何か仕事をするときは、手順が大事である。そのときそのときに必要なことをする。条件が満たされれば、次の段取りとなる。囲碁や将棋でも手順前後をすると致命的である。勝負が決まってしまう。考えて考えて、この手順を尽くすのだ。
政治の世界だってそうだろう。なにが一番大事で、国民のくらしのために何をするかである。深い考え、広い視野が必要である。マスク二枚を各住所世帯に送るという。どういうセンスをしているのだろうか。それがよりによって、4月1日である。冗談と思った人が大勢いたのは無理はない。
やるべきことがたくさんあり、急ぐべきこともある。感染者がどんどん増えてきているのに、法律により、検査陽性だと必ず入院しなければならず、重症者のためのベッドがなくなるという。当然ながら軽症者は適当な隔離施設に移さなければならない。ところが厚労省は、これを許さないという。
これも考えられない手順前後である。柔軟に対処しなければ、現場は大変な混乱に陥るほかはない。ほかにも、発熱外来を設けなければと感染症に詳しい学者がいくら言ってもこれが届かない。これでは院内感染が簡単に起こってしまう。そのほか、何度言っても、医療用の資源も足りないという。
各世帯に布マスクを配っている場合ではない。どうやら、いろんな課題を全体に目を配って、仕事をすすめる人がいないようだ。
安倍政権は、さまざまに馬脚をあらわしている。これでも国民はかれに政権を託し続けるのだろうか。