蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『上杉@吉祥寺』さんのお酒が進む香ばしい「焼みそ」

2015-12-19 11:05:00 | 東京都(武蔵野市)

社会人ラグビーの試合を観戦する前に早目の昼食を取ろうと思い、JR中央線・吉祥寺駅から徒歩数分のところにある『手打そば・上杉』さんへと向かいました。

お店は、路地に入った静かな所にあるのだろうと勝手に思っていましたが、実際は多くの車が走るバス通り沿いにあって、今時の町並みの中にここ1軒だけ昭和の雰囲気を漂わせている何とも言えない佇まいです。

そんな、風情のあるお店の引き戸をガラガラと開けてみると・・・。
11時の開店直後に暖簾を潜ったにも関わらず、4つあるテーブル席のうち3つが年配のお客さんで既に埋まっていて少々驚きです。そして、店内一番奥の4人掛けテーブル席が空いていたことから、申し訳ないと思いながら一人席に着いて早速メニューを開きます。

メニューを見ると、料理の品数はそれほど多くありませんが問題は無く、日本酒(菊正宗)と共に「板わさ」と「焼みそ」をお願いします。なお、日本酒をお願いした際、寒さを感じる陽気ということもあってか燗つけますか?と声を掛けられましたが、この後に予定があることから「冷」(常温)でいただくことにします。


まずいただいた「板わさ」は、厚みを感じる食感が心地良く、噛むことに満足感が感じられます。
また、使用している食器は料理を引き立ててくれる、絵になる食器でした。


待つことも無く、「板わさ」の写真を撮っている間に運ばれてきた「焼みそ」は、コンガリ焦げた香りがとても香ばしく、菊正宗がついつい進んでしまう美味しさでした。


お昼時まではもう少し時間がありますが、お客さんがパラパラと訪れては入れ替わることから、混雑する前に蕎麦をいただいてしまおうと思い、壁に貼られていた「なべそば」いうとメニューが気になったものの「三色天もり」をお願いします。


いただいた蕎麦は、綺麗な白さとサッパリした食感がなかなか良い感じの「さらしな」と、太さがやや不揃いではありますがまずまずの美味しい「せいろ」と、そして腰が強く噛めば噛むほど美味しさが味わえる「田舎」の3色で、蕎麦汁を付けずにいただいても十分美味しい蕎麦でした。

また、天汁とは別で用意されている蕎麦汁は、旨味の感じられる美味しい蕎麦汁でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば・上杉』さんは、年配の御夫婦が営む優しさと温かみの感じられるお蕎麦屋さんで、蕎麦も料理も限られた物かもしれませんが、静かにゆったり流れる時間に満足感を感じながら、一人憩いの一時を過ごすことのできるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『ほさか@吉祥寺』さんの温かい「もつの生姜煮」

2015-01-11 14:30:00 | 東京都(武蔵野市)

東京・青山で行われた社会人ラグビーの試合観戦後、遅い昼食を取るために、吉祥寺にある『手打そば処・ほさか』さんへと向かいました。

お店は、JR中央線・吉祥寺駅前の雑居ビル地下1階にあり、「ここは蕎麦屋です」ということを主張している大きな看板が無ければ、焼き鳥屋か居酒屋と見間違ってしまう外観です。そして、お店の扉を開けようとしたところ、2組3名のお客さんが扉の内側で椅子に座って席が空くのを待っています。

「14時半で空席待ちか・・・。」と思いながら店内を覗いてみると、確かに満席ではありますが、お店を出る準備をしているお客さんや蕎麦湯をいただいているお客さんの姿が見られることから、さほど待たないだろうと思い、おとなしく待つことにしました。

そして待つことわずか数分、先に席を待っていたお客さんとほぼ同時に2人掛けのテーブル席に着くことができ、早速メニューを広げると、酒の肴に相応しいそそる料理が並んでいて、品数も十分です。


そんな、そそるメニューを眺めながら「ビールって感じでも無いな・・・。」と思い、最初から日本酒をいただくことにしますが、日本酒については都度変わるのではなく、固定された品揃えのようです。しかし、何ら問題も不満も無く、久しぶりに「菊正宗・樽酒」をいただくこととし、料理は日本酒が似合いそうな「もつの生姜煮」と「鴨のくんせい」をお願いします。

