蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『もりいろ@大森町』さんの「自家製ベーコンの炙り」

2016-06-29 18:10:00 | 東京23区(大田区)

出張帰りで羽田空港へ降り立ったその足で、夕食を取るために京浜急行電鉄・大森町駅すぐ近くにある『蕎麦や・もりいろ』さんへと向かいました。

羽田空港へ降り立った時は、どんよりした曇り空でしたが、駅に到着するとパラパラと小雨が降っていて、「ここで傘を出したくないな~。」と思いながら小走りでお店に向かうと・・・。なんと、「傘出さなくて良かった!」と思うほど駅に近く、あっという間に日本情緒漂うお店に到着しました。

お店は人通りの多い駅前商店街にあり、夕方18時過ぎという時間であったことから、夜のお客さんが集まり始める頃かな?と思いながら暖簾を潜ってみると、先客は静かに蕎麦を食べている男性1名のみです。

そして、案内された2人掛けテーブル席に着いて早速メニューを広げ、瓶ビールと一緒に「大豆」、「にく」と命名されているカテゴリの中から「鴨味噌とうふ」と「自家製ベーコンの炙り」をお願いします。


冷えたビールをいただきながら、こざっぱりしたシンプルな作りの店内を改めて見渡してみると、清潔感に加えて木の香りと温もりが感じられ、なかなか良い感じです。しかし、正面が厨房で、暖簾の隙間から厨房の内部がチラチラ見え、時々顔が向き合ってしまなどなんとなく気になってしまいます。


どんな料理なんだろうか?と興味津々でお願いした「鴨味噌とうふ」は、温かい料理かと思いましたが冷たい料理で、ビールではなく日本酒が似合いそうなピリ辛料理でした。

ということで、リーズナブルな価格で提供されている日本酒の中から和歌山県の地酒「純米吟醸・紀土」をお願いします。


「自家製」という文字が美味しそうだったことからいただくことにした「自家製ベーコンの炙り」は、柔らかい歯応えで香りも良く、もっと食べたいという思いが強く残ってしまったとても美味しい一品でした。


いや~、それにしても「純米吟醸・紀土」は美味しいです。
吟醸酒らしい旨味があり、ピリ辛な料理とも肉料理とも相性が良く、満足です。

ということで、「純米吟醸・紀土」のおかわりと「たまご焼き」を追加でお願いします。

追加でいただいた「たまご焼き」は、一見なんら特長の無い普通の玉子焼に見えますが、フワフワふんわりした食感が美味しいです。そして、玉子焼はどちらかというとビールの肴というイメージですが、日本酒の肴としても美味しくいただくことのできる、甘さの抑えられた玉子焼でした。


質の高い蕎麦前に満足感を得たところで蕎麦をいただくことにします。

いただいたのは、産地、挽き方の違う2種類の蕎麦がいただける「二種もり」で、1枚目は長野県産の風味豊かな喉越しの良い蕎麦でした。


2枚目は栃木県日光産の蕎麦で、やや太目であることから腰のある蕎麦かと思いましたが、それほど腰は強くなく、長野県産の蕎麦同様喉越しの良い食べ易い蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦や・もりいろ』さんは、年配の男性お二人で営んでいるようで、料理やお酒をお願いするにしても何となく緊張感を感じてしまいますが、清潔感漂う静かな店内には木の香りと温もりが感じられ、ホッと一息付ける心和むお蕎麦屋さんでした。

また、日本酒との相性が良さそうな料理も多く、美味しい料理を肴に拘りの日本酒を一人いただきながら、仕事の疲れを静かに癒すことのできる優しいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『馥や@日本橋・小伝馬町』さんの「はもの焼板わさ」

2016-06-24 13:15:00 | 東京23区(中央区)

日本橋・小伝馬町の、車通りの多い賑やかな江戸通りから一本内側に入った、とても静かな所にそっと佇んでいる『石臼挽き手打そば・馥や』(ふくや)さん。

こちらのお蕎麦屋さんは、以前一度訪れたことがりますが、その時は蕎麦が切れてしまい蕎麦をいただくことができませんでした。そのような経験があることから、「駄目だったらどうしようかな?。」なんて駄目だった場合のことを頭の片隅で考えながら引き戸を開けてみると・・・。

入口近くから見える店内奥の4人掛けテーブル席には年配の女性が2人で楽しそうに会話を交わしながら蕎麦をいただいていて、さらに奥から別の話し声が聞こえてくるので、やはり今回も混雑しているようです。しかし、平日13時過ぎということでビジネスマンの昼食時が終っていたこともあってか、待つことも無く2人掛けテーブル席に着くことができました。

