蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『ふる川@大船』さんの3種盛り合わせの「味噌田楽」

2015-01-18 11:30:00 | 神奈川県(鎌倉市)

JR3路線が交差しているJR東海道本線・大船駅。
江ノ島へ向かう湘南モノレールの始発駅でもあることから利用客も多く、併せて駅ビルや駅ナカといった商業施設も充実している主要なターミナル駅となっています。

そんな、食事を取るにしても駅近くで十分事足りると考えられる大船駅から徒歩約20分、車の通行量も少なく、人通りも少ない静かな住宅地にそっと佇んでいる『蕎麦・ふる川』さん。

お店は、「そば」と書かれた幟が無ければそこが蕎麦屋であるとは思えない大きな一般住宅といった外観で、周辺の雰囲気からも、御家族や御夫婦が昼食を食べに来るお店であって、一人でお昼からお酒をいただくお店では無いという雰囲気です。


ということで、お昼からお酒をいただいてしまうことがお店にも他のお客さんにも迷惑とならないよう、開店時間の11時半に訪れ一番客で暖簾を潜ってみると、数年前に開店したばかりということもあって店内は綺麗で清潔感が漂っていますが、椅子の背もたれが黄緑色だったり4人掛けのボックス席があったりと、何となくファミリーレストランのような雰囲気です。



そして、「いらっしゃいませ!。」という気持ちの良い声に迎えられ、店内一番奥にある2人掛けテーブル席に着いて早速メニューを広げます。

メニューは、冊子になっている固定のメニューと内容の変わる一品料理が書かれたメニューとがあり、日本酒については冊子になっているメニューに「純米吟醸」とだけ書かれていて、「やはり、お酒のお客さんは歓迎されないのかな?。まぁ、住宅地のお蕎麦屋さんだし・・・。」という感じです。


でもまぁ、「一品料理」のメニューが用意されているし、目の前に見えるガラス扉の冷蔵庫に奈良県の地酒「嬉長」の姿が見えるので昼から飲んでも大丈夫だろうと思いながらも、念のため一品料理はお昼でも大丈夫か確認してから、「玉子焼き 小」(小サイズの玉子焼)と「味噌田楽」、そして純米吟醸をお願いします。

すると、「純米吟醸は青森県と奈良県と鳥取県の物がありますが・・・。」と、一升瓶を見せてくれます。
その一言に、「何だ、お酒を飲むお客さんの準備もしっかり整ってるじゃん!。」と思いながら、青森県おいらせ町の地酒「吟醸純米・杉玉」をお願いします。


2品盛られたお通しを肴に「吟醸純米・杉玉」をいただいてみると、香りも味わいも穏やかで、純米吟醸としては旨味が少々物足りないかな?と思ってしまうほどスッキリした日本酒でした。


最初にいただいた小サイズ(ハーフサイズではなく小サイズ)の「玉子焼き 小」は、綺麗で甘そうに見えますが、いざいただいてみると甘さ控えめの玉子焼でした。


続いていただいた「味噌田楽」は、大根、カブ、こんにゃくの3種類を具材とした立派な「味噌田楽」で、ツブツブの食感と適当な辛さの味噌が美味しく、特に味噌田楽には珍しい(かな?)、しっかりした歯応えがありながらも柔らかいカブがとても美味しかったです。


蕎麦前が終りに近づいてきた頃、男性3人組と年配夫婦1組が来店したことから、飲んだことのない鳥取県の地酒「稲田姫」(だったかな?)が気になりましたが、蕎麦前を切り上げ蕎麦をいただくことにします。

何となく「天婦羅が食べたい!。」と思ったことから「野菜天せいろ」をお願いして蕎麦を待っていると、後から訪れた2組のお客さんも一品料理とお酒をあれこれお願いしていて、奥さんも、手馴れたやり取りでごくごく普通に対応しています。

何だ、そうなんだ・・・。
住宅地のお蕎麦屋さんだから昼からお酒飲んで長居するのはお店にも他のお客さんにも迷惑が掛かってしまうかな?なんて思っていましたが、そんな心配は全く不要だったようです。

