蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『深生そば@元箱根町』さんの芦ノ湖名産「わかさぎ甘露煮」

2018-07-15 10:50:00 | 神奈川県

夏空が広がった7月中旬の3連休、人が多く混雑していることを承知の上で、うちの奥さんと二人で電車とバスを乗り継いで箱根へと向かいました。

最初の目的地である箱根神社の参拝を終え、少々早いかな?と思いながら芦ノ湖湖畔にある『手打・深生そば』さんへ向かってみると、11時の開店時間10分前ではありましたが、既に「営業中」となっていて、店内では多くのお客さんが蕎麦をいただいています。

しかし、席が空くのを待つ程の混雑ではなく、入店と同時に4人掛けのテーブル席に着くことができました。そして、早速メニューを開いて、瓶ビールと一緒に芦ノ湖名産「わかさぎ甘露煮」と「板わさ」をお願いし、併せて、蕎麦もお願いしてしまいます。


まず運ばれてきた「わかさぎ甘露煮」は、甘過ぎることも辛過ぎることも無い、程よい甘辛具合のまずまずの甘露煮でした。


続いて運ばれてきた「板わさ」は、添えられているワサビの風味も良く、厚みを感じる歯応えがなかなか好印象な、食べ応えのある蒲鉾でした。


料理をいただいている最中に運ばれてきた「せいろ」は、北海道・十勝鹿追の蕎麦で打った喉越しの良い細麺の蕎麦と、辛さと旨味のバランスが取れたなかなか美味しい蕎麦汁の組み合わせで、個人的な好みで言わせていただくなら海苔は不要でしたが、良い意味で予想を裏切ってくれた食べ易く美味しい蕎麦でした。


ちなみに、うちの奥さんがいただいた、駿河湾産の桜海老を使用した「桜おろし」は、ほんのり温かい桜海老がとても美味しく、夏季限定の季節メニューだっただけに、「桜おろし」にすれば良かったと後悔させてくれた美味しい蕎麦でした。


今日、夫婦二人で訪れた『手打・深生そば』さんは、蕎麦のみならずうどんや丼物、定食やセットメニューまで揃っている、どんなお客さんにも対応できるお蕎麦屋さんでしたが、「観光地にある蕎麦屋さんだからこんなもんかな?」と思うことも無く、美味しい蕎麦をいただくことのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『橋本@小田原』さんの地元の食材を使った蕎麦前料理

2018-04-07 11:05:00 | 神奈川県

青空が広がった4月最初の土曜日、所用で小田原へ向かうことになったため、小田原駅から徒歩5分程度のところにある『そば処・橋本』さんに立ち寄ってみました。

お店には開店直後の11時数分過ぎに到着し、1人である事を告げると、腰の低い花番さんから「こちらの席でどうですか?」とコの字型のカウンター席を丁寧に勧められます。

席について早速メニューを広げてみると、一品料理の中に「しらす」や「あじ」といった地物かな?と思う食材を使った料理も並んでいて何をいただこうか迷いましたが、やはり地元産の料理をいただこうと思い、「生しらす」と「板わさ」をいただくこととし、併せて神奈川県足柄上郡で造られている「本醸造生貯蔵酒・箱根薔薇」(冷酒)をお願いします。


注文を終えてホッと一息ついていると、氷入りの桶に入った「本醸造生貯蔵酒・箱根薔薇」が、「水が垂れるので・・・」という一言が添えられたハンドタオルと共に目の前に置かれ、そして、後を追うように「生しらす」が登場し、更に、待つことも無く「板わさ」が運ばれてきます。


まずは、産地でなければいただくことが難しい、いただく機会の少ない「生しらす」を一口いただいてみると、予想していたよりもサッパリしているという印象でしたが、ほんのり甘口の地酒との相性も良く、美味しくいただきました。

それにしても、お通しの「ひじき」がとても美味しいです。


続いていただいた、地元小田原の名産でもある蒲鉾を使用した「板わさ」は、噛む事で嬉しさが感じられる歯応え十分な厚みの、まずまずの蒲鉾でした。

それにしても、添えられている山葵(かな?)の、胃が切れそうなほどシャープな辛さがなかなか刺激的でクセになりそうです。


地元産の料理とお酒をいただきながら改めて店内を眺めてみると、小田原城の直ぐ近くということもあってか観光客らしきお客さんの姿が多く、長居をしてはお店に迷惑を掛けてしまいそうなので早々に蕎麦をいただくこととし、静岡県由比の漁港で水揚げされた桜海老を使用した「桜海老天ざる」をお願いします。


「もしかして、出来上がっていたのかな?」なんてついつい思いたくなってしまう程素早く運ばれてきた蕎麦(天ざる)には生海苔(?)が添えられていて、花番さんから「海苔をまぶして食べて下さい」との説明を受けます。

ということで、まずは海苔だけで食べてみると磯の香りはけして強くは無いように感じましたが、蕎麦と海苔を絡め、蕎麦汁を使用せずそのままいただいてみると、ほんのり感じる磯の香りと蕎麦の味わいが程良く合わさりとても美味しいです。


なお、桜海老は海老の味がしっかり感じられなかなか美味しいですが、サクサクッとした食感を楽しめなかったことが少々残念でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処・橋本』さんは、小田原城の近くに位置することもあってか次から次へと、ご夫婦、ご家族、女性の団体さんといった観光客と思われるお客さんが多数訪れるお蕎麦屋さんで、一人静かに・・・という雰囲気ではないかもしれませんが、心地良い賑わいの中、地元の食材と地酒を楽しくいただくことのできる老舗のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『あしがら翁@足柄』さんのデザート付き「そばセット」