席に着きながら1階フロア(2階にも席があるようです)をグルリと眺めてみると、けして広いフロアではありませんが、4人掛けテーブル席2卓と2人掛けテーブル席1卓がゆったりと配置されていて、平日の昼下がりをマッタリと過ごせそうな静かで落ち着いた空間が広がっています。

そして、2人掛けテーブル席に着くと、まず水にするかお茶にするか聞かれましたが、「ビールいただいても良いですか?」と尋ねると、笑顔でどうぞどうぞ!との嬉しい反応です。また、上着を脱いでいると若い花番さんがフロアに用意されているハンガー掛けに上着を掛けてくれるなど、席に着いただけですが、何だかとっても心地良い満足感が感じられます。


薄っすらかいた汗を拭い、ホッと一息ついたところで「酒肴」のメニューを眺めると、美味しそうな料理が並んでいて、昼は無いこともあるがどれも大丈夫とのことなので、サッパリしていそうな「蕗の梅肉土佐和え」と、ビールとの相性が良さそうな「はもの焼板わさ」をお願いします


まずいただいた「蕗の梅肉土佐和え」は、スッパ過ぎることも無く、蕗の歯応えと梅の旨味がしっかり感じられる美味しい一品でした。


続いていただいた「はもの焼板わさ」は、添えられている山葵が青々しく爽やかで、酒の肴になる美味しい山葵でした。また、蒲鉾には力強い弾力と旨味が感じられ、とても美味しい蒲鉾でした。


ビールが残り少なくなったところで日本酒をいただこうと思いますが・・・。
1階フロアは既に貸切状態になっていて、時間は大丈夫なはずですが何となく気まずい雰囲気なので、隣のテーブル席で片付けをしていた花番さんに時間は大丈夫か確認すると、「全然大丈夫です。ランチが終わったところですので。(だから静かなんです。)」とのこと。

ということで、個性豊かな美味しそうな日本酒が並ぶメニューの中から、好きな「生原酒」という文字が付いた長野県の地酒「中取り無ろ過生原酒・豊賀」をいただくことにします。


いただいた「中取り無ろ過生原酒・豊賀」は、やや甘口にも感じられるまろやかな味わいですが、口の中がベタつくことも無く、スッキリしたほのかな甘さがなかなか美味しい日本酒でした。

ちなみに、お酒はドッシリした重い片口で提供されますが、持ち上げた時に感じられる重厚感も良く、詳しくは分かりませんが、温くならない素材で出来ている魔法の片口なら我が家にも欲しいところです。


さて、充実した蕎麦前に気分も良く、お酒をもう一杯いただこうかな?という思いが頭をよぎりましたが、蕎麦前の追加は行わず蕎麦をいただくことにします。

メニューを見ると、蕎麦は太打ち粗引きの外一と外二の2種類があり、その隣に手打ちうどんが並んでいて、さらに外一、外二、うどんの中から2種類を選択することのできる「二色蕎麦」があります。

う~ん・・・。
迷うメニューではありませんが、「手打ちうどん」の「手打ち」がとても気になってしまい、まだまだ腹には余裕があったことから外二&うどんの組み合わせによる「二色蕎麦」と外一を単品でいただこうかな?とあれこれ迷ってしまいましたが、結局、オーソドックスに外一太打ち粗挽き蕎麦&外二蕎麦の組み合わせによる「二色蕎麦」をいただくことにしました。


いただいた「二色蕎麦」は、外一も外二もどちらも引き締まった腰のある美味しい蕎麦でした。
また、蕎麦汁は、次元の違う質の高い蕎麦汁と思っている、「布恒更科」さんの蕎麦汁と同じく旨味と深い味わいのある蕎麦汁で、旨い旨いとチビチビ味わっていたら蕎麦湯でいただく分が無くなってしまいました。

まぁ、そのままをじっくり味わいたい蕎麦汁なので、蕎麦湯でいただくことが出来なくても残念ではありませんが、やはり、猪口に少なめ1杯しかいただけないのは、正直、少々残念かなって思ってしまいます。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打そば・馥や』さんは、昼食を求めて集まるビジネスマンで賑わうお蕎麦屋さんというイメージでしたが、昼時を外せば、先客も後客もみな年配の女性だったという点からも感じられるように、女性が一人で気兼ね無く美味しい蕎麦をいただくことの出来る、清潔感と安心感の感じられる上品で落ち着いたお蕎麦屋さんでした。