そう思うと、飲んだことの無い鳥取県の地酒「稲田姫」が何だかとっても恋しくなってしまいますが、おとなしく締めの「野菜天せいろ」をいただくことにします。


いただいた「野菜天せいろ」の天婦羅は、キノコと山菜を含め10品程度と品数が多く、「天婦羅でもう一杯飲めば良かった。」といつまでもネチネチと思ってしまう、食べ応えのある天婦羅でした。


また、蕎麦は見た目の印象とは異なり、コシのある歯応えに加えてザラザラ感と穀物感が感じられましたが、違和感を感じることも無く、喉越し良く美味しくいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『蕎麦・ふる川』さんは、最寄り駅であるJR東海道本線・大船駅から約20分程度歩いた住宅地にあるお蕎麦屋さんであることから、お昼に一人でお酒を飲みながら居座っては迷惑が掛かってしまうかな?と思いましたが、そうではなく、御家族、御夫婦、知人・友人同士が食べ応えのある料理を肴にお酒をいただきながら、そして、奥さんの心温まる自然な接客にもてなされながら休日の昼下がりをのんびり過ごすことの出来るお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


なお、時間に余裕があったことからお店に向かう途中、「十月桜」を撮影するために訪れたことのある龍宝寺に立ち寄ってみたところ、残念ながら多くの桜は散ってしまっていましたが、淡いピンク色の桜がポツポツと残っていて、数こそ少なかったものの、「冬に咲く桜」を楽しむことが出来ました。


『ほさか@吉祥寺』さんの温かい「もつの生姜煮」

2015-01-11 14:30:00 | 東京都(武蔵野市)

東京・青山で行われた社会人ラグビーの試合観戦後、遅い昼食を取るために、吉祥寺にある『手打そば処・ほさか』さんへと向かいました。

お店は、JR中央線・吉祥寺駅前の雑居ビル地下1階にあり、「ここは蕎麦屋です」ということを主張している大きな看板が無ければ、焼き鳥屋か居酒屋と見間違ってしまう外観です。そして、お店の扉を開けようとしたところ、2組3名のお客さんが扉の内側で椅子に座って席が空くのを待っています。

「14時半で空席待ちか・・・。」と思いながら店内を覗いてみると、確かに満席ではありますが、お店を出る準備をしているお客さんや蕎麦湯をいただいているお客さんの姿が見られることから、さほど待たないだろうと思い、おとなしく待つことにしました。

そして待つことわずか数分、先に席を待っていたお客さんとほぼ同時に2人掛けのテーブル席に着くことができ、早速メニューを広げると、酒の肴に相応しいそそる料理が並んでいて、品数も十分です。


そんな、そそるメニューを眺めながら「ビールって感じでも無いな・・・。」と思い、最初から日本酒をいただくことにしますが、日本酒については都度変わるのではなく、固定された品揃えのようです。しかし、何ら問題も不満も無く、久しぶりに「菊正宗・樽酒」をいただくこととし、料理は日本酒が似合いそうな「もつの生姜煮」と「鴨のくんせい」をお願いします。

塩が添えられた、受け皿にタップリとお酒が溢れている「菊正宗・樽酒」は、ほのかに樽の香りがする冷えた菊正宗で、木製の枡でいただくということもあってかいつに無くやけに美味しいです。

また、最初にいただいた「鴨のくんせい」は、柔らかい食感がなかなか良い感じの、程良く冷えたサッパリ爽やかな鴨肉でした。


追って運ばれて来たホカホカの「もつの生姜煮」は、柔らかいレバーと蒟蒻が少々トロミの感じられる甘辛いタレでじっくり煮込まれていて、生姜の風味も良く、なかなか美味しいです。


お店に到着した時は満席だった店内も、その後、お酒をいただくお客さんがパラパラと訪れるものの蕎麦を食べ終えて帰るお客さんの方が多く、15時には空席が目立つ状況となりました。


店内が空いてきたことから、「もう少し蕎麦前を・・・。」という思いもありましたが、最後に量の多い「五色もり」をいただきたいので、料理は追加せず腹具合に余裕を持たせた状態で「五色もり」をお願いします。

しかし、空いた店内で異なる5種類の蕎麦をいただくことから、お酒でも飲みながらのんびり味わいと食感の違いを楽しもうと考え、京都の地酒「純米吟醸・玉乃光」を一緒にお願いします。

