放送大学大学院で取り上げられているこの科目は、広範囲である。「歌の道」から隠者の道、能楽の道、茶の湯の道、「画の道」、「俳諧の道」、「兵法の道」、近代武道の諸相がとりあげられている。
1400年余に遡って、昔の日本人の心を知ることができる文化、現代まで直接につながっている文化として、日本の文化をとらえている。
今の現状が、先の時代と無関係にあるということではなく、それぞれの道が、時代により大きく変わりながらも、お互いが関連しあいながら、歴史的につながってきている。
なるほどこうしてみれば、日本はたいした国であることがわかる。今、憲法9条を持ち、まるで、聖職者のような理念をもっている国家である。
世界の人類のリーダーとなっても、おかしくない。自然との共生、世界の調和、発展、環境問題についても、日本文化の思想からすれば、もっとも先進的であっておかしくない。
人を道具として扱い、儲けのための単なる材料としてしかとらえられない価値観から脱却して、新しい人類の展望を導きだす原動力になりうるのではないかと思う。
日本人がどのように日本文化を育て、発展させ、世界に貢献していくのか、単なる伝統の継承だけではなく、そこをジャンプ台にして、あらたな境地を獲得しなければならない。
科学技術の進歩と、人間としての知恵が生かされ、世界人類のために貢献できるように日本文化が育っていくようでありたい。
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