そして、若い花番さんの「ゆっくり飲んで行ってくださいね!。」的な親しみ易い自然な接客がとても好印象で、いつまで一人静かに飲んでいたいと思ってしまう、とても居心地の良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『更科丸屋@京橋』さんのオムレツのような「玉子焼き」

2016-06-22 17:05:00 | 東京23区(中央区)

仕事で東京メトロ銀座線・京橋駅近くへ出掛けたその帰り道、冷えたビールでも飲んでから帰宅しようと思い、京橋駅近くの路地から更に細い路地に入った、少々分かり難い所にある『そば処京ばし・更科丸屋』さんに立ち寄ってみました。

お店に到着したのが開店直後の17時を数分過ぎた時間ということもあってか店内に先客の姿は無く、その静けさに緊張感を感じながらメニューを広げますが、壁に貼ってあるお酒と複数の料理と蕎麦がセットなったお得なメニューに目が止まります。

しかし、お徳だと分かっていてもやはり料理はメニューの中から選びたいので、メニューをじっくり眺め、「サメ軟骨梅肉あえ」(梅水晶)と「鴨の燻せい」をお願いすることにします。


まずいただいた「サメ軟骨梅肉あえ」は、思ったほど酸味は強く無く、冷えた日本酒が欲しくなる、程良いスッパさの美味しい「サメ軟骨梅肉あえ」でした。


「サメ軟骨梅肉あえ」とほぼ同時に運ばれてきた「鴨の燻せい」は、歯応えも味わいも普通と言ってしまえば普通ではありますが、その普通さに落ち着きと親しみ易さが感じられ、とてもしっくりくる一品でした。


料理はまだまだ残っていますが、生ビールが無くなったことから冷えた日本酒をいただこうと思い、再びメニューを広げます。

日本酒は、銘酒や数多くの銘柄を揃えているから良いという訳では無く、1銘柄であってもそれが「店主こだわりの1銘柄」ならばそれはそれで全く問題ありませんが、今回はどちらかというと単に銘柄が限られているといった感じではないかと思います。

ちなみに、メニューに無い日本酒がある場合も多いので、花番さんにその他の日本酒があるか念のため聞いてみたところ、壁に貼られている「獺祭等外23」のみとのこと。それも、1合では無く四合瓶のみの提供で、残った場合は持ち帰り可とのことですが、やはりパスでしょうか?。

ということで、福井県の地酒「黒龍」と、時間が掛かるだろうと思われる「玉子焼き」を追加でお願いします。


いただいた「黒龍」は、もう少し冷えていた方が好みかな?という冷え具合でしたが、穏やかな旨味の感じられるとても美味しい日本酒で、「さすが黒龍!」といったところでしょうか?。

また、しばらくして目の前に置かれた「玉子焼き」は、「なぜレンゲ?」と思いましたが、箸ではつまみ上げることのできないほどフワフワの、オムレツのような姿をした甘~い玉子焼でした。


それにしても、誰も来ない・・・。

店内を見渡しながらそんなことを思っていると、他にお客さんもおらず手の空いている若い女の子の花番さんが「会社、近くですか?」と話し掛けてきて、それから何だかんだすっかり話し込んでしまい・・・。

気が付けば、料理はポツポツとつまんだものの、おしゃべりしながらついついお酒ばかり進んでしまい、「黒龍」をもう一杯いただきます。

花番さんとあれこれ話をしながら楽しい一時を過ごしていると、そろそろお客さんが集まりだす時間なのか、お客さんの来店が始まったので蕎麦をいただくことにします。

お店の名前に「更科」という文字が付いていることから、メニューに「さらしな蕎麦」とか「御膳そば」、さらには「季節の変わり蕎麦」といった文字が見られるかと思いましたが、いかにも更科というメニューは見られなかったことから、「せいろ」をお願いします。


すると、ホッと一息つく間も無く蕎麦が運ばれてきます。
そういえば、料理にしても、まるで作り置きしているのではないかと思ってしまうほど出てくるのが早いです。

と、そんなことを感じながら、そして「更科なんだろうか?」と思いながら「せいろ」をいただき、今日の蕎麦前と蕎麦が終了となりました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処京ばし・更科丸屋』さんは、かつては文化の拠点であり、現在はビジネスの拠点にもなっている京橋にあることから、キリッとした雰囲気の感じられるお蕎麦屋さんかと思いましたが、花番さんの気さくで馴染み易い接客がなかなか好印象で、仕事を終えたビジネスマンが肩肘張ること無くホッと一息つけるお蕎麦屋さんでした。