「五色もり」をお願いすると、まず薬味と蕎麦汁と一緒に曲げ輪っぱがテーブルに置かれます。
そして、1種類ずつ小さめの籠で運ばれてくる蕎麦は、この曲げ輪っぱの上に積み重ねられていきます。


ちなみに、こちらの『手打そば処・ほさか』さんでは、季節によって種類は異なるようですが、常時数種類の「季節の変わり蕎麦」を打っているとのことで、基本のせいろ(細打ち)&田舎(太打ち)に、「白雪」と言われている更科と「季節の変わり蕎麦」2種類を加えて5色としています。


まず1枚目に運ばれて来るのは「せいろ」かと思いましたが、そうではなく太打ちの「田舎」で、しっかりした歯応えが感じられるものの、食べ易い「田舎」でした。


2枚目は細打ちの「せいろ」で、太打ちの次にいただいたということもあってかより細いという印象でしたが、こちらもしっかりした歯応えの感じられるコシの強い蕎麦でした。


3枚目は「白雪」と言われている色白の更科で、冷え具合も良く、なかなか美味しいです。

なお、予想以上に蕎麦の運ばれてくるペースが早く、蕎麦をズルズル食べるだけならテンポの良いペースと思いますが、写真を撮りながら、かつ蕎麦が変わるタイミングでお酒をチビチビ飲みながら蕎麦を楽しもうと考えている者からすると、もう少しゆっくり目が良いかな?という感じです。
まぁ、写真の撮影時間とお酒を飲む時間を踏まえて蕎麦を茹でる必要はありませんが・・・。


4枚目は「茶そば」で、「茶」の味わいを前面に押し出している「茶そば」でした。

なお、蕎麦と一緒にいただいた「純米吟醸・玉乃光」は、軽い口当たりのサッパリした日本酒でした。


最後となる5枚目は季節の変わり蕎麦「柚子切り」で、柚子の香りと味わいが明確に感じられる美味しい蕎麦だったことから、多くは蕎麦汁を付けずにそのままいただいてしまいました。


5種類の蕎麦を少々慌しく一気にいただきましたが、いずれの蕎麦も曲げ輪っぱの内側に水が垂れ落ちることは無く、更に蕎麦の盛り方が雑と感じることも無く丁寧に盛られていて、異なる5種類の味わいと食感を気分良く楽しむことが出来ました。また、蕎麦汁は出汁の旨みが感じられる程良い辛口で、どんな蕎麦とも相性の良いまずまずの蕎麦汁でした。

今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば処・ほさか』さんは、気取ったところの無い自然な接客と民芸調の造りが居酒屋のような雰囲気を漂わせていましたが、「1時間半掛けて帰宅する」ということを考えなくて良いならば、このままずっと飲んでいたいと思ってしまう、何だかとってもくつろげるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


心温まる『太古福@三鷹』さんの「サメ軟骨の梅肉和え」

2015-01-10 11:00:00 | 東京都(三鷹市)

JR中央線の沿線には魅力的なお蕎麦屋さんが数多くありますが、数軒のお蕎麦屋さんに足を運んだことがあるという程度で、その多くは未だ訪れたことのないお蕎麦屋さんばかりです。

ということで、調布に所用があり、電車で向かうことになった3連休初日、本来なら京王電鉄で向かうべきところを少々遠回りして、JR中央線・三鷹駅から徒歩数分のところにある『手打ち蕎麦・太古福』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店には開店時間の11:00に到着し、まずは写真を撮ったりお店の入口に掲示されているメニューなどを「どれどれ」と眺めていると、年配のご夫婦1組がお店のある地下へ向かう階段を下りて行き、続いて若い女性が一人で階段を下りて行きます。


その様子に、「もしかして、写真を撮ってる場合じゃ無い?。」と感じたことから、開店したばかりなのに慌てて地下1階にあるお店へと向かい、早速お店の扉を開けると、目の前に明るく温かみの感じられるフロアが広がり、初めて訪れるお店で奥さんとも初めて顔を合わせるにも関わらず、まるで馴染みのお店にやって来たかのような親しみやすさの感じられる笑顔で迎えられます。