2014-05-02 13:55:00 | 神奈川県

2014.05.11、言葉の過不足を訂正。

秦野の「くりはら」さんでのんびり蕎麦前と蕎麦をいただいた後、再び小田急電車に乗って、お隣の足柄にある『そば処・あしがら翁』さんへ向かいました。

「くりはら」さんでしっかり蕎麦前と蕎麦をいただいた後なので腹具合は「満腹」ですが、「くりはら」さんから最寄駅まで徒歩約15分、そして『そば処・あしがら翁』さんは小田急電鉄・新松田駅から徒歩約25分と、移動するために合計約40分間歩くという適度な運動が行われます。

また、『そば処・あしがら翁』さんは蕎麦をいただくお店なので、「ざるそば」1枚くらいなら大丈夫だろうと思い、秦野までやって来たこの機会に、あと1歩足を伸ばして立ち寄らせていただくことにしました。

のんびり移動したことからお店に到着したのは14時で、まずはじっくり外観を眺めると普通の民家です。
まぁ、住宅を改築したお蕎麦屋さんに足を運ぶ機会も増えてきていることから驚くことも無く、また、以前は感じていた「玄関扉を開けることの抵抗感」(?)を感じることも無く、迷わず玄関の扉を開けます。すると、そこは予想通り普通の玄関で、スリッパに履き替え「知人宅におじゃまする感覚」でお店の中に入ります。

お店は、4人掛けと6人掛けのテーブル席が1つずつと、3~4人程度が座れるカウンター席があるのみという、それ程広くはないこじんまりとした造りですが、全体に「木」を多用していることから新築の民家のような明るく清々しい清潔感と木の香りが感じられます。


そんな、こじんまりとした店内に先客は2組計4人で、テーブル席が埋まっていたことからカウンター席を進められ、一番奥の明るい窓際席に着きます。なお、カウンター席は6人掛けテーブル席のあるフロアーから1段低いところにあり、フローリングではないことから今度は下駄に履き替えて席に着きます。

席に着いて目の前に置かれているカードケースのメニューを見ると・・・。
メニューは蕎麦が10種類程度、蕎麦と一品料理とデザートがセットになったおすすめのセットが3種類、そして一品料理は「焼き味噌」と「自家製ごま豆腐」のみで、「そばがき」は平日限定となっています。

ということで、迷うことも無く、「ざるそば」または「かけそば」と一品料理2品(焼き味噌と自家製ごま豆腐の両方)とデザートがセットになった数量限定のおすすめ「そばBセット」を瓶ビールと一緒にお願いします。
ちなみにAセットは、蕎麦にデザートと一品料理が1品付いているセットです。



まず運ばれてきたのは、蕎麦の実と山葵が乗っている「自家製ごま豆腐」で、「豆腐?」と思ってしまうほどの、滑らかなネットリ感の感じられる、なかなか上品な味わいのごま豆腐です。


続いて、「焼き味噌」が出てくるかと思いましたが、「すみません。焼き味噌少々時間が掛かっています。」という言葉が添えられて「ざるそば」が運ばれてきます。

「そうですか・・・。」と思いながら蕎麦を食べ始めると、直ぐに「焼き味噌」が運ばれてきます。

蕎麦は時間を置かない方が良いので出てきたらサッサと食べてしまいたいし、「焼き味噌」は温かいうちにいただきたいし、両方同時に食べるのは味が混ざってしまうし・・・。と少々迷いましたが、それ程時間は掛からないだろうと思い、「焼き味噌」を先にいただくことにします。

ということで、西京味噌を焼いた「焼き味噌」をいただいてみると、柚子の香りと味噌の上に乗っている揚げた蕎麦の実のカリカリ感が美味しく、メニューにある冷酒「純米吟醸・丹沢山」をいただきたくなってしまいますが、既に蕎麦が出ているのでお酒はお願いせず、大人しく「焼き味噌」をいただきます。


さて「ざるそば」ですが、麺はやや柔らか目の細麺です。そして、辛さ控えめの大人な蕎麦汁に付けていただくとツルツルっと抵抗感なく喉を通り過ぎて行く食べ易い蕎麦で、美味しいです。

まぁ、蕎麦をいただいて、悪い印象を持った「翁」のお蕎麦屋さんは過去1軒もありませんが。


最後にいただいたデザートは、更科粉に水と熱を加え、冷やして固めたお菓子で、土鍋でじっくり茹でた北海道の小豆とミルクを合わせた「あずき」と、新鮮なイチゴと練乳を合わせた「いちご」の2種類があり、どちらかの選択となっていたので「あずき」をいただきます。

そこそこ甘いのかな?なんて思いながら一口いただいてみると、甘くは無く、甘さ控えめの小豆がなかなか美味いデザートでした。


今日、蕎麦をいただいた『そば処・あしがら翁』さんは、ご主人にも奥さんにもおもてなしの心が感じられる、家庭的かつ誠実な接客の、蕎麦を心地良くいただくことの出来るお蕎麦屋さんでした。

また、連休中の平日を利用して秦野と足柄にある2軒のお蕎麦屋さんを遠足気分で訪れてみましたが、美味しい料理と蕎麦を十分に堪能しただけではなく、素朴さと清々さを感じることができ、心身ともにリフレッシュできたように思います。

ごちそうさまでした。