい出汁を「あげ」と「高野豆腐」に吸わせて食べるといった感じの料理でした。


次に「出汁巻玉子焼」。
「良庵」さんの玉子焼はフワフワというより、とろみの感じられる食感で、クレープに近い食感(?)と言った方がイメージしやすいかもしれません。


そして最後にいただいたお蕎麦。
「良庵」さんでは更科と田舎の2種類があり、どちらか一方または2色が選べます。
つまり、「鴨南ばんを更科で。」とか「鴨せいろを2色で。」と言った注文の仕方になります。

通常、「田舎」はパスすることが多いですが、口コミサイトによると「良庵さんの田舎は普通の二八に近い。」との事だったので、今回は「せいろを2色」(更科と田舎の両方)でいただくことにしました。

1つのザルに半々に盛られている更科と田舎は両方合わせて200gとのことですが、実際に食べてみると量もタップリあって食べ応えのある蕎麦です。
ただ、蕎麦の長さが短いのでズルズルっとすする感じではないように思います。
なお蕎麦汁は、やや甘の濃い目マイルドって感じでしょうか?。


今日、蕎麦前とお蕎麦をごちそうになった「良庵」さんは、年配のご夫婦2人で切り盛りしているこじんまりとしたお店で、「美味しい蕎麦を食べてほしい。」という思いと、心のこもった温かいおもてなしと雰囲気を感じることのできる憩いのお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『青々庵@横浜・港南台』さんの濃厚な「手作り豆腐」

2012-11-04 23:34:51 | 横浜市(栄区)

子供達が不在となった秋晴れの日曜日、うちの奥さんと二人で買い物ついでに蕎麦を食べに行きました。

今日、蕎麦をいただいたお店はJR港南台駅から徒歩20分程度と、公共交通機関で訪れるには少々不便な住宅街にある『手打蕎麦・青々庵(せいせいあん)』さんです。

お店に到着したのは11:50頃で、お昼時ということもあって「さすがに混んでいるかな?。」と思いましたが、交通の便があまり良くないこともあってか運良くお店は空いていて、「お好きな席にどうぞ。」と案内されます。
しかし、これから混んでくるかもしれないと思い遠慮しながら2人掛けのテーブル席に座り、「鴨のくんせい」と「手作り豆腐」を注文すると、「こちらの広い席へどうぞ。」と4人掛けのテーブルへ案内されます。

お昼時に2人で4人掛けのテーブル席を使ってしまい恐縮していると、さほど待つことも無く「鴨のくんせい」が運ばれてきます。運ばれてきた「鴨のくんせい」には山葵が付いていて味にアクセントを付けることが出来ますが、鴨肉にネギを巻くだけでも十分美味しくいただくことが出来ます。


次に「手作り豆腐」ですが、注文を受けてから土鍋に豆乳を入れ、にがりで固めて作る手作り豆腐ということで、温かく濃厚な味わいがとても美味しいです。いや~、本当に美味しいです。


そして最後にいただいた「せいろ」。蕎麦そのものは普通と思いますが、やや甘辛の蕎麦汁が美味しいです。
よくある「いかにもカツオ出汁」という感じではなく、そのまま飲んでも美味しい蕎麦汁で、蕎麦湯を何杯も飲める程の量を出してくれるところも嬉しいです。


今日訪れた『青々庵』さんは座敷の無いテーブル席のみのお店ですが、1つ1つのテーブルもテーブルとテーブルの間隔も広く、ゆったりした静かな空間の中で美味しい料理と蕎麦をいただくことが出来ます。
また、女性店員さんの対応がとても親切丁寧で、なかなか感じの良いお店です。

更にもう一つ良い所を付け加えさせてもらうならば「トイレ」。
清掃の行き届いたフローリングのトイレで、清潔感の感じられる綺麗なトイレで少々驚きです。

と、良い事ばかりのお蕎麦屋さんですが、あえて残念な点を上げさせてもらうならば「お酒」。
メニューを見ると「日本酒」、「冷酒」、「ビール」と並んでいますが、「飲みたい!。」と思うそそるメニューではなく少し残念です。

そんなこともあり、今日はノンアルコールでしたが美味しい料理をいただくことが出来てとても満足です。

ごちそうさまでした。