そして、カウンター席端っこの席に着いてメニューを広げようとしますが、目の前に掲示されている、東北の地酒が並んだお酒のメニューに目が止まります。

う~ん、拘りの感じられる品揃えで、楽しい一時が過ごせそうです。


これって、お昼から飲んでいいんだよね?と一瞬思ってしまいましたが、先に入店した女性が奥さんと日本酒の話をあれこれしていてお酒を飲みそうな雰囲気だったことから、「今日は気兼ね無く昼から飲めそうだ!。」と一安心し、冊子になっているメニューを広げて料理を選びます。


眺めているだけでも楽しいメニューをパラパラめくり、料理は「サメ軟骨の梅肉和え」と「あげ焼き」をお願いすることにし、お酒はビールをパスして宮城県石巻の地酒「超辛口純米・日高見」をいただきます。


まずいただいた「サメ軟骨の梅肉和え」は、コリコリプチプチした食感と程よい梅の酸っぱさがとても美味しく、「超辛口純米・日高見」が進んでしまいます。


続いていただいた、外はカリッとしていながらも中はしっとり柔らかい「あげ焼き」は、それだけでも酒の肴になるやや甘目のもろ味噌が美味く、「お好みで蕎麦汁でもどうぞ。」とのことでしたが、もろ味噌と合わせる方が好みかな?という感じでした。


ちなみに、「あげ焼き」のメニューはこんなんでした。


超辛口といいながら程好い辛さの「超辛口純米・日高見」をいただきながらホッと一息ついていましたが、その間も続々とお客さんがやってきて、開店後20分でまずカウンター席が先に埋まり、そして更に10分経過した時点でテーブル席が満席となってしまいました。

なお、「あげ焼き」を食べ始めたところで「どうぞ!。」とおでんをいただきます。
天気は良いものの寒さの厳しい3連休初日ということもあり、また、ビールではなく日本酒をいいただいているので温かい料理がとても嬉しいです。


最初の料理がなくなり、また複数のお客さんが席を待っている状況ではありますが、カウンター席に座っている他のお客さんもお酒を飲んでいるので、今日は気がね無くお酒をいただいてしまいます。

追加でお願いしたのは山形県の地酒「純米吟醸・三百年の掟やぶり 生原酒」という、好きな「純米吟醸生原酒」でしたが、直前に無くなってしまったとのことで、同じく山形県の地酒「純米吟醸・白露垂珠 初しぼり生」をお願いすることにします。

無くなってしまったことは仕方の無いことですが、カウンター席に座っている他のお客さんがいただいているだけに、後から思えば何で「三百年の掟やぶりは2本目にいただけばいいや。」と思ってしまったのかな?と少々後悔です。もちろん「超辛口純米・日高見」が悪いという訳ではありませんが・・・。

なお、いただいた「純米吟醸・白露垂珠 初しぼり生」は、味わい豊かな旨味と透明感の感じられる、後味サッパリの初しぼり酒でした。


さて、もう少し飲みたいという思いもありましたが、この後の予定もあることからそろそろ蕎麦をいただこうと思い、再びメニューをパラパラとめくります。

メニューをめくると、つけ汁蕎麦や創作蕎麦(?)がどうしても目に止まってしまい、「オーソドックスな蕎麦は無いのかな?。」という感じですが、もちろんそのようなことは無く、普通の蕎麦もしっかりあります。


ちなみに、最後に無料でリゾットに出来る「浅利のとまとくりーむつけ蕎麦」が人気メニューのようですが、初めて訪れるお蕎麦屋さんでもあるので、今回はパスかな?。


そんな、あれこれ迷ってしまうメニューの中から「鴨のつけ汁蕎麦」をいただくことにします。


いただいた「鴨のつけ汁蕎麦」は、やや辛目の温かい蕎麦汁に歯応えのある蕎麦を付けていただくスタイルでしたが、かなり美味いです。そして、鴨ということで山椒を振り掛けてみましたが、蕎麦汁も蕎麦も十分美味しいので山椒は不要だったかな?という感じでした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打ち蕎麦・太古福』さんは、明るく温かみの感じられるお店の雰囲気と親しみやすい接客がとても心地良いお蕎麦屋さんでした。そして、一人で訪れ、カウンター席で御主人や奥さんと会話を交わしながらお酒をいただいている若いお客さんも多く、お客さんとのコミュニケーションをとても大切にしてくれている優しいお蕎麦屋さんでした。

