蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『安曇野@三軒茶屋』さんのビールが似合う「いぶり鴨」

2015-07-05 14:40:00 | 東京23区(世田谷区)

ラグビーの試合を観戦するために東京・青山を訪れたその帰り道、訪れる機会はいくらでもあったのに一度も訪れたことの無い、三軒茶屋の『手打蕎麦處・安曇野』さんに立ち寄ってみました。

お店に到着したのは、昼下がりのまったりした時間が流れていそうな14時半過ぎでしたが、少人数用のテーブル席は老若男女で全て埋まっていて、更に座敷席では若い男女数名のグループが宴会中という、予想もしなかった賑わいを見せていて、少々驚きです。

そんな賑わいを見せる店内ではありましたが、店内中央に位置する10人程度が座れる大きなテーブル席には余裕があり、広々としたテーブル席でのんびりした一時を過ごすことができそうです。

ということで、大きなテーブル席に着いて冊子になっているメニューを広げ、瓶ビールと一緒にサッパリしていそうな「蕎麦の実の梅和え」と、空腹を満たしてくれそうな「いぶり鴨」をお願いします。


まず、最初にいただいた「蕎麦の実の梅和え」は、その名の通り蕎麦の実と梅肉とを和えた料理ですが、蕎麦の実のカリカリっとした食感が感じられるのかな?という予想に反して食感は柔らかく、また、梅肉の酸っぱさは抑え気味の程良い酸っぱさで、サッパリ感を感じることのできる美味しい料理でした。


続いていただいた「いぶり鴨」は、見た目も食感もスライスしたハムのようで鴨らしさはあまり感じられませんでしたが、ビールとの相性がとても良い、美味しい「いぶり鴨」でした。


美味しい鴨をいただきながら改めて店内をじっくり眺めてみると、昼時を大きく過ぎた15時にも関わらず客足は途絶えず、馴染みのお客さんを中心に一人で訪れる若い女性の姿も見られるなど、「町のお蕎麦屋さん」として三軒茶屋の町にしっかり根付いていることが伺えます。

そんな、老舗ならではのホッとする居心地の良さを感じていると、もう少し蕎麦前をいただこうかな?という思いが湧き上がってきたことから、壁に貼られていた、四万十川の青のりが入っている自家製「山ふぐ」と、少々迷うお酒のラインナップの中から高知県の地酒「土佐鶴・枡」を追加でお願いします。


久しぶりにいただいた「土佐鶴」は、辛口という印象を持っていた日本酒でしたが、枡酒ということもあってか思ったほど辛くは無く、旨さとサッパリ感のバランスが良い日本酒でした。

また、張り紙を見て「何だろう?。」と思った自家製「山ふぐ」ですが、簡単に言うと刺身コンニャクで、酢味噌と醤油のどちらかを選択することができたため、あまり深く考えず「酢味噌」をお願いします。

しかし、いざいただいてみると、コンニャクそのものが薄味であることから酢味噌を付けると酢味噌の味ばかりになってしまい、酢味噌を付けずにいただいた方が青のりの味が感じられ美味しいように思われることから、醤油にすれば良かったかな?と、酢味噌の選択に少々失敗感を感じた自家製「山ふぐ」でした。


さて、客足の途絶えない状況が続いていますが、昼営業の終了時刻が近づいてきていることから、蕎麦をお願いします。

いただいたのは、「せいろ」と「田舎」が合い盛りになった「二色せいろ」で、「せいろ」は蕎麦の風味が感じられる美味しい細麺でした。また、「田舎」はややゴソゴソした無骨な食感ですが、弾力感の感じられる歯応えがなかなか良い感じの、蕎麦汁を付けずに麺だけで美味しくいただくことのできる太麺でした。

なお、蕎麦汁は旨味のあるあっさりしたクリアな辛口で、蕎麦にも蕎麦汁にも満足感の得られた美味しい「二色せいろ」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打蕎麦處・安曇野』さんは、落ち着いた雰囲気と親しみ易い丁寧でそつの無い接客がとても好印象のお蕎麦屋さんでした。そして、年配の方のみならず、若い方の姿が多数見られるという点からも分かる通り、堅苦しい雰囲気の感じられない、気さくな「町のお蕎麦屋さん」でした。

ごちそうさまでした。



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