また、蕎麦とご飯がセットになったお得なセットメニューも揃えていることから、きっと、昼時には近場のビジネスマンで賑わっているのではないかと思います。

そんな、昼夜を問わずビジネスマンに優しいお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『蓮@日本橋・茅場町』さんの日本酒が似合う「そばみそ」

2016-06-10 17:15:00 | 東京23区(中央区)

仕事で幕張メッセへ出掛けたその帰り道、冷えたビールで乾いた喉を潤してから帰宅しようと思い、JR京葉線・八丁堀駅から徒歩5分程度の所にある『そば処 日本橋・蓮』さんに立ち寄ってみました。

暖簾を潜ったのが開店直後の17時少し過ぎということもあって、清潔感漂う小奇麗な店内に先客の姿は無く、のんびりと気持ちの良い一時を過ごすことができそうな雰囲気です。

そして、汗を拭いながら、とりあえず生ビールをお願いし、ホッと一息ついたところでメニューを眺めます。
メニューは、定番物が書かれた「おつまみ」と、夜のメニューと思われる「粋!!そば屋で呑る(やる)。」という2種類があり、見たことも口にしたことも無い「鯛わた」をいただこうと思いましたが、品切れとのこと。

見たことも食べた事も無い料理だっただけに残念ではありますが、品切れでは仕方ないので、定番の「そばみそ」とおすすめ料理の「筍の土佐煮」をお願いします。


いただいた「そばみそ」は、柔らかい蕎麦味噌を紫蘇の葉で包んだ料理で、甘過ぎることも、紫蘇の香りが強過ぎることも無く、味噌にたくさん混ざっている蕎麦のカリカリした食感が好印象な、日本酒がほしくなる美味しい「そばみそ」でした。

また、お通しの酢味噌和えは、優しい味わいのサッパリした料理で、暑い陽気には嬉しい一品でした。


そんなことを思っていると生ビールが丁度空になったことから、「もう一杯、生ビール」という思いもあったものの、岐阜県の地酒「特別純米・小左衛門」をお願いします。


次にいただいた「筍土佐煮」は、汁に浸かっている柔らかい筍が出てくるかと思いましたが、しっかりした歯応えの筍とタップリのカツオ節を組み合わせた料理で、サクッとした歯応えがなかなか良い感じでした。

いただいた岐阜県の地酒「特別純米・小左衛門」は、しっかりしたコクと旨味のある味わいで、暑い日にいただくには少々重いかな?という印象ではありますが、酢味噌和えや筍煮といった日本酒との相性が良い料理と一緒に美味しくいただきました。

ちなみに、花番さん(奥さんかな?)は、お酒を注ぐ際、グラスから溢れたお酒がグラスの入っている袴いっぱいになるまで注いでくれたので、飲み応えのある1杯となりました。


誰もいない静かな貸切状態の店内で、心地良い一時を過ごさせていただいていて気分も良く、時間もあるので山形県の地酒「特別純米・上喜元」とサッパリしていそうな「水茄子」を追加でお願いします。


日本酒は、テーブルの上でグラスに注がれるため、一旦、目の前に一升瓶が置かれますが、置かれた「上喜元」のラベルを見ると「特別純米 上喜元・からくちぷらす12」と書かれていて、「(日本酒度)+12か・・・。」と少々不安になりましたが、辛さはそれ程強く無く、サッパリ感が感じられまずまずでした。

また、いただいた「水茄子」には味噌が添えられていましたが、甘味がほんのり感じられ、それだけでお酒が進んでしまうとても美味しい味噌でした。なお、主役の茄子は一見パサパサな食感にも見えましたが、いざいただいてみると旨味の凝縮されたみずみずしい茄子でした。


さて、夕方18時を過ぎたものの混雑する様子は無く、まだまだ美味しい料理とお酒をいただいていたいところではありますが、料理もお酒も十分いただいたことから、蕎麦をお願いします。

いただいた栃木県産の常陸秋そばで打った「せいろもり」は、喉越し良く食べ易い蕎麦で、運ばれてきた時は「多いかな?」と思いましたが、ツルツルっと美味しくいただき、アッという間に無くなってしまいました。
また、蕎麦汁は上品な味わいで、丁寧に作られているということが感じられる美味しい蕎麦汁でした。



今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『そば処 日本橋・蓮』さんは、5卓16人程度で満席になってしまうこじんまりしたお蕎麦屋さんでしたが、清潔感漂う小料理屋さんの雰囲気と、奥さんと思われる花番さんの近過ぎず離れ過ぎずの気さくな接客がななかなか好印象で、憩いの一時を気分良く過ごすことのできる、温かみと優しさの感じられるお蕎麦屋さんでした。

