出張帰りで羽田空港へ降り立ったその足で、夕食を取るために京浜急行電鉄・大森町駅すぐ近くにある『蕎麦や・もりいろ』さんへと向かいました。
羽田空港へ降り立った時は、どんよりした曇り空でしたが、駅に到着するとパラパラと小雨が降っていて、「ここで傘を出したくないな~。」と思いながら小走りでお店に向かうと・・・。なんと、「傘出さなくて良かった!」と思うほど駅に近く、あっという間に日本情緒漂うお店に到着しました。
お店は人通りの多い駅前商店街にあり、夕方18時過ぎという時間であったことから、夜のお客さんが集まり始める頃かな?と思いながら暖簾を潜ってみると、先客は静かに蕎麦を食べている男性1名のみです。
そして、案内された2人掛けテーブル席に着いて早速メニューを広げ、瓶ビールと一緒に「大豆」、「にく」と命名されているカテゴリの中から「鴨味噌とうふ」と「自家製ベーコンの炙り」をお願いします。
冷えたビールをいただきながら、こざっぱりしたシンプルな作りの店内を改めて見渡してみると、清潔感に加えて木の香りと温もりが感じられ、なかなか良い感じです。しかし、正面が厨房で、暖簾の隙間から厨房の内部がチラチラ見え、時々顔が向き合ってしまなどなんとなく気になってしまいます。
どんな料理なんだろうか?と興味津々でお願いした「鴨味噌とうふ」は、温かい料理かと思いましたが冷たい料理で、ビールではなく日本酒が似合いそうなピリ辛料理でした。
ということで、リーズナブルな価格で提供されている日本酒の中から和歌山県の地酒「純米吟醸・紀土」をお願いします。
「自家製」という文字が美味しそうだったことからいただくことにした「自家製ベーコンの炙り」は、柔らかい歯応えで香りも良く、もっと食べたいという思いが強く残ってしまったとても美味しい一品でした。
いや~、それにしても「純米吟醸・紀土」は美味しいです。
吟醸酒らしい旨味があり、ピリ辛な料理とも肉料理とも相性が良く、満足です。
ということで、「純米吟醸・紀土」のおかわりと「たまご焼き」を追加でお願いします。
追加でいただいた「たまご焼き」は、一見なんら特長の無い普通の玉子焼に見えますが、フワフワふんわりした食感が美味しいです。そして、玉子焼はどちらかというとビールの肴というイメージですが、日本酒の肴としても美味しくいただくことのできる、甘さの抑えられた玉子焼でした。
質の高い蕎麦前に満足感を得たところで蕎麦をいただくことにします。
いただいたのは、産地、挽き方の違う2種類の蕎麦がいただける「二種もり」で、1枚目は長野県産の風味豊かな喉越しの良い蕎麦でした。
2枚目は栃木県日光産の蕎麦で、やや太目であることから腰のある蕎麦かと思いましたが、それほど腰は強くなく、長野県産の蕎麦同様喉越しの良い食べ易い蕎麦でした。
今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦や・もりいろ』さんは、年配の男性お二人で営んでいるようで、料理やお酒をお願いするにしても何となく緊張感を感じてしまいますが、清潔感漂う静かな店内には木の香りと温もりが感じられ、ホッと一息付ける心和むお蕎麦屋さんでした。
また、日本酒との相性が良さそうな料理も多く、美味しい料理を肴に拘りの日本酒を一人いただきながら、仕事の疲れを静かに癒すことのできる優しいお蕎麦屋さんでした。
ごちそうさまでした。