金持ちと思われたことがなかったから、そんな経験はなかったのだが、このほど、ちょっとした修理を頼もうと、紹介をしてもらって、見積もりを依頼した。工事費用は、あってないかのようで、やりようによれば、いくらにでもなるようだ。
したがって、修理業者にしてみれば、相手がいくらまでなら支出する気があるのかが問題となる。そこで、安く済ませるつもりでいた当方と、できれば、できるだけ売上をあげたい相手との関係で、その意向がぶつかるわけである。
古い家で、倉庫みたいになっているので、対処の仕方は幾通りもある。そこで、こちらの費用負担の覚悟のほどを、探られることとなる。そんなやりとりのなかで、件名のこと、少し感じた雰囲気を味わったのである。
たかられることもないかわりに、たかるということもしないので、相手の懐具合を、どうのこうのという機会は、あまりというか、ほとんどないに等しいなかで、具体的にこちらの意向を探られる体験は、まことにもの珍しかった。相手の情報によって、こちらの選択をきめる関係にあるから、そのやり取りは、まさに、探り合いである。
正直にいえば、直ちに解決だが、話しているうちに、業界のこと、慣習のこと、いろんな情報が得られる。お互いが、関係しあって、社会が成り立っている以上、致し方のないことだが、このようにして、少しずつ世の中を知っていくということなのだろう。
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