蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『はや川@東京・東村山』さんの美味しい「寄せ豆腐」

2016-09-25 11:30:00 | 東京都(東村山市)

先週同様、大学ラグビーの試合観戦のために東京都・小金井市を訪れ、試合観戦前に、日頃訪れる機会の無い西武線沿線にあるお蕎麦屋さんで昼食を取ることにしました。

昼食を取るために訪れたのは、西武新宿線・東村山駅から徒歩3分程のところにある『そば季彩・はや川』さんで、窓の無いその外観に、初めて訪れるお蕎麦屋さんという緊張感が更に高まります。

お店には開店時間の11時半に到着したことから、慌てる必要も無く、まずはお店の前に置かれているメニューをザッと眺めてみると・・・。

「池酒」?。
単なる間違いなのか、そう見えるだけなのか、意図があるのかは分かりませんが、いずれにしても、美味しいお酒があるという、その嬉しい案内に高まった緊張感が和らぎます。


扉を開けて店内に入ると、清潔感の感じられる小ざっぱりしたフロアが目の前に広がり、看板の案内通り「美味しい地酒」を楽しむことができそうな、心地良い雰囲気が漂っています。

そして、人当たりの柔らかい花番さんの案内に従い、店内中央にある8人掛けの大きなテーブル席に着いてとりあえず瓶ビール(エビス中瓶)をお願いし、それから品数豊富なメニュー相手にあれこれ考え、「みがきにしんの山椒漬け」と食べた経験が記憶に無い「ゴーヤのおひたし」をお願いします。

それにしても、どの料理もみな良心的な価格です。


まずいただいた「みがきにしんの山椒漬け」は、ホロリと柔らかい食感かと思いましたがしっかりした歯応えで、山椒の風味と味わいは控えめでしたが、艶々キラキラの美しさが印象に残った山椒漬けでした。

ちなみに、お通しは「肉じゃが」でしたが、心和む優しく美味しい「肉じゃが」でした。


初体験の「ゴーヤのおひたし」は、苦いのかな?と思いましたが苦味は穏やかで、鰹節と絡めてサッパリ美味しくいただきました。

なお、いただいた「ゴーヤのおひたし」は量が多く、食べても食べても減らず、結局、蕎麦をお願いする直前まで残っていましたが、飽きることは無く、ビールと合わせても、日本酒と合わせても美味しくいただくことのできるお浸しでした。


美味しい料理をいただきながら貸切状態の店内でくつろいでいると、近くに置かれていた「秋刀魚とごぼうの山椒煮」という料理の案内が目に止まります。

う~ん、気が付かなかったので仕方ありませんが、秋なので「秋刀魚とごぼうの山椒煮」の方が良かったな?と少々残念に感じていると、その向こうに瓶ビール「秋味」の案内が・・・。

瓶ビールをお願いした時、「エビスで良いですか?」と問われましたが、それは「銘柄はエビスですが、良いですか?」ということを確認されているのだと解釈しましたが、「秋味もありますが、エビスで良いですか?」という意味だったのでしょうか?。

と、秋を2つ見逃してしまい、「少々残念」が普通の「残念」に膨れた感じです。
まぁ、いただいている料理にもビールにも不満は無いので問題はありませんが・・・。


その、エビスビールが無くなったところで楽しみにしていた「美味しい地酒」をいただこうと思い、東京都の地酒「純米吟醸・蒼天」をお願いします。

それにしても、料理同様良心的な価格で、「安いから」とついついグイグイ行ってしまいそうです。


日本酒をお願いしたところで「美味しい!」という文字に目が止まった、日本酒とも相性が良さそうな「寄せ豆腐」を追加でお願いします。


「美味しい!」という「寄せ豆腐」は、その言葉に嘘も偽りも無く、そのままいただいても十分に美味しい豆腐でしたが、醤油と薬味をあれこれ絡めながら楽しくいただきました。

また、一緒にいただいた東京都の地酒「純米吟醸・蒼天」は、スッキリした味わいながら旨味の感じられる美味しい日本酒でした。


さて、美味しい蕎麦前に満足したところで蕎麦をいただこうと思い、再びメニューを手にすると、天婦羅付きの蕎麦が充実しています。というより、天婦羅に蕎麦が付いている形です。