塩が添えられた、受け皿にタップリとお酒が溢れている「菊正宗・樽酒」は、ほのかに樽の香りがする冷えた菊正宗で、木製の枡でいただくということもあってかいつに無くやけに美味しいです。

また、最初にいただいた「鴨のくんせい」は、柔らかい食感がなかなか良い感じの、程良く冷えたサッパリ爽やかな鴨肉でした。


追って運ばれて来たホカホカの「もつの生姜煮」は、柔らかいレバーと蒟蒻が少々トロミの感じられる甘辛いタレでじっくり煮込まれていて、生姜の風味も良く、なかなか美味しいです。


お店に到着した時は満席だった店内も、その後、お酒をいただくお客さんがパラパラと訪れるものの蕎麦を食べ終えて帰るお客さんの方が多く、15時には空席が目立つ状況となりました。


店内が空いてきたことから、「もう少し蕎麦前を・・・。」という思いもありましたが、最後に量の多い「五色もり」をいただきたいので、料理は追加せず腹具合に余裕を持たせた状態で「五色もり」をお願いします。

しかし、空いた店内で異なる5種類の蕎麦をいただくことから、お酒でも飲みながらのんびり味わいと食感の違いを楽しもうと考え、京都の地酒「純米吟醸・玉乃光」を一緒にお願いします。

「五色もり」をお願いすると、まず薬味と蕎麦汁と一緒に曲げ輪っぱがテーブルに置かれます。
そして、1種類ずつ小さめの籠で運ばれてくる蕎麦は、この曲げ輪っぱの上に積み重ねられていきます。


ちなみに、こちらの『手打そば処・ほさか』さんでは、季節によって種類は異なるようですが、常時数種類の「季節の変わり蕎麦」を打っているとのことで、基本のせいろ(細打ち)&田舎(太打ち)に、「白雪」と言われている更科と「季節の変わり蕎麦」2種類を加えて5色としています。


まず1枚目に運ばれて来るのは「せいろ」かと思いましたが、そうではなく太打ちの「田舎」で、しっかりした歯応えが感じられるものの、食べ易い「田舎」でした。


2枚目は細打ちの「せいろ」で、太打ちの次にいただいたということもあってかより細いという印象でしたが、こちらもしっかりした歯応えの感じられるコシの強い蕎麦でした。


3枚目は「白雪」と言われている色白の更科で、冷え具合も良く、なかなか美味しいです。

なお、予想以上に蕎麦の運ばれてくるペースが早く、蕎麦をズルズル食べるだけならテンポの良いペースと思いますが、写真を撮りながら、かつ蕎麦が変わるタイミングでお酒をチビチビ飲みながら蕎麦を楽しもうと考えている者からすると、もう少しゆっくり目が良いかな?という感じです。
まぁ、写真の撮影時間とお酒を飲む時間を踏まえて蕎麦を茹でる必要はありませんが・・・。


4枚目は「茶そば」で、「茶」の味わいを前面に押し出している「茶そば」でした。

なお、蕎麦と一緒にいただいた「純米吟醸・玉乃光」は、軽い口当たりのサッパリした日本酒でした。


最後となる5枚目は季節の変わり蕎麦「柚子切り」で、柚子の香りと味わいが明確に感じられる美味しい蕎麦だったことから、多くは蕎麦汁を付けずにそのままいただいてしまいました。


5種類の蕎麦を少々慌しく一気にいただきましたが、いずれの蕎麦も曲げ輪っぱの内側に水が垂れ落ちることは無く、更に蕎麦の盛り方が雑と感じることも無く丁寧に盛られていて、異なる5種類の味わいと食感を気分良く楽しむことが出来ました。また、蕎麦汁は出汁の旨みが感じられる程良い辛口で、どんな蕎麦とも相性の良いまずまずの蕎麦汁でした。

今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば処・ほさか』さんは、気取ったところの無い自然な接客と民芸調の造りが居酒屋のような雰囲気を漂わせていましたが、「1時間半掛けて帰宅する」ということを考えなくて良いならば、このままずっと飲んでいたいと思ってしまう、何だかとってもくつろげるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『よしむら@吉祥寺』さんのお酒が進む「鴨味噌焼き」