ちなみに、お店を出てみると、地上へと上る階段の途中まで席待ちのお客さんが並んでいて、その人気の高さに驚きですが、「そりゃそうだろ。」とその人気の高さに納得できるお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。


『文化人@築地』さんの「そば若菜のお浸し」

2015-01-03 11:35:00 | 東京23区(中央区)

1月3日、社会人ラグビーの試合を観戦するために東京・青山へ出掛ける予定を入れていたことから、併せて、試合観戦前に2015年の蕎麦前始めを行うことにしました。

ということで、初詣のお客さんが少ない所が良いかな?なんて思いながらお店の選定を行いますが・・・。
「1月3日お休みのお店が多い」という以前に「1月3日に営業しているかどうかが分からない」という状況で、思いのほかお店選びに苦戦を強いられることになります。

そして、お店選びに苦戦しながら、ホームページやfacebook等を開設して、年末年始の営業情報を公開しているお蕎麦屋さんを対象にあれこれ検討した結果、築地にある『石臼碾きそば 築地・文化人』さんで今年の蕎麦前始めを行うことにしました。

お店には開店時間の11時半を数分過ぎた頃に到着し、奥さん(?)のホッとする笑顔に迎えられながらカウンター席一番端の席に着いて、正月なので料理も限られているかな?と思いながらメニューを広げますが、メニューは通常通りで玉子焼も大丈夫とのことなので、瓶ビールと一緒に「そば若菜のお浸し」と「あおさ海苔の出し巻き卵」をお願いします。

清掃と整理整頓の行き届いた清潔感溢れるモダンな店内で、ぬくぬくとした暖かさに包まれながらよく冷えたビールを美味しくいただいていると、予想に反してまず「あおさ海苔の出し巻き卵」が運ばれてきます。

お願いする時、「玉子の量を少なくした小サイズにも出来ますが・・・。」と言われて小サイズでお願いした出し巻き卵は、甘さ控えめな、ビールとの相性の良い玉子焼きでした。


出し巻き卵が無くなりそうになった頃、「そば若菜のお浸し」が運ばれてきます。
今日はこの後予定があったので瓶ビール1本だけにしようかと思いましたが、メニューを見ると美味しそうな日本酒が並んでいて、店内の混雑もそれ程ではなかったことから、「そば若菜のお浸し」を肴に秋田県の地酒「山廃純米吟醸・雪の茅舎」(ゆきのぼうしゃ)をいただくことにします。


お酒が運ばれてくるまでお浸しに手を付けず、お酒が運ばれてきたところでまず写真を撮っていると、「お写真撮るなら瓶お持ちしますね。」と声を掛けられ、一升瓶を持ってきてくれたので、今日は一升瓶を入れての蕎麦前写真となりました。

いただいた「雪の茅舎」は旨味がありながらも後味のサッパリした日本酒で、これまた美味しいです。
そして、日本酒には蕎麦味噌のお通しが付きました(ビールには付かない)が、少々緩めで甘い、日本酒に合う美味しい蕎麦味噌でした。


なお、「そば若菜のお浸し」は、過去にいただいたことのある蕎麦の芽のお浸しとは異なる、蕎麦汁をベースにした(のかな?)サッパリした冷汁に浸かったお浸しで、店内がやや暑かったということもあってシャキシャキッとサッパリ美味しくいただきました。


さて、ポツポツと席も埋まってきたことから、最後に「もり」をお願いします。
なお、店内の掲示を見ると、「本日のそば」は富山県南砺市産の新そば(十割)とのことです。

その、富山県産の蕎麦はかなりの細麺で柔らかい食感でしたが、出汁の効いたキリッと辛い蕎麦汁と一緒にツルツルっと気持ち良くいただきました。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼碾きそば 築地・文化人』さんは、若いご夫婦がこじんまりと営んでいる和風モダンな雰囲気の、奥さんの笑顔と穏やかで丁寧な接客がとても好印象のお蕎麦屋さんでした。

そして、お昼頃、新年の挨拶を交わす馴染みのお客さんが数組来店しましたが、いずれも年配のご夫婦や家族連れのお客さんで、ご夫婦の人柄が年配の方々に愛されているということが伺える、そんな和やかさが心地良いお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。