所用で休暇を取得した週末金曜日の午後、東京メトロ銀座線・浅草駅から隅田川を渡った直ぐ近くにある『石臼挽き手打・恒』さんの暖簾を潜ってみました。
お店に到着したのが13時半過ぎということもあり、4人程度が座れるカウンター席と2人掛けテーブル席が4つ程度並んでいる店内には一人でお酒をいただいている女性のお客さんのみと閑散としていましたが、下町らしい温かさの感じられる雰囲気がなかなか良い感じです。
そして、店内一番奥のテーブル席に着いて早速メニューを手にしてみると、とてもお蕎麦屋さんのメニューとは思えない見事な日本酒の品揃えです。
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ということで、初めから日本酒をいただいても良かったのですが、暑くて汗がダラダラとながれていたことから、とりあえず瓶ビール(中瓶)をお願いし、肴には、迷うメニューの中から「梅肉・サメ軟骨」と「自家製・さつまあげ」をお願いします。
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まずいただいた「梅肉・サメ軟骨」は、梅の酸っぱさも適当で、コリコリプチプチの食感とサッパリした味わいが好印象な、汗の流れる暑い日には最適な一品でした。
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続いていただいた「自家製・さつまあげ」は・・・。
フワフワでありながら程良い歯応えの感じられるさつま揚げで、醤油も生姜も付けずにそのままでいただくのが一番美味しと感じられる、素晴らしい「自家製・さつまあげ」でした。
いや~、絶品です。
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瓶ビールが無くなったので日本酒をお願いしようと思いますが、「稀少酒」が並ぶ日本酒の品揃えが素晴らしいことから、あれこれいただけるよう半合でいただくこととし、まず、滋賀県の地酒「特別純米 超辛口無ろ過生・萩の露」をお願いします。
また、好物でもあるハツの、それも食べたことの無い牛ハツがメニューにあったことから、「牛ハツ炙り焼」を早目にお願いします。
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いただいた「特別純米・萩の露」は、「超辛口」という文字が付いていたものの辛さはおとなしく、ほんのりと旨味の感じられる穏やかな特別純米酒でした。
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「牛ハツ炙り焼」が運ばれてくる前に「特別純米・萩の露」が無くなったので、佐賀県の地酒「特別純米・鍋島」を同じく半合でお願いすると、「今日は表が品切れで裏しかない」とのこと。
日本酒の「裏」とは、酒を搾る工程の最後の方で搾られる日本酒で、一般的には雑味が出やすく「杜氏が遊んでいる酒」と言われているなかなか味わうことのできない日本酒です。
なお、「裏鍋島」があること自体すごいと思っていると、「うちでは普通で他にもある」とのことなので改めて日本酒のメニューを眺めてみると、確かに数種類の「裏」が並んでいます。
さて、「裏か・・・」と思いながらいただいた「純米吟醸生酒・鍋島」は、吟醸酒ではあるものの旨味は控えめで、爽やかで切れ味の良いまずまずの日本酒でした。
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「純米吟醸生酒・鍋島」を追って運ばれてきた「牛ハツ炙り焼」は、しっかりした歯応えのとても美味しい一品で、運ばれてきた時、「塩わさびで・・・」とのことでしたが、何も付けずにそのままいただくだけでも十分美味しくいただけるように思います。
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まだまだ料理もお酒もいただいていたいところではありますが、残念ながらラストオーダーの時間となってしまったことから、「江戸前・穴子天ぷら」と「外一蕎麦」をお願いし、併せて、お気に入りの日本酒でもある福島県の地酒「特別純米・飛露喜」を半号ではなく1合でお願いします。
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太麺(田舎?)と細麺の選択で細麺をお願いした蕎麦は、蕎麦前をあれこれいただいた後にいただくには少々量が多いかな?と思える量でしたが、まろやかで旨味のある蕎麦汁と共に美味しくいただきました。
また、江戸前の「穴子てんぷら」は、サクッとした軽い食感で、穴子自体もフンワリしていて上品な天婦羅という印象の、美味しい穴子天婦羅でした。
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今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打・恒』さんは、あれもこれもいただきたいと思ってしまう、日本酒の品揃えがとても素晴らしいお蕎麦屋さんでした。
また、初対面とは思えない、いかにも下町のおばちゃんらしい気さくで親しみやすい花番さんの接客も心地良く、更に、訪れているお客さんがみな知り合いなのか、楽しく会話をしているその下町らしい雰囲気に心が癒される、人情味あふれる心温まるお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。
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