天婦羅の種類が複数あり、「おすすめ」が強調されていることからきっと美味しいのだろうと思い、オーソドックスに「野菜天せいろ」を天先ではなく普通(?)にお願いすることにします。


冷たい蕎麦茶をいただきながら蕎麦と天婦羅を待っていると、しばらくして大きなお盆に蕎麦と天婦羅一式が乗った「野菜天せいろ」が目の前に置かれます。

ほほ~、これは美味しそうだ!と、早速茄子の天婦羅をいただいてみると・・・。

おっ、お~!!!。美味いじゃないですか!。

こんな美味しい天婦羅を飲まずにいただくなんてありえないです。

ということで、花番さんに声を掛けて静岡県の地酒「純米吟醸・志太泉」を今更追加でお願いしますが、驚くこともなく、「待ってましたよ」といった感じで何だかその普通さがとっても嬉しいです。


それにしてもこの天婦羅、油っこさを感じることもなくサラッと軽く揚がっていてとても美味いです。
特にカボチャの天婦羅。嫌いという訳ではありませんが、「カボチャは無くても良いかな?」と思うことが多くいつもサッサと食べてしまいますが、いただいたカボチャの天婦羅は甘味が強く、カボチャの天婦羅を初めて美味しいと思ったと言っても過言では無いほど美味しいカボチャの天婦羅でした。

また、かき揚げはゴボウの味がしっかり感じられる食感の良いかき揚げで、旨味とスッキリ感のバランスが良い「志太泉」と一緒に美味しくいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば季彩・はや川』さんは、木の温もりと落ち着いた雰囲気の感じられる心休まるお蕎麦屋さんで、物静かな花番さんの柔らかい接客も好印象な、休日の一時を一人でのんびり過ごすには何の不満も無い、料理・酒・接客の全てにおいて満足度の高いお蕎麦屋さんでした。


先週と今週、2週続けて名店&人気店が点在している西武線沿線のお蕎麦屋さんを訪れてみましたが、どちらのお蕎麦屋さんも居心地の良い申し分の無い素晴らしいお蕎麦屋さんで、再び東京都の西部を訪れる機会があったなら、次もぜひ、西武線沿線のお蕎麦屋さんを訪れてみたいと思います。

ごちそうさまでした。


『玄治@東京・東村山』さんの爽やかな「ポップの天婦羅」

2016-09-18 11:05:00 | 東京都(東村山市)

大学ラグビーの試合を観戦するために、東京都の西部に位置する小金井市を訪れましたが、試合開始までは時間があることから、名店&人気店が点在している西武線沿線のお蕎麦屋さんを訪れてみようと思い、西武新宿線・久米川駅から徒歩3分程度のところにある『手繰りや・玄治』さんへと向いました。

お店には開店時間前に到着したことから、付近をブラブラしながら開店を待ち、暖簾が掛かったところで先客のいない店内に入ります。

迎えてくれたのは、にこやかに微笑む若い男性の花番さんで、「どちらでもどうぞ!」との案内でしたが、この後お客さんが多数訪れることを想定して、店内中央にある2人掛けのテーブル席に着きます。

席に着いてまず飲み物を選びますが、今日は汗をかく陽気でも無いことから、初めから日本酒をいただくこととし、お洒落で個性的なメニューの中から、新潟県の地酒「特別純米生詰原酒・八海山」をお願いします。


いつもなら、飲み物を頼んで、飲み物が到着した時に料理を注文しますが・・・。

玉子焼と天婦羅は、定番メニューとして各テーブルの上に置かれているメニューに書かれていますが、「季節のおつまみ」はカラフルな紙に書かれ、入口横の大きなザルにセンス良くベタベタと貼られています。
そして、その内容はあれもこれも食べたいと思ってしまう料理ばかりで、簡単に選ぶことができません。

  う~ん、ただの「烏賊の炙り」だったらパスだけど「わた持ち」か・・・。
  ただの「おつまみチャーシュー」だったらパスだけど「鶏」か・・・。
  鮭も、ただの「焼き」ならパスだけど「焼き漬け」ってどんな料理なんだろうか?。
  生ハムのマリネは「無花果」(いちじく)と絡んでいるのか・・・。
  秋だし、思い切って「松茸の天婦羅」とかいただいちゃおうかな?。
  おっ!、平目の骨煎餅って食べたこと無いな・・・。

と、一人でブツブツ長考した結果、どんなに迷ってもさすがにこれは外せないと思った「ポップの天婦羅」と、食べたことが無い思われる「蛸の南蛮漬」をいただくことにしました。


さんざん悩んだあげく、無難な料理を選んでしまったかな?と思ってしまった「蛸の南蛮漬」ですが、主役の蛸は柔らかく、ほんのり感じる中華風の味付け(?)もなかなか良い感じで、美味しい南蛮漬けでした。


興味津々でお願いした「ポップの天婦羅」は、既に味付けしてあるとのことから塩も天汁も添えられませんでしたが、一口サイズのパイ菓子の、重ねている生地を少なくしたような、サクッというよりサラッとした軽~い食感で、味は「爽やかでシャープな苦味」という印象ですが、これがまたとても美味しく、貴重な経験をしたという思いと併せて、満足度の高い爽やかな天婦羅でした。


美味しい料理についついお酒も進んでしまい、料理が揃ったばかりだというのに「特別純米生詰原酒・八海山」が無くなってしまいました。

そのため、次は何をいただこうかとメニューに手を伸ばそうとしたところで、「店主の隠し酒」というメニューが壁にぶら下がっていることに気付き、よ~く見てみると東京都の地酒「純米吟醸・屋守」(おくのかみ)があったことから、次は「純米吟醸・屋守」をいただくことにしました。

いただいた地元東京都東村山市の地酒「純米吟醸・屋守」は、まるで水でも飲んでいるかのようにスイスイと飲めてしまう、サッパリ優しい日本酒でした。


さて、間も無くお昼になろうという時間ではありますが、後から訪れたお客さんは「鴨せいろ」を食べてすぐに出て行ってしまった年配男性1人のみで、貸切状態が続いています。

ということで、時間の掛かる料理をいただいても大丈夫だろうと思い、「玉子焼(甘口)」をお願いします。


追加でいただいた玉子焼は甘口とのことでしたが、酒の肴には丁度良い控えめな甘さでした。
なお、甘口の玉子焼とは別に「だしまき」もメニューにありましたが、どんな味わいなのでしょうか?。少々気になるところです。


玉子焼をいただきながら何気なく隣のテーブルを見てみると、日本酒のメニューが違うことに気付きます。
初めは、手書きなので1枚1枚違いがあるのかな?とも思いましたが、あれっ?と思ったので今まで見ていたメニューを裏返してみると、裏にも日本酒が・・・。

それも、「入荷終了」を残念に思っていた新潟県の地酒「雪洞貯蔵・緑」があるじゃないですか!。

が、しかし「生」か・・・。どうしよう?。
とつまらないところに迷ってしまいましたが、お店を出て直ぐに後悔しそうだったので、飲み過ぎかと思いましたが、「緑」と「二色せいろ」を一緒にお願いすることにしました。

いただいた「雪洞貯蔵生純米吟醸・緑<生>」は、じっくり熟成させた「生」の付かない「雪洞貯蔵酒・緑」に比べてまろやかな旨味が弱く、特長としているフレッシュな爽やかさが強く感じられます。

まぁ、これはこれで良いのですが、個人的には、やはり「生」の付かない「雪洞貯蔵酒・緑」の方が好みかな?ってとこでしょうか。


「二色せいろ」はせいろと手挽きの二色で、まず「せいろ」が運ばれてきましたが、しっかりしたコシがありながらも喉越しの良い蕎麦で、ツルツルっと美味しくいただきました。


二枚目にいただいた手挽きは、挽きぐるみなのか、少々ジャキジャキした食感(?)が感じられますが、甘味のある味わいで、蕎麦汁を付けずにそのままいただいても十分に美味しい蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手繰りや・玄治』さんは、何をいただこうか迷ってしまうほど魅力的な酒の肴が多数用意されていて、さらに、午前11時という昼食には少し早い時間に開店し、週末は中休み無く夜まで営業していることから、食事のお客さんが集中するお昼時を避けて、美味しい肴とお酒をいただきながら週末の一時を楽しく過ごすことのできるお蕎麦屋さんでした。

なお、来週も大学ラグビーの試合観戦のために小金井市を訪れる予定です。
次回はどんなお蕎麦屋さんと出会うことが出来るのか、今からとても楽しみです。

ごちそうさまでした。