そんな、満足感に浸りながらお会計を済ませていると、厨房からご主人が顔を出して挨拶してくれました。
また、お店を出る時、奥さんが出口まで見送りに来てくれるなど、会社が近くで無いことを残念に思いながら、気持ち良くお店を出ることができました。

ごちそうさまでした。


『石はら@東横線・学芸大学』さんの茹でたて「空豆」

2016-06-04 17:30:00 |  東京23区(目黒区)

一人で夕食を取ることになった6月最初の土曜日、時間に余裕があったことから、東急東横線・学芸大学駅近くにある『蕎麦・石はら』さんへ向かってみることにしました。

お店に到着したのは夕食の時間には少し早い17時半でしたが、お店の扉を開けてみると4卓あるテーブル席の半分が埋まっている状況で、人気店であることが伺えます。

ということで、一人ということもあってL字型になっているカウンター席に着いて早速メニューを開いてみると、料理にしても日本酒にしてもまずまずの品数で、更には店内の壁にも手書きの品書きが多数貼られていて、何をいただこうか迷ってしまう品揃えです。


そして、メニューをめくったり、壁に貼られている品書きに目を向けたりとあれこれ悩んだ結果、おすすめ料理の「だし巻き玉子」(小)と壁に貼ってあった「空豆」(茹で)をいただくこととし、お酒は、ビールはパスして岐阜県の地酒「純米超辛口無濾過生・竹雀」(たけすずめ)をいただくことにします。


お酒と料理をお願いしてから店内をじっくり眺めてみると、テーブル席は4卓とけして多くは無いように思いますが、カウンター席が2つあって、1つは店内内側に向いたL字型の6人掛けカウンター席で、もう1つは、人通りの多い道路に向かって座る4人掛けのカウンター席となっています。

今回は、そのうち店内内側を向いたL字型のカウンター席に着きましたが、人通りの多い道路を眺めることのできる外向きの4人掛けカウンター席に座るのも面白かったかもしれません。

そんなことを思いながら初体験の「純米超辛口無濾過生・竹雀」をいただきましたが、来客が重なってしまったのか料理に時間が掛かっていて、結局、料理が運ばれてくる前に「純米超辛口無濾過生・竹雀」がほぼ無くなってしまいました。


どうしよう?と思いながら料理を待っていると、「空豆は直ぐに出てくる」という予想に反して、小林養鶏場の栄養満点の玉子を使用した「だし巻き玉子」(小)が先に運ばれてきます。

いただいた玉子焼は、ジワリとにじみ出てくる程タップリと出汁が使われているようでしたが、甘さは感じられず、個人的な好みを言わせていただくなら、もう少し甘さがほしいかな?という玉子焼でした。

なお、小サイズの玉子焼は卵2個使用で、大サイズは3個使用とのことですが、小サイズでも十分な大きさではないかと思います。


玉子焼を追うように運ばれてきた「空豆」は、「焼き」と「茹で」との選択が可能だったことから「茹で」を選択しましたが、皮に艶と張りがあるなど、茹でたてらしさの感じられるまずまずの「空豆」でした。

なお、玉子焼をいただいている途中にお願いした兵庫県・灘の地酒「純米吟醸夏の原酒・琥泉」(こせん)は、メニューの説明書きによると、兵庫県産米を100%使用し長期低温発酵させた原酒で、華やかな吟醸香が口の中に広がるフルーティーでボリュームのある旨味が特徴とのことですが、まぁ、普通に美味しい辛口の日本酒ってとこでしょうか?。


時間に余裕はありますが、お客さんも増えてきたことから蕎麦をいただこうと思い、おすすめと添え書きされていた蕎麦粉9割の「一九せいろ」をいただきます。


いただいた「一九せいろ」は、ツルツルっと食べ易い蕎麦でしたが、ドッシリした重みの感じられる美味しい蕎麦でした。

また、最後にトロミのある蕎麦湯をいただきましたが、飲み干すと蕎麦猪口の底に「楽しく明るく元気よく」というメッセージが書かれていました。蕎麦が運ばれてきたときは、「蕎麦汁は猪口のみで徳利無しか・・・。」なんて少々残念にも思いましたが、そんな残念さを忘れさせてくれる演出になったように思います。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦・石はら』さんは、1日をランチタイム、カフェタイム、ディナータイム、バータイムに区切り、カフェタイムには熟成コーヒーとスイーツがいただけるという、お蕎麦屋さんらしさの感じられないカジュアルな雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。