2014-11-09 11:30:00 | 東京都(武蔵野市)

東京の吉祥寺に所用があり、朝からうちの奥さんと二人で傘を差しながら出掛けました。
所用は、当初の予定通り午前11時に終了したことから、終了後、少々急ぎ足で11時半開店の『蕎麦(二)味酒・よしむら』さんへと向かいました。

少々急いだこともあり、お店には開店時間前に到着することが出来ましたが、開店間際にも関わらず先客の姿は無く、「臨時休業だったりして・・・。」と思ってしまうほど静かです。しかし、そんな心配をする必要も無く、開店時間丁度に御主人らしき穏やかな男性がお店の中から顔を出し、店内へと案内されます。

古民家風の落ち着いた雰囲気の店内には、カウンター席と8人掛けの大きなテーブル席に加え、4人掛けテーブル席3つと2人掛けベンチシートのテーブル席1つがゆったりと配置されていましたが、2人掛けのテーブル席が無かったことから「カウンター席でも良いかな?。」と思っていたところ、「お好きなところにどうぞ!。」と声を掛けられたため、お言葉に甘えて4人掛けテーブル席を使わせていただくことにしました。


席について早速メニューを広げますが、開店を待っている間にお店の外にあったメニューをザッと眺めていたので、迷うことも無く、ハートランドビール(瓶ビール)と一緒に直ぐ出てきそうな「佃煮の三点盛り」と、料理の名前が美味しそうな「鴨味噌焼き」、そして外せない「出汁巻き卵」をお願いします。


料理を待っている間にお酒のメニューをじっくり見てみると、馴染みのある銘柄、初めて見る銘柄など多種多様な日本酒が豊富に並んでいて、どうしようどうしようと迷うことが何だか嬉しくなってしまいます。

ということで、ビールを飲み始めたばかりではありますが、残りのビールは奥さんに任せてしまい、お気に入りの地酒、福島県の「特別純米・飛露喜<貴重酒>」をお願いします。


さて、最初の料理「佃煮の三点盛り」は、昆布と海苔と椎茸の佃煮盛り合わせで、全体的に薄味という印象でしたが丁寧さが伺える一品で、「飛露喜」と一緒に美味しくいただきました。


次に運ばれて来た料理は「鴨味噌焼き」でしたが、写真を撮っている間に「出汁巻き卵」も運ばれて来たので、結局料理3品全てがテーブルの上に並んでしまいました。

温かいうちにいただこうと思い、「鴨味噌焼き」よりも先に手を付けた「出汁巻き卵」は、あさつき(万能葱?)と無色透明のアンが掛かった見たことの無い玉子焼でしたが、アンに味は感じられず、また、玉子焼そのものが甘さ控えめの薄味で、醤油を付けて丁度良いかな?というアッサリした玉子焼でした。


見るからに美味しそうな「鴨味噌焼き」は、鴨肉が粗いミンチ状になっているのかツブツブの食感と味噌の香ばしい味わいがなかなか良い感じで、思わず「旨い!」と唸ってしまう美味しい味噌焼きでした。

そんな美味しい料理をいただいているとお酒の進み具合も速くなってしまい、アッと言う間に「飛露喜」が無くなってしまいました。そのため、秋田県の地酒「春霞 純米 美郷錦」を追加でお願いし、料理を残すこともなく綺麗に美味しくいただきました。


最後にいただく蕎麦ですが、こちらの『蕎麦(二)味酒・よしむら』さんは、更科に近い「吉祥寺」という名前の蕎麦と、田舎に近い挽きぐるみの「開田」という名前の蕎麦が用意されていますが、「十割蕎麦・新そばせいろ」という蕎麦が目に止まったので、その「十割蕎麦・新そばせいろ」をいただくことにしました。


いただいた「十割蕎麦・新そばせいろ」は、程良い歯ごたえと香りに蕎麦を食べているということが感じられる、美味しく食べ易い蕎麦でした。

なお、うちの奥さんは「合鴨南蛮」をいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦(二)味酒・よしむら』さんは、物静かでおおらかなご主人の柔らかい接客に温かさを感じながら、夫婦でのんびりくつろげるお蕎麦屋さんでした。そして、料理にしてもお酒にしても何一つとして不満は無く、家の近くにあったらちょくちょく通いたくなってしまうお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『中清@吉祥寺』さんの旨みタップリの地酒たち

2014-07-12 14:15:00 | 東京都(武蔵野市)

所用で東京都小金井市へ出掛けたその帰り道、カラカラに渇いた喉をキンキンに冷えたビールで潤そうと思い、吉祥寺駅から徒歩15分程度のところにある『手打そば・中清』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店に到着し、1組の家族と入れ違いで店内に足を踏み入れると、14時を過ぎた時間にもかかわらず7つあるテーブル席は5つが埋まっている状態で、家族と入れ違いにならなければ6人掛けの大きなテーブル席しか空いていなかったという状況です。そして、みんな飲んでるし・・・。

ということで、運良く丁度空席となった4人掛けのテーブル席に着いて、とりあえずプレミアムモルツ(小瓶)と一緒に「ほたるいか」と「定義三角あぶらあげ」をお願いします。

そして、まずプレミアムモルツが運ばれてきましたが、喉がカラカラに渇いていたためゴクゴクと飲んでしまい、「ほたるいか」が運ばれて来る前にプレミアムモルツは空瓶になってしまいました。

そのため、「ちょっとペースが速いかな?」と思いながらも、「ほたるいか」に手を付ける前に東京都東村山の地酒「純米無調整生・屋守」(おくのかみ)をお願いします。


最初にいただいた「ほたるいか」は、食感が良く、大根おろしと共に美味しくいただきました。
また、初めていただく東京都東村山の地酒「純米無調整生・屋守」は、旨みの感じられる美味しい日本酒で、失礼な話ではありますが、「東村山でこんなに旨い酒が造られているなんて。」と少々驚きです。


「ほたるいか」を肴に「屋守」をゆっくりいただきましたが、それでも次の料理が運ばれて来る前に空になってしまったことから、宮城県の地酒「純米吟醸・日高見」をお願いします。

「日高見」の後を追うように運ばれて来た「定義三角あぶらあげ」は、全体が薄っすらと焼かれた中身のしっかり詰まった厚みのある油揚げで、簡単な料理ではありますが、日本酒が進んでしまう一品です。


暑さも落ち着いてきたことからそろそろ蕎麦をいただいても良かったのですが、お客さんの出入りが落ち着く時間になったのか、帰って行く先客も増える後客も無いマッタリした雰囲気になってきたことから、もう1品いただこうと思い、気なった「練り物三昧」を追加でお願いします。

そして、今日の昼酒を締めくくるお酒として山口県の地酒「獺祭」(種類不明)をお願いします。
ちなみに、日本酒の銘柄は紙に書かれて店内に貼られていますが、書かれている銘柄は全てではなく、まだまだ美味しいお酒を多数抱えているようですが、書かれている銘柄を見ただけでも十分美味しい日本酒が並んでいるので、それだけでも十分です。ただ、好みが合わない・・・。


あれも食べたい、これも食べたいと思うメニューの中から選んだ「練り物三昧」は、3種類の練り物盛り合わせでしたが、日本酒の肴というよりビールに似合う料理で、もう少し「日本酒の肴」という点を踏まえた選択をすべきだったと少々反省です。

ちなみに山口県の地酒「獺祭」ですが、このお酒については今更あえて触れる必要も無いと思いますが、何も言うことのない旨いお酒です。


旨みタップリの地酒をあれこれしっかり楽しませていただいたところで蕎麦をいただきます。
いただいた蕎麦は群馬県の赤城山深山で打った「生粉打ちせいろ」で、食感も風味も味わいも良く、納得の美味しさです。また、蕎麦汁は辛さの抑えられた「やや甘辛でスッキリした後味」という印象ですが、添えられているワサビも蕎麦湯も美味しく、高い満足感を得ることの出来る蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば・中清』さんは、蕎麦の種類もメニューも多く、一見どこにでもありそうな町のお蕎麦屋さんですが、14時を過ぎた時間にも関わらず満席に近い状態で、若い女性の姿も多く見られますが、そのお客さんのほとんどが日本酒を飲んでいるというお蕎麦屋さんで、明るく楽しく賑わっているという雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

また、後から来店した若い女性2人組が厨房に顔を出してご主人と挨拶を交わしているなど馴染みのお客さんが多いといった印象で、しばらくするとご主人が姿を見せて、自ら一升瓶を持って三重県の地酒「而今」(じこん)を進めているなど、何度も通うことで、このお蕎麦屋さんで過ごす一時の本当の楽しさを味わうことが出来るのかもしれません。

ごちそうさまでした。


『砂場@吉祥寺』さんの「小田巻き蒸し」

2013-10-12 23:55:34 | 東京都(武蔵野市)

人が多くて思うように歩くことの出来ない土曜日昼過ぎの吉祥寺。
そんな繁華街の中に、そっと静かに佇んでいる『おそば 吉祥寺・砂場』さん。

人通りの多い路地から階段を下りて、地下1階にあるお店の扉を開けると、お昼時を過ぎた14時ということもあってか広々とした店内は閑散としていて、外の雑然とした雰囲気とは異なる静かでゆったりした雰囲気です。

そして、うちの奥さんと二人で店内奥の4人掛けテーブル席に着き、まずは暑さでカラカラになっている喉を潤すために生ビールをお願いし、待っている間に蕎麦前の料理を考えます。

今日は昼食の時間をシフトさせていることから少々空腹で、腹に溜まる料理を中心に選んでも良かったのですが、「砂場」系列のお蕎麦屋さんということもあり、定番の「玉子焼」、うちの奥さんに一度食べさせたいと思っていた蕎麦屋の「やきとり」、メニューにあっても時間が掛かるためなかなか注文する機会に恵まれない「小田巻き蒸し」、という定番とも言える3品をお願いします。


お通しの「あさり」を肴にビールを飲みながら料理を待ちますが、BGMの無い店内には蕎麦をすする音のみが響き渡っていて、静か過ぎる雰囲気に緊張感を感じてしまいます。

そんな雰囲気の中、思っていた程待つことも無く「やきとり」が運ばれて来ます。
お蕎麦屋さんの「やきとり」なので鳥肉は串に刺さっておらず、少々甘さが強い印象ですが、柔らかく、空腹のお腹に優しい、ビールがついつい進んでしまう「やきとり」です。


「やきとり」の写真を撮っている間に運ばれて来た「玉子焼」は、甘さ控え目のフワフワ感がとても心地良い「玉子焼」で、満足感を感じることの出来る一品です。


今日は空腹ということもあって箸の進みも速く、また、もう少し食べたいと思ったことから追加で「わさび芋」と冷酒「緑川」をお願いします。

「わさび芋」は弾力感の緩い柔らかい芋でしたが、良く冷えていて、同じくお猪口まで良く冷えている冷酒「緑川」と一緒に美味しくいただきました。


「わさび芋」に続いて運ばれてきた「小田巻き蒸し」は、それが何であるかを伝えられなければ見るからに普通の茶碗蒸しで、「美味しい、美味しい。」と思いながらいただいていると、中からうどんが出てくるので確かに「小田巻き蒸し」ではありますが、見た目といい、味わいといい、やはり「茶碗蒸し」という印象です。

まぁ、「そういう料理です。」と言われてしまえばそれまでですが、小鉢や小さなドンブリなど茶碗蒸しとは異なる器を使用するとまた違った印象になるのかもしれません。


さて、締めの蕎麦。
「さすがにそこそこ食べたかな?。」という腹具合だったことから、普通の「もり」をいただきます。
運ばれて来た「もり」は、丸でも四角でもない湾曲している蒸篭に蕎麦が盛られていて、蕎麦前を十分いただいていることもあり、十分な量です。

そして、いただいた蕎麦はしっかりした腰のある美味しい蕎麦でしたが、蕎麦汁は辛く、蕎麦を控え目に付けても辛いと感じる蕎麦汁でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『おそば 吉祥寺・砂場』さんは、「吉祥寺」という場所柄と、お店のある地下に降りるアプローチ部分の雰囲気から高級感の漂うお蕎麦屋さんという印象ではありますが、実は堅苦しくない普通のお蕎麦屋さんで、のんびり静かに憩いの一時を過すことの